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ゼインアーツの新作「チタニウムポット&マグ」

「使いやすさ」って、こういうことか!ゼインアーツが辿り着いた“チタン×寸胴型”という答え

「軽い」「薄い」だけじゃないチタンの使い道が、ここにありました。

ゼインアーツが提案する新作のチタニウムポット&マグは、主流のULクッカーとはひと味違う“寸胴型”設計。湯沸かしのしやすさ、食べやすさ、そしてラーメンをそのまま直飲みできる快適さまで想定されています。

チタン=調理しにくい、という常識を少しずつ裏切ってくる……その実力、山で試してみました。

目次

アイキャッチ画像:ポンチョ

ゼインアーツの新作は、クッカーをリ・デザイン

ゼインアーツ チタニウムポット チタニウムマグ
撮影:ポンチョ(左奥:チタニウムポット950、左前:チタニウムポット600、右奥:チタニウム ワイド マグ450、右前:チタニウム マグ350[これのみ2026年3月発売予定])

今回紹介するのは長野県松本市に拠点を置くアウトドアメーカー『ゼインアーツ』です。その製品は、デザイン性の高さ、練り上げられた使い勝手、そしてコスパのよさで知られています。

近年は登山用アイテムも充実。2025年11月には、上画像のソロクッカー(チタン製のマグとポット)を発売しました。

いずれも焦げ付き防止加工はなく、熱伝導の低いチタン製なので、調理には不向きです。湯沸かしがメインとなりますが、軽さとスタッキング性をよしとする一般的なタテ型チタンクッカーとは異なる特長があります。

ゼインアーツ チタニウムポット&マグ
撮影:ポンチョ

これらソロクッカーのチタニウムポット&マグの主な特長は、大きく3つあります。

  1. ワイドマグ以外は、深さのあるタテ型ではなく、逆に浅いヨコ型でもなく、直径と高さ(深さ)がほぼ同じ寸胴型。
  2. 本体に採用されたチタンの厚さは、ゆがみにくい強度と軽さのバランスを取った0.4mm厚。
  3. 調理、食事の際に持つハンドルは、熱さを感じにくく、重さが指に食い込みにくい独自形状を採用。

以上の特長は、今回テストをしてみて、主流のタテ型チタンクッカーを単にヨコ型にしてのではなく、湯沸かしのしやすさと、食事のしやすさを重視して、リ・デザインしたものに感じられました。

ゼインアーツ チタニウムポット&マグ
撮影:ポンチョ

スペックは以下の通りです。

商品名(価格)サイズ重量容量
チタニウムポット950(¥4,400)Φ12.1×10.4cm120g(本体:93g/蓋:27g)950ml
チタニウムポット600(¥3960)Φ10.2×9.1cm88g(本体:68g/蓋:20g)600ml
チタニウムワイドマグ450(¥2,960)Φ11.0×6.0cm60g450ml
チタニウムマグ350(¥2,390)Φ8.5×7.4cm50g350ml

寸胴型を選択したこともあって、ソロクッカーとしては容量は大きめ。いずれも直径=開口部が広く、高さ(深さ)が、低いです。重量は0.4mm厚ながら、いわゆるU.L.クッカー同等の軽さを装備しています。

こうした特長を持つクッカーは、果たしてどんな使い勝手なのだろう?大きな興味を持って、テストをしてみました。

寸胴型で950容量の大きめサイズは、ラーメンクッカーとして最上!

撮影:ポンチョ

チタニウムポット&マグは、チタン製なので調理には不向き、湯沸かしがメインと紹介しました。しかしチタニウムポット950は、ラーメンクッカーとしてかなりイイです。いや、イイどころが、登山時に袋麺をよく食べる方は、使うべきです。

まず、直径が大きいので、ストーブに載せた際の安定感がよく、炎が外側に広がるタイプの拡散型のストーブでも無駄なく熱を受け止められます。これは、熱伝導率が低く、沸騰までの時間がアルミ製に比べて遅いというチタン製クッカーの弱点を、直径を広くすることで、熱効率を上げて解消しようとしたと想像します。

そのため、湯沸かしにストレスは感じません。

撮影:ポンチョ

内径は約11.5cm。一般的な角型袋麺は割り入れる必要があります。でも円型袋麺ならそのまま、角型袋麺でも最近増えている上画像のように小型の麺であれば、そのまま投入できます。

さらに袋麺を茹でるのに必要な水の量は500ml程度。容量700mlの直径10cm前後のタテ型ソロクッカーでつくると、火加減を間違えると吹きこぼしてしまうことが間々あります。いわゆる「噴火」させてしまったハイカーを、私は何人も見ています。私もそのひとりです。

ですが、このチタニウムポット950なら、容量も十分。直径も大きいため、吹きこぼれの可能性はかなり低く、つくりやすいんです。

これ、結構大切です。多くの方は、風の影響を抑えて短時間沸騰を目指して、火力調節せずに強火で湯沸かししがちなので、袋麺をつくるなら1リットル程度の容量、余裕が必要なんです。容量が大きくなると懸念するのが重量ですが、チタニウムポット950は120gと十分に軽量。装備の負担は最小です。

ラーメンをつくったクッカーで、スープを直飲み&手持ち可能なのは驚き!

ゼインアーツ チタニウムポット
撮影:ポンチョ

チタン製クッカーといえば、近年はいかに薄く、軽くするかを各メーカーが競っています。そのため多くは0.3mm厚、なかには0.2mm厚まであります。

そんななか、ゼインアーツのマグ&ポットは、0.4mm厚です。

通常、0.4mm厚のチタンは、0.3mm厚よりも厚いために熱伝導率が低く、沸騰までの時間が長くなるといわれています。ですが、同容量のクッカーと湯沸かしをして比べてみたところ、直径が大きく熱効率がよいこともあり、ガスストーブで湯沸かしをするなら、その差はほんの数十秒以内でした。

それよりも驚いたのが、わずか0.1mmの厚さの違いですが、熱伝導率の低さ、容量の大きさが、これまでできなかったことを可能にしてくれたんです!

ゼインアーツ チタニウムポット950
撮影:ポンチョ

それは、ラーメンのスープの直飲みです。

熱伝導率の高いアルミ製のシェラカップやクッカーで湯沸かしして、スープやインスタントラーメンを食べる際、しばらくしてもクッカー自体が熱くて、唇を付けることはできません。それは0.3mm厚のチタン製クッカーも、ほぼ同じ。

なんにも考えずに直飲みをして、「アツッ!」と飛び上がったことのある人、何人も見ています。はい、私もそのひとりです。

でも0.4mm厚のゼインアーツのチタニウムポット&カップなら、ラーメンをつくったり、湯沸かしして間もなくでも、直飲みが可能なんです!

ゼインアーツ チタニウムポット950
撮影:ポンチョ

さらに、500mlの湯でつくったラーメンの重さは約800g。これをハンドルを持ったまま食べ続けると、指に掛かる重さがちょっとしんどくなります。とはいえ、火に掛けていて、しかも熱々のラーメンが入ったクッカー本体を素手で持つことは、できません……。

そう、アルミ製クッカーでは火傷必至ですが、0.4mm厚のチタニウムポット950は、上画像の通り、素手で持てました。ストーブから下ろして約2分。スープの素等を入れて混ぜて、トッピング等を添えて、麺を啜って、ハンドルを持ってスープを直飲み。そのシーンを撮影。

ハンドルを持つ手が、やはり少し重いなぁと感じて、直飲みできたから手でクッカー本体を持っても大丈夫なんじゃないのか!?と思い付き、恐る恐る試してみたところ、持てました。

もちろん、テスト時の気温等の条件の違い、個人差はあるので、用心深さは必要です。が、手ぬぐい等を当てて持てば、安全に、美味しくラーメンを食すことができるでしょう。寸胴型なので、持ちやすい形状ということもあります。

熱伝導率の低さは、調理、湯沸かしではデメリットになります。ですが、食べる、飲むという点では、メリットになりえることを、チタニウムポット&マグを使って、はじめて知りました。

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