地形図 雪山 リスク

現場判断だけでは見落とすかも!事前に地形図から読み取れる雪山ならではの「リスク」って?

2022/09/05 更新

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アイキャッチ画像出典:PIXTA

雪山でホワイトアウトになっても、自信を持って歩ける?

西穂高岳独標手前から望む朝日

撮影:筆者(西穂高岳独標手前から望む朝日)

夏はアルプスや八ヶ岳などの縦走を楽しんでいるけど、雪山は始めたばかり。地図から雪山の状態はどうなっているかわからないからと、現地へ行ってから、雪庇や雪崩など注意すべきポイントを把握していませんか?

ただそんな時、もしも天候が悪化して、ホワイトアウトになってしまったら……

雪山 視界不良

撮影:筆者

こんなふうに辺りが真っ白になってしまうこともあります。これでは現場でも雪山の状態がわからず判断ができなくなってしまいますね。

進むべき方向がわかったとしても、知らぬ間に雪庇を踏み抜いてしまったり、誤った尾根に進んでしまったりと事故に繋がってしまう可能性があります。

こんな時でも自信を持って歩けるように、しっかりと準備をしておくことが大切です。

知ってると知らないとでは大違い!事前に予測する雪山のリスク

雪山登山

撮影:筆者

たしかに雪庇や雪崩など、その場の状況を見て、進む道を決めることも大事。

ただ雪で埋まってしまっているため、周りの地形や景色で判断できない可能性が高く、そこに潜んでいるリスクを見落としてしまいやすいのが雪山の特徴です。

「この道は大丈夫!」と自信を持って進むためにも、地形図を見て、チェックすべきポイントを洗い出しておくことが大切。
そうすることで滑落や雪崩のポイント、道の状況を事前に予想でき、当日も状況に合わせて的確な判断ができるようになるのです。

そこで今回は、事前に地形図から読み取れる「雪山ならではのチェックポイント」をご紹介。
実際の地形図を使って、どんなリスクが考えられるのか、現場はどうだったかを実際の写真と比べてみましょう。

事前に見逃さないで!雪山ならではの2つのチェックポイント

地形図から情報を得ることは、「読図」とか「地図読み」といいます。「見る」ではなく「読む」という字が当てられている通り、地形図に込められているさまざまな情報を読み解くのは立派な登山技術です。

夏山で地形図を読める人も、雪山となるとチェックするポイントが変わってくるので、その違いをしっかりと押さえる必要があります。

①冬の季節風は北西から吹くことを念頭に、雪や風がどう動くかを想像する
②地図記号から注意ポイントを読み取る

それぞれ詳しく見ていきましょう。

冬の季節風は北西から吹くことが多い!雪や風がどう動くかを想像してみよう

天気図

冬に天気予報を見ると、「西高東低の気圧配置」「縦縞模様の等圧線」といった言葉をよく聞きます。冬の時期は、大部分がこのような気圧配置。

難しい!と感じるかもしれませんが、簡単にいうと北西からの風が多いということです。

天候状況も考えながら地形図をみると、山の状態を想像できるようになります。

地形図 実際の現場

撮影:筆者

たとえば北西から風が吹くことを念頭に、左の地形図を見てみましょう。山が谷になっている部分で雪が吹きつくと予想すると、右側には雪が溜まり、雪庇ができやすいのではと予測が可能。

実際の写真を見ても、左側は吹きさらしになってあまり雪がついていないのに対して、右側は雪が吹き溜まって雪庇ができているのがわかります。

②地図記号から注意ポイントを読み取る

夏でも目印やポイントの把握のために、地図記号を確認しますよね。代表的な7つの地図記号から、雪山だからこそ読み取れるリスクを見てみましょう。

地図記号地図記号

出典:国土地理院の地図記号を使用して作成 ※ツリーホールとは木の周りにできる穴。ハマると自力で抜け出せないこともある。

慣れないうちは、ルート上の地図記号をマークして、チェックすべきリスクを書き込んでおくと、現地の様子と比べられるのでオススメです。

▼地図記号をおさらいするなら、こちらをチェック

いくつ見つけられる?地形図からリスクを予測してみよう

西穂高岳独標周辺の地形図

作成:筆者(西穂高岳独標周辺の地形図)

それでは早速、雪山を想定して、実際に地形図からリスクを予測してみましょう。ここでは例として、新穂高温泉からロープウェイを使って北アルプス西穂高岳の独標へ登ることを想定。

・前半|西穂高駅〜西穂山荘
・後半|西穂山荘〜西穂高岳山頂

前半と後半のルートそれぞれに考えられるリスクを書き込んでみましょう。答え合わせは、次のページで!

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