ドンドン増してくる、股関節のイヤ~な痛み

しかもこの痛み、時間が経てば経つほど痛みが大きくなってくるんです。せっかく登山を楽しみたいのに、痛みがずっとつきまとって楽しめないなんてイヤですよね。
今回は登山中に感じる股関節の痛みの原因と、その対策を紹介。この対策が意外なほど簡単なので、ぜひやってみてください。
股関節の痛みの原因は”腸腰筋”?
登山中の股関節の痛みの原因は様々ありますが、多くは「腸腰筋(ちょうようきん)」と呼ばれる筋肉の疲労が原因。登山と腸腰筋はどのように関係しているのでしょうか?まずは、そのメカニズムからみていきます。腸腰筋とは?

腸腰筋の主な働きは股関節を屈曲させたり、腰椎のS字型を維持し姿勢を保ったりするなど、運動時には非常に重要な働きを担います。
痛みがでる原因は主に2つ

そのため腸腰筋の筋力と柔軟性が不足していると疲労を起こしやすく、その結果痛みにつながるのです。
特に多いのは最初は片方の脚だけ痛かったはずが、反対も痛くなってしまうパターン。これは痛みが出たほうを無意識にかばって無理をした結果、左右両方の筋肉が疲労してしまうからといえます。
また、腸腰筋が固くなると脚を持ち上げにくくなるため、つまずきやすくなり転倒の危険性も増加します。
腸腰筋の疲労は、登山をする上で避けることはできません。ですが、筋力を鍛えたり、柔軟性をあげたりすることで、痛みがでるほどの疲労を防ぐことは可能です。
筋トレと言われると「なんだかつらそう・・・」と思うかもしれませんが、腸腰筋のトレーニングはとっても簡単。テレビを見ながらでもできるので、比較的続けやすいんです。
”ながら”で出来る!超簡単な腸腰筋トレーニング
テレビを見ながらでも簡単にできる、腸腰筋のトレーニング方法を紹介します。腸腰筋を鍛えよう!

②その後、2秒かけてゆっくりと上げた太腿を下ろし、反対の太腿も同様に2秒ずつかけてゆっくりと上げて下ろす
顔はまっすぐ前を向き、胸を張るようにしましょう。また、背筋はまっすぐになるように意識してください。
続けてやるとこんな感じです。

太腿を上げる時は、股関節や腸腰筋をやわらかく動かすようなイメージでおこないましょう。バランスをとるのが難しい場合は、椅子などを支えにしておこなってもOK。
腸腰筋を柔らかくするストレッチ


体が前に倒れない範囲でストレッチを行いながら、太腿の付け根あたりがしっかり伸びていることを意識しましょう。息をはくと筋肉が緩みやすくなるため、ゆっくりと息をはいてリラックスしながら腸腰筋をのばします。ストレッチも左右交互におこなってください。
歩き方も少し気をつけてみよう

歩き方の注意点もシンプルで、「歩幅は小さく歩くこと」。大きな歩幅で歩いてしまうと、脚を上げる動作も大きくなり無駄に筋力を使うだけでなく、衝撃も大きくなるため筋肉が早く疲れてしまいます。
”ながらトレーニング”で痛みにサヨナラ!

監修/ミウラ・ドルフィンズ 安藤 真由子氏