膝の痛みがツライ!
アイタタタッ…!登山の悩みで上位にくるものと言えば…膝痛ですよね。痛みが出てしまうと、休憩したりストレッチしてもまたすぐに痛くなるので、痛みを我慢して歩くことに…。
そうなると、楽しいはずの登山がつらい思い出となってしまうことも・・・。
なぜ下山時に膝は痛むのだろうか・・・
登りではまったく平気だったのに、下りで膝に痛みが出てきて地獄の下山となってしまった…、なんて経験がある方は多いのではないでしょうか。では、どうして下山中に痛くなることが多いのでしょうか?
膝痛の原因は”筋力不足”
登山の途中に起こる痛みは、膝の周囲の筋肉の炎症であることがほとんど。膝を支える周囲の筋肉が弱かったり、筋力以上の負荷がかかると痛みが起こると考えられています。
特に下りでは、お腹(腹直筋)や太ももの前面(大腿四頭筋)の活動量が約1.5〜2倍になるとも言われます。さらに、下りは疲れた登山終盤に出てくることが多いため、下山時に膝の痛みがでてくることが多いんです。
膝が痛いときにとるべき行動4つ!
①整形外科に行き診断を受ける
普通に歩いている状態でも痛みが常に出るようであれば、整形外科で診断してもらいましょう。放置して悪化させる前に対処することが大切です。
②ストレッチを行う
膝や股関節まわりなどのストレッチをして、筋肉が固くなりすぎないようにしましょう。痛みがひどい場合は無理せずに、痛くない範囲でストレッチを行いましょう。
③アイシングを行う
冷やすことで炎症を抑え、痛みを軽減できる場合があります。
④テーピングやサポーターを使用
膝のまわりをテーピングやサポーターで保護・固定することで痛みを和らげたり、ケガの予防をすることができます。
膝痛にはテーピングがおすすめ
膝が痛い時にもできる簡単テーピング
膝の痛みのテーピング方法はいくつかありますが、登山におすすめの膝のテーピング方法をご紹介します。今回、スポーツ店などでテーピングイベントも行っている、ニチバン株式会社の高木さんにテーピングのポイントを教えてもらいました。
まずは動画でテーピング方法をチェック!
貼るときは足を軽く曲げる
1本目は、膝をほんの少しだけ曲げた状態でテープを貼りはじめます。
テープを貼る時のポイント
1本目:膝の外側から内側にU字に
脛(すね)の外側から指1本分開けて膝の内側を通り、ふとももの外側へ。
Uの字を描くように少し引っ張りながら貼っていきます。
強めに引っ張って少し戻すくらいの加減で、腰骨(お尻の横)のあたりでテープを貼り終えます。
2本目:膝の内側から外側へ
2本目は、ひざ下の内側部分からスタート。
膝の外側を通ってふとももの外側へ、あまりテンションをかけずに貼ります。
1・2本目のテープで膝から上部に引っ張っているので、登山シーンではテープの力で足が上がりやすくなり、登りが楽になるそうです。
3本目・4本目:お皿の下を圧迫するように貼る
3本目と4本目は膝のお皿の下のくぼみを圧迫するように(強めに引っ張るように)貼ります。まずは3本目。
4本目は3本目と対称の位置で、同じように圧迫するように(強めに引っ張るように)貼ります。
3・4本目のテープは膝下を圧迫するように貼るので、膝のゆるみ防止や、下山時の衝撃緩和にも。
完成
テーピングを引っ張る強さは痛みの度合いにもよりますが、動きやすく痛みの出ないテンションのかけ方を事前に練習しておくといいですよ。
今回使用したテープはこれ
撥水加工で水や汗に強く、はがれにくいテープです。
テーピングを持ち歩けば膝の痛みも怖くない!
登山の途中で膝が痛くなって、登山が楽しくなくなった…なんてことになったらもったいない!自分は大丈夫でも、もしかしたら一緒に登山する友人の膝に痛みが出るかもしれません。膝の痛みは予防も大切ですが、テーピングを持ち歩いていざというときに対処できるようにしておきましょう!
教えてくれた人:高木星児さん
ニチバン株式会社。BW(バトルウィン)テーピングアドバイザー。日本スポーツ協会スポーツリーダー。