「縦走」って、大変なんでしょ?
縦走とは、登山スタイルのひとつで尾根を伝って山々を歩くこと。つまり、山頂に立った後下山せずに次の山へ向かうことを指します。
また、必ずしも山頂を踏まずとも、稜線(山の峰と峰を結んで1番高く連なる所)で結ばれた複数のピークをつないで踏破していくことも「縦走」と言われています。
何と言っても、一度に複数のピークを踏めることが縦走のメリット! せっかく出かけたなら、そっちの方が何だかお得な気がしますよね。
また、尾根や稜線を辿って次のピークを目指すので、振り返れば歩いてきた山々を眺めることができたり、開けた展望を楽しむことができるのも縦走の魅力です。
「縦走」って、どんなイメージ?
まず、「縦走」と聞くとどんなイメージをしますか? 上級者向け、重たい荷物を背負って何日もかけて山を歩く、とにかくハード……など辛くて初心者には挑戦しにくいイメージがありますよね。
縦走と言えば、北アルプスの山々を宿泊しながら歩く「表銀座縦走コース」などが有名です。基本的には1泊2日以上の行程となり宿泊必須ですが、街中では体験できない満天の星空を眺めて過ごす山の夜はとっても魅力的!
……と言われても、やっぱり初級者にとって山の中に泊まる縦走はハードルが高いと感じてしまいますよね。
山と山をつなげば……それはもう縦走!
しかし、何も標高が高い山や宿泊必須な登山だけが縦走、と言うわけではありません。冒頭でも述べたように、山から山へとピークをつないで歩いたのならば、たとえ標高が低い山であってもそれは縦走と言えるのです!
実際に、大阪では2019年まで毎年恒例で「日本最低山縦走大会」というものが行われていました。これは日本一低い山とされる天保山(標高4.53m)から蘇鉄山(標高6.97m)までのコースを歩くイベント。つまり、縦走は標高の高さやハードさは関係なく、ピークをつなぐことであると言えるのです!
身近な低山で縦走デビューしてみよう!
そうなると、意外と縦走のハードルはそんなに高くない気がしてきましたね。まずは、日帰りで手軽にいくつかのピークを踏める山で縦走デビューをしてみましょう!
コースタイム順!おすすめの『これも立派な縦走ルート』
浅間山〜権現山〜弘法山〜吾妻山(秦野)
最高点の標高: 237 m
最低点の標高: 23 m
累積標高(上り): 440 m
累積標高(下り): -518 m
- 【体力レベル】★☆☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:2時間26分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
秦野駅から浅間山、権現山、弘法山、吾妻山と4つの山を縦走し鶴巻温泉駅へと抜けるコースです。桜の名所ですが、新緑や紅葉の季節も気持ちがよく、相模湾や大迫力の富士山を眺めながら自然を満喫することができます。一帯は弘法山公園として整備されているので、緩やかなアップダウンはあるものの非常に歩きやすく初心者でも安心して登山を楽しめます。下山後は、鶴巻温泉で登山の疲れを癒してから帰りましょう!