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富士山でも遭難ってあるの?〈傾向と原因から考える〉登山準備まとめ(2ページ目)

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「無理のある日帰り登山は危険です!」

山小屋に宿泊せずに登山することは、十分な登山経験や体力、技術がなければ大変危険です。
特に「弾丸登山」や「日帰りの軽装登山」は非常に危険です。
時間的・体力的に余裕をもった登山計画を立て、装備や体調を整えてから富士登山に臨みましょう。

また、山梨県側の吉田口では通行規制(通行料の支払い、通行人数・時間の制限など)が行われ、静岡県側のルートも事前登録が必要です。
通行規制に関する情報は、公式SNSなどでも随時発信される予定のため、Webサイトを含め事前に必ず確認しましょう。
環境省・山梨県・静岡県による富士登山オフィシャルサイト

富士登山で気をつけるべきことは?

富士山で起きている遭難には、具体的にどのようなものがあるのでしょうか?主な6つの遭難理由を見ていきます。

①岩場が多い富士山での”転倒”は要注意!

富士山 遭難
出典:PIXTA

富士山は登山道によっては勾配もきつく、石や岩がゴロゴロしています。そのため、不安定な浮石に足を乗せてバランスを崩したり、下山時にスピードがコントロールできずに転倒する事故が起こっています。

平成28年8月には、50代の男性が下山中に転倒しかけて足を挫き、右足脛骨を骨折する事故も発生。富士山の遭難理由で最も多い転倒。他人事ではありませんよ。

②長時間の行動による”疲労”

富士山 遭難
出典:PIXTA

富士山は歩行時間が長く、登りはおよそ6時間~8時間、下りは約4時間程度かかります。そのうえ酸素も薄く、とても過酷な環境です。

弾丸計画など、自分の体力に見合わない行程で疲労により動けなくなったり、集中力を欠くことで転倒したりといった事例が多く発生しています。

③普段と違う環境での体調の変化には要注意(高山病、低体温症)

【高山病】

酸素スプレーを手に持つ人
出典:PIXTA

標高が上がるとともに酸素は減少。富士山のような高山に登って高度が上がったときに、低酸素状態に体が順応できず頭痛や吐き気などが起こります

個人差はありますが、高齢者、子供、貧血の人、風邪・寝不足の人がなりやすく、登るペースが速すぎることも高山病の原因です。

【低体温症】

富士山 遭難

出典:PIXTA

低体温症とは人間が生命を維持するために必要な体温が水準より下がるもので、直腸温が35℃以下になると低体温症と診断されます。

富士山は標高が高いため普段生活している場所よりも気温が低く、8月でもご来光待ちの時は0℃を下回ることも

また、雨や風に体がさらされると一気に体が冷えて不調を招きかねません。
過去に50代の男女が下山中に吉田口登山道九合目付近で、強風と寒さにより歩行困難となり転倒し、低体温症になったケースもあります。

④視界不良による”道迷い”

富士山 遭難
撮影:nao

富士山はたくさんの登山者がいて見晴らしが良いので、道迷いはないと思っている人が多くいます。
ところが、濃霧などによって視界が悪くなると目印がなくなるため、自分の位置が分からなくなることも。地図やGPSアプリを使いこなせない人は、とくに注意が必要です。

⑤小さな石でも”落石”は危険

富士山 遭難
出典:PIXTA

登山未経験者は落石に注意した歩き方ができない人も多く、森林限界を超えると落石が起こった時に止めるものもなくなるため、初心者が多い富士山の登山道は危険です。小さな石でも勢いがつくと致命傷になりかねないので、油断は禁物。

平成30年8月には30代の女性が下山中、落石により顔と肩を負傷し、意識を失い五合目に搬送されるという事故も実際に起きています。

⑥悪天候(雨、雷)は想像以上の驚異

富士山 遭難
撮影:nao

富士山は落雷が起きた時に隠れるような場所がありませんし、風が吹いても遮るものがほとんどありません。そのため、天候が崩れるとモロにその影響を受けてしまうことに。
近年でも、20代の女性が下山中に寒さで行動不能となり救助要請をした事例があります。

まとめ
富士山は「整備されていて登りやすい山」ではあるが、実際にさまざまな事故が起きている。そのリスクを知ることや対策は、富士登山の成功のために必要!

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