噴火の時に注意すべき災害
実際に噴火が起きたら、何が起きるのでしょうか?私たちにとって注意するべき危険な噴火の災害をご紹介します。
噴石
噴火によって飛んだ石を噴石といいます。50cm以上もの大きな噴石もあり、当たると骨折や最悪の場合死に至ることがあります。被害は火口の2~4km以内とされていますが、大きな噴石は短時間で落下し、建物の屋根を破るくらいの破壊力を持っています。
火山灰
火山灰は噴石よりさらに細かい石や塵などのこと。火山灰を吸い込むと喉に異常が出たり、眼球を傷つけたりします。火山灰は風に乗って遠くまで流され、落下まで数分から十数分時間があるので、口元や目を覆って安全な場所に避難しましょう。
火山ガス
火山ガスは、マグマに溶けているさまざまな成分が気体となって噴き出たもの。ガスの成分によっては人体に有害なものもあり、過去には死亡例もあります。空気より重いために、窪地や深い谷底に溜まりやすいので、そのような地形の場所に長く留まるのは危険です。
火砕流
火砕流は、高温の火山灰や岩塊が、山の斜面を高速で流れ下る現象です。そのスピードは時速100km以上になることもあるため逃げるのは困難で、破壊力も大きいため巻き込まれると身を守ることはできない恐ろしい火山現象です。
溶岩流
溶岩流は噴出したマグマが火口から地表に流れ出ること。1000度以上にもなるため非常に危険です。火砕流より速度は遅いのですが、成分や温度によっても異なるので、素早く逃げるようにしましょう。
火山だという認識を持って登山を楽しもう
活火山の山の数を見て驚いた方もいるのではないでしょうか?普段登っている山にも活火山は意外にたくさんあるものです。登山の計画を立てる際には、気象庁などで情報を調べて安全に登山を楽しみましょう。
監修/公益社団法人 東京都山岳連盟元救助隊 隊長 金子 秀一氏