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HOBO great works(ホーボー グレート ワークス)/ マルチポケットトートバッグ

なぜ、20年経ってもこれを選んでしまうのか? “軽ければいい”ではない、定番の条件。ホーボーグレートワークスの『マルチポケットトートバッグ』|定番道具のモノ語り#24

質実剛健、丈夫さが必要な機能である山道具。だからこそ発売から10年以上も変わらない道具や、10年以上問題なく使い続けられる定番の山道具があります。そんな山道具の中から、ライター・ポンチョが愛用してきたモノを紹介する本連載。

第24回となる今回は、アウトドアから日常まで、幅広く使えるトートバッグをピックアップ。その“アウトドア的旅仕様”として、20年使い続けているHOBO great worksの『マルチポケットトートバッグ』です。

シンプルなトートバッグでありながら、アウトドアや旅での使いやすさを吟味し、随所に機能が落とし込まれたこのバッグ。それはつくり手のこだわりだけでなく、使い手も「気づき、発見する」ことで、本当のよさがわかる素晴らしい道具でした。

 

目次

アイキャッチ画像:ポンチョ

知っていたらギア通。『HOBO great works』って?

ホーボーグレートワークス
撮影:ポンチョ

『HOBO great works(ホーボー・グレート・ワークス)』と聞いて、それがなにかすぐにわかる人は、かなりのアウトドア道具好きだろうと思います。

山でサコッシュが流行る以前、チェストバッグを胸前に、ショルダーハーネスから提げるハイカーが多くいました。素早く登山地図を確認でき、コンパスや行動食、ドリンクボトルや貴重品などを小分け収納可能。必要なモノにサッと手が届く、当時の山の実力派ギアです。

そのチェストバッグの元祖が、HOBO great worksの『パスファインダー』なんです。

『PAAGOWORKS(パーゴワークス)』といえば、トレイルランニング、そして登山好きの多くが知っているブランドでしょう。HOBO great worksは、PAAGOWORKSのデザイナー・斎藤 徹さんが手掛けていた、いわば前身ブランドになります。

Hobo GREAT WORKS チェストバッグ
撮影:ポンチョ ※私が持っている、HOBO great worksの『パスファインダー』

私もパスファインダーを使っていました。が、ショルダーハーネスにポケットを装備したバックパックを背負うようになり、また軽量サコッシュを使うようになり、さらには現在地確認に地図ではなく登山地図アプリを用いるようになり、チェストバッグの出番は少しずつ減ってきています。かなりくたびれてきているというのも理由のひとつです。

でも、改めて使ってみれば、やはり機能的。PAAGOWORKSでは、設立当初から現在に至るまで、マイナーチェンジを重ねて継続販売されています。OMM等、地図読み必須のアクティビティでは、このシステムはかなり有効です。

それは胸前だけでなく、肩掛けしてサコッシュ、ウエストベルトに通してサイドポケット等になるユーティリティバッグとして人気の『SWITCH(スイッチ)』の原型でもあります。

約20年、どこへ行くにも一緒のトートバッグ

Hobo GREAT WORKS マルチポケットトートバッグ
撮影:ポンチョ

そんなパスファインダーは2003年発売。そのちょっと後から現在も使い続けている道具があります。それは同じくHOBO great worksの『マルチポケットトートバッグ』というもの(上画像)。

トートは英語でtote、「運ぶ」という意味。米国アウトドアブランドのL.L.ビーンの厚手キャンバス製が元祖。当初、そのビーントートは、キャンプで氷を運ぶ目的に使われていたそうです。

私はトートバッグを、アウトドアから日常まで、たくさんのモデルを使い分けています。キャンバス製、革製、ウール製、ナイロン製等の大きさや仕様の異なるもの。数えてみたら、約20個ほどを持っていました。ノベルティでもらったものも多くあります。英国のBrady、米国のL.L.ビーンのトートは、30年以上愛用しています。

撮影:ポンチョ

HOBO great worksのマルチポケットトートバッグの使用歴は、約20年。その間、所有するあらゆる道具のなかで、もっとも多くの旅を共にしています。

旅の必需品のバックパックは、場所や目的に応じて機能、容量を変えるため、いつも一緒に旅することはできません。でも、行き帰りのサンダルやシューズ入れ、温泉バッグ、買い物バッグ、お土産入れとして使うのにちょうどいいこのトートは、どこへ行くにも、どんな目的の旅にでも、なにも考えず、飲み会でのビールのように、「とりあえず」携帯します。

だから結果的に、いや、必然的に一緒に旅してきました。

なぜ、こればかり選んでしまうのか?長く使い続けられる理由を考えてみた

Hobo GREAT WORKS マルチポケットトートバッグ
撮影:ポンチョ

私はモノ持ちがよいのですが、しかし、それでも20年間、かなりの頻度──平均して月に3~4回の登山やアウトドア旅で装備し、使い続けている道具は、他にありません。この『定番道具のモノ語り』で紹介してきている道具も、10年、20年と使ってはいますが、購入当初よりも使用頻度が減っているものもあります。

では、なぜHOBO great worksのマルチポケットトートバッグを、私は20年使い続けたのか?改めて考えてみました。その理由からは、定番道具になりえるプロトコルが見えてきます。

“普通”のリップストップナイロン製でも、壊れない

Hobo GREAT WORKS マルチポケットトートバッグ
撮影:ポンチョ

このマルチポケットトートバッグに使われている素材は、よくあるリップストップナイロンです。20年使っても経年劣化によるベタつきは発生していないので、たぶんコーティングされていない生地だと思います。

ただし前面に配されたメッシュポケットの口部分のゴムが、10年経った頃から伸びて波打ってしまいました。見た目は少し気になりますが、荷物が入るとそれほど目立たず、使用には問題ありません。

実は、PAAGOWORKSとなって、この部分をマイナーチェンジしたトートバッグが発売されています(現在は廃番)。やはりメーカーとしても課題となったのだと思います。

Hobo GREAT WORKS マルチポケットトートバッグ
撮影:ポンチョ

近年は軽く、強い素材が増えていますが、その分、価格も高騰。中には、使用に気を遣いたくなる極薄のものもあります。

一方でマルチポケットトートバッグは、特になにも気にせずウエアやシューズ、ポールを収納して持ち歩いて、20年の耐久性がありました。であれば、汎用素材のリップストップナイロンで十分。壊れず、破れなかったので、使い続けることができました。

定番となるには、まず壊れないこと、破れないことが第一義の条件です。

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