日本酒

良い山には良い酒あり!「山の名前」の日本酒

2022/06/18 更新

自然豊かな「名山」には「名水」が湧き出ていることが多く、その水を使った日本酒が多く存在します。そんな「名酒」の中でも、山の名前を冠した日本酒をまとめました。登った山の日本酒を飲むのもおすすめ、山好きにプレゼントするのも喜ばれそう!

目次

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良い山には良い酒あり!?

日本酒を注ぐ様子

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日本酒には数多くの銘柄がありますが、山の名を冠した日本酒は飲んだことがありますか?山の多い日本には、山から湧き出る伏流水を使い、その山の名を冠した味わい深い日本酒が全国にたくさんあります。山と日本酒には一体どんな関係があるのでしょうか?

美味しい日本酒には「良い水」が必須

清流

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「美味しい日本酒には良い水が必要である」といわれています。それは、日本酒の成分の8割が水であることや、製造工程の過程で水の影響を大きく受けるからです。

蒸した精米からもろみを造る過程は、酒造りに欠かせない麹米酒母を造る日本酒の肝の部分に当たりますが、水に含まれるミネラルによって味が変化するので、水の質に大きく影響を受けます。また、もろみから原酒が得られ、さらに清酒へと造り上げる段階でも水を加えて味わいが調整されるため、水は日本酒の根幹を支える大事な要素なのです。

山の伏流水で造られた名酒がたくさん!

鳥海山の元滝伏流水

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全国の清澄な水を広く知らしめるために、環境省は保全状況や地域による保全活動の状況を見て「名水」を選定しています。昭和60年に選定されたものを「昭和の名水百選」平成20年に新たに選定されたものを「平成の名水百選」といい、現在では200ヶ所の名水があります。

山から湧き出る伏流水は「名水」に選ばれているものも多く、質の良いその水を使って醸造した名酒が日本にはたくさんあるんですよ!

東北の山の名前の日本酒

まずはじめに、冬は雪深い東北地方の山の名を冠した銘酒を紹介します!東北らしい清澄な味わいが楽しめます。

八甲田山

八甲田山

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東北を代表する名峰で青森にある八甲田山。日本百名山の一座で、標高1,585mの火山です。明治末期に起きた山岳遭難事故で知られ、それを題材にした映画「八甲田山」でも有名です。山の西側に広がる毛無岱(けなしたい)湿原は紅葉の名所で、秋には絶景が見られますよ!

純米酒 八甲田おろし 華吹雪
まろやかなコク、米の旨味を十二分に引き出した深い味わいが特徴です。八甲田の厳しい寒風「八甲田おろし」が吹き下ろす環境で製造されていて、60%まで精白した青森県産酒造好適米「華吹雪」、奥入瀬川の伏流水を使用しています。

純米酒 八甲田おろし 華吹雪(60%精米)1.8L

容量:1.8L
日本酒度:+3
アルコール度:15.5度
酸度:-
使用酵母:-
精米歩合:-

月山

月山

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山形県にある日本百名山で、湯殿山・羽黒山とともに出羽三山の一つとして知られる標高1,984mの山です。高山植物の宝庫で、その数約350種!また、湧水が多いことでも知られ、山麓は「月山山麓湧水群」として名水百選に指定されています。夏スキーのメッカとしても有名です。

銀嶺月山 純米大吟醸(月山酒造)
自家精米した上質の酒米「山田錦」を、山形酵母と日本名水百選にも選ばれている月山自然水を合わせ、金賞受賞歴多数の杜氏の技で醸した辛口濃醇寄りで華やかな香りの広がる日本酒です。白身魚の寿司や刺身、柑橘系のソースが合う料理や和食全般によく合います。

銀嶺月山 純米大吟醸(月山酒造)

容量:720ml
日本酒度:+2
アルコール度:15度
酸度:1.3
使用酵母:-
精米歩合:45%

鳥海山

鳥海山

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山形県と秋田県の県境に聳える標高2,236mの活火山で、日本百名山の一座です。山頂が雪を被った姿は秀麗で、「出羽富士」や「秋田富士」などの名前で親しまれています。古くは鳥海山を水分(みくまり)の神様とした山岳信仰も盛んでした。

鳥海山 純米大吟醸 (天寿酒造)
酒に適した米作りに力を入れている「天寿酒米研究会」の酒米「美山錦」と鳥海山の万年雪が生み出す清らかな伏流水を使用し、秋田流の低温長期発酵型の造りでまろやかな味わいの日本酒に仕上げた逸品。香りも華やかでフルーティー。食前酒としても合う日本酒です。

鳥海山 純米大吟醸 (天寿酒造)

容量:720ml
日本酒度:±1.0~+3.0
アルコール度:15.0~15.9
酸度:1.4~1.6
使用酵母:ND-4(東京農大短醸分離株)
精米歩合:50%

安達太良山

安達太良山

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福島県の中部にある日本百名山の一座で、標高1700mの火山です。ロープウェイで初心者でも気軽に登れるのが魅力です。秋には紅葉で色付く名所としても知られ、多くのカメラマンや観光客、登山者が訪れます。

あだたら吟醸(奥の松)
モンド・セレクション2016金賞受賞!安達太良山の伏流水と厳選された国産米に伝統の吟醸酵母で醸された、ふくよかで爽やかな香りと喉越しの良い辛口が特徴の銘酒です。冷やで楽しむのがおすすめの日本酒です。

あだたら吟醸(奥の松)

容量:720ml
日本酒度:+4.0
アルコール度:15度
酸度:1.3
使用酵母:-
精米歩合:60%

上信越の山の名前の日本酒

つづいて上信越の山の名を冠した銘酒を紹介します!

八海山

八海山

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新潟にある標高1,788mの二百名山で、古来より霊山として信仰を集めていた山でもあります。越後駒ヶ岳や中ノ岳と合わせて越後三山(魚沼三山)を構成しています。山頂付近の地蔵岳と大日岳の間にそびえる8つの岩峰は八海山一番の目玉で、スリル満点の絶壁!

大吟醸 八海山(八海醸造)
酒米には麹米として山田錦を、美山錦などを掛米として、精米歩合40%まで磨いた上質のものを使っています。口当たりはやわらかく、日本酒度+5と味は辛口。雑味のないすっきりと澄みきった味わいが堪能できる銘酒です。

大吟醸 八海山(八海醸造)

容量:720ml
日本酒度:+6
アルコール度:16度
酸度:1.0
使用酵母:協会1001号
精米歩合:40%

浅間山

浅間山

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長野県の軽井沢から群馬の嬬恋村にまたがる標高2,568mの火山です。古来より噴火を度々繰り返し、近年でも活動を続け警戒レベルに応じた規制がされています。独立峰のために山頂の展望は抜群で、周辺の白根山、妙義山、八ヶ岳や日本アルプス、遠くは富士山も見渡すことができます。

浅間嶽 純米生酒 献寿(大塚酒造)
酒米には精米歩合59%まで磨いた長野県産の美山錦を使用し、浅間山の伏流水で醸された、フルーティーな香りとコクが特徴の純米生酒です。冷やして飲むとおいしくいただけます。

浅間嶽 純米生酒 献寿(大塚酒造)

容量:1,800ml
日本酒度:±0
アルコール度:16度
酸度:-
使用酵母:-
精米歩合:59%

谷川岳

谷川岳

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群馬県と新潟県にまたがってそびえる標高1,977mの日本百名山。日本屈指の岩壁を抱え、日本三大岩場の一つがあることで知られています。秋には紅葉で色付く美しい谷川岳の姿を見ることができます。ロープウェイを使って登るコースもあるので、初心者も楽しめますよ!

谷川岳 純米大吟醸(永井酒造)
美山錦と軟水の仕込み水を使い、華やかな香りと谷川岳らしいキリっとした味わいに仕上げています。日本酒度+3でやや辛口、後味はスッキリとした飲みやすい日本酒です。

谷川岳 純米大吟醸(永井酒造)

容量:720ml
日本酒度:+3
アルコール度:15度
酸度:-
使用酵母:-
精米歩合:50%

赤城山

赤城山

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赤城山は火山群の総称で、カルデラ湖の大沼や小沼の周りを8つの峰がそびえる形となっています。大沼周辺まで車でも入っていくことができ、観光地としても整備されているので家族でも楽しめます。ハイキングや中級向け登山、大沼遊覧や秋の紅葉など、幅広い層が楽しめる人気の山です。

赤城山 純米吟醸酒(近藤酒造)
明治創業の老舗、近藤酒造が手掛ける淡麗辛口にこだわりを持った銘酒で、コクとキレ、華やかな香りのある一品です。冷やして飲むのがベスト。酒米には精米歩合50%の五百万石、仕込み水には赤城山の伏流水を使用しています。

赤城山 純米吟醸酒(近藤酒造)

容量:720ml
日本酒度:+3
アルコール度:15.7%
酸度:1.3
使用酵母:群馬KAZE
精米歩合:50%

中部の山の名前の日本酒

ここでは中部地方の銘酒を紹介します。日本三霊山に数えられるそれぞれの山にも銘酒がありますよ!霊峰らしい辛口の味わいです。

立山

立山(立山連峰)

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北アルプス北部に位置する日本百名山で、3000m級ですが初心者でも短時間で登れる人気の山です。古くから山岳信仰によって人々の心を惹きつけ、日本三霊山としても数えられています。秋は紅葉の絶景が見られ、麓には日本を代表するダム「黒部ダム」があることでも有名です。

純米大吟醸 立山 雨晴(立山酒造)
富山で圧倒的な人気を誇る「銀嶺立山 雨晴」。精米歩合39%まで磨き上げた北陸を代表する「五百万石」と兵庫県産「山田錦」を酒米に清流庄川の恵みと越後杜氏の技を合わせて作られた日本酒です。芳醇な香りとやや辛口で濃厚さを感じられる味わい、キレの良い後味が特徴の銘酒です。

純米大吟醸 立山 雨晴(立山酒造)

容量:720ml
日本酒度:+2~+3
アルコール度:15.6度
酸度:-
使用酵母:-
精米歩合:39%

白山

白山

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石川・岐阜・福井・富山の四県にまたがる日本百名山で、古くから信仰の山として親しまれ、日本三霊山の一つにも数えられています。頂上付近の白山比咩神社奥宮はパワースポットとして人気がありますよ!また、花の百名山に選ばれるほど高山植物が豊富なことでも知られています。

白山 大吟醸古酒(小堀酒造)
霊峰白山の清流から得られる水と酒米として格付けが高い極上の兵庫県三木市口吉川町産山田錦を使用し、独自の酵母と合わせて三年間低温熟成させて完成させた銘酒です。飲み口が良く、果実香が広がる辛口寄りでやや濃醇な味わいが楽しめます。

白山 大吟醸古酒(小堀酒造)

容量:720ml
日本酒度:+3
アルコール度:16~17度
酸度:1.2
使用酵母:-
精米歩合:40%

聖岳

聖岳

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日本百名山に数えられる3,000m級の山で、南アルプス南部のひときわ奥深い場所に位置しています。世俗を離れた聖なる山という意味から、名前が付いたとの説があります。隣合う二百名山の上河内岳や三百名山の茶臼岳と共に、重厚感ある大展望を満喫できる縦走ができますよ!

大吟醸 聖岳(喜久水酒造)
信州産美山錦を精米歩合40%まで磨いた大吟醸です。アルプスの伏流水で長期低温発酵させ仕込んだ仕上がりは、”ワイングラスでおいしい日本酒アワード大吟醸部門”で5年連続金賞を受賞するほど!日本酒度+2.5でやや辛口の味わいに上品な吟醸香とさわやかな喉越しが癖になります。

大吟醸 聖岳(喜久水酒造)

容量:720ml
日本酒度:+3
アルコール度:17~18度
酸度:1.4
使用酵母:-
精米歩合:40%

富士山

富士山

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日本最高峰で日本の象徴的な山として知られる富士山は、有史以来度々噴火してきた火山で、古くから信仰を集めてきた霊山でもあります。2013年に世界文化遺産として登録されたことで、国内外から多くの人が登山しに訪れています。

特別純米酒 富士山(牧野酒造)
富士山の伏流水と精米歩合60%の酒米五百万石を使い、日本酒度+4の中辛口で料理の味をよく引き立てる銘酒に仕上げています。香り豊かで口当たりが良くスッキリした飲み口なので、女性も飲みやすい一品です。

特別純米酒 富士山(牧野酒造)

容量:720ml・1,800ml
日本酒度:+4
アルコール度:14度
酸度:1.2
使用酵母:-
精米歩合:60%

西日本の山の名前の日本酒

最後に西日本の銘酒を紹介します。西日本と言えば焼酎のイメージがありますが、実は日本酒も名酒があるんです。

石鎚山

石鎚山

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西日本最高峰で日本百名山の一つ、石鎚山。山頂付近は大きな鎖を使って登る岩場があることで知られ、切り立った稜線は高度感たっぷり!古くから山岳信仰が盛んで、日本七霊山の一つでもあります。秋には紅葉の名所としても有名で、新緑の季節とは違った表情が見られますよ!

石鎚 純米吟醸 緑ラベル(石鎚酒造)
張りのある酸が特徴で、食事と合わせておいしくいただける日本酒です。そのため、日本酒単独では控えめで穏やかな飲み口と感じられるでしょう。酒米には「兵庫県産山田錦」と「愛媛県産松山三井」を精米歩合50%で使用しています。

石鎚 純米吟醸 緑ラベル(石鎚酒造)

容量:720ml
日本酒度:+5.0
アルコール度:16~17度
酸度:1.6
使用酵母:-
精米歩合:50%

大山

弓ヶ浜展望台から望む大山

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鳥取県に位置する中国地方最高峰の山、大山。標高1,709m(弥山)で、その山容が富士山に似ていることから「伯耆富士」とも呼ばれています。西日本最大級のブナ林や特別天然記念物にも指定されているダイセンキャラボク純林など、見応えある自然の宝庫でもあります。

特別純米酒八郷
酒米「山田錦」を精米歩合40%まで磨いて低温熟成させた銘酒で、品のある果実の香りとスッキリした飲み口が特徴的。日本酒度+5で辛口の味わいです。冷やしても常温でもおいしく飲むことができます。

特別純米酒八郷

容量:720ml
日本酒度:+5
アルコール度:16.3%
酸度:1.3
使用酵母:-
精米歩合:40%

登った後は、その山の名を冠した日本酒を!

寿司と日本酒を注ぐ様子

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今回は登山好きの方に是非味わってほしい銘柄を取り揃えました。登山の記念にお土産として買い求めても良いですね!単独で飲んでも良し、食事と合わせて飲んでも良し、様々な銘柄を飲み比べてみても楽しいでしょう。いろいろな楽しみ方があるので、是非手に取ってみて下さい!