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【山だビールだ酒盛りだ!】その前に知りたい、山で悪酔いしないコツ(3ページ目)

三輪先生
山頂に到着した時は脱水になっているので、先に水分をとってからお酒を飲みましょう

「また高山病予防のために、山頂に到着してすぐに横になって休まないことです。深呼吸を繰り返して、高地の環境にからだを慣らしましょう。そのあとも山行を続ける場合には、あまり多く飲まないようにしましょう。
脱水になりやすいので、お酒のあと水などを飲んで脱水を補いつつアルコールを薄くしましょう。なので、アルコール度数が高いお酒は避けたほうが良いです

質問6 飲むのを控えた方がいいのはどんな時ですか?

イエローカード

出典:PIXTA
編集部
村岡
そういえば、悪酔いするときって暑くて汗をたくさんかいたときとか、体調が自分でも微妙かな?って兆候があるんですが……
三輪先生
高山病の症状があるとき、風邪の症状があるときです。また、とても疲れているとき、脱水になっているときも控えましょう。
雨に打たれた時は低体温になりやすいので、水分の補給を優先しましょう

質問7 お酒を飲む登山者に伝えておきたいことはありますか?

編集部
村岡
気分の高揚感もあり、ついつい飲んでしまうお酒。でもリスクを冒してまで飲むのはご法度ですよね。登山者が心に留めておくといいことはありますか?
三輪先生
「飲んだら乗るな」という標語のように、「飲んだら、水分プラスで危険減少&安全な楽しい登山」とつぶやいてもらえるといいですね
山で悪酔いしないための4カ条
・深呼吸して、体を高地に順応させる
・まずは歩行時の脱水を解消するために水を飲む
・お酒を飲むときは、水でアルコールを薄めながら!
・高山病の疑いがあるときや体調が悪いときは自粛することも必要

悪酔いさえしなければ、山のお酒は最高です!

両手にビールを持つ人

出典:PIXTA

登山での悪酔いは、何か特別なことをするというのではなく、「平地と高山という環境の違い」「脱水や疲労など普段との体調の違い」に十分注意を払う、ということで防げるもののようです。

最後に医師でもあり登山者でもある三輪先生ご自身の「登山とお酒のエピソード」をうかがいました。

三輪先生
夕暮れ時、雲海の上の山に太陽が沈んでいくのをみながら一緒に登山した仲間と飲んだお酒は自己陶酔しそうでした。『よくここまで登ってきたなぁ~、地球にいるんだなぁ』と生きているという濃さがありました

しかしお酒と水分をたっぷりとったその後……トイレまでの暗い道を恐々歩き、あっという間にトイレを済ませたことは、今となっては苦笑いできる山での良い思い出です

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