大迫力の滝が見られる!川苔山とは
標高 | 山頂所在地 | 山域 | 最高気温(6‐8月) | 最低気温(6‐8月) |
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1363m | 東京都西多摩郡奥多摩町 | 奥多摩 | 20.3℃ | 12.7℃ |
川苔山(川乗山・かわのりやま)は、東京の奥多摩に位置し、埼玉県との境にある山です。JR青梅線の複数の駅から登山道に直接アクセスできるので、週末を中心に日帰り登山を楽しむ人が多いです。
川苔山で最も人気なのは、落差約40mの百尋ノ滝(ひゃくひろのたき)を見られるコース。春の新緑の季節から秋の紅葉の時期まで、年間を通じて登山者に人気のある山です。
川苔山の難易度は?
川苔山への登山コースは、いくつかありますが、どのコースも標高差が1000m近くあるので登り応えがあります。人気のある山なので、登山道はある程度整備されており、登山初級者も経験者と同行すれば挑戦しやすい山です。
登山道の最新情報を確認しよう!
自然災害などにより登山道や道路が通行止めなどになっている可能性もあります。出かける前に最新情報を確認し、ルートの通行の可否を調べて登山計画を立てましょう。
川苔山の天気
川苔山に登山に行く前に、現地の天気を調べましょう。
いちばんの見どころは、名瀑「百尋ノ滝」
川苔山登山といえば、百尋ノ滝(ひゃくひろのたき)!というほどの名所。
百尋ノ滝(ひゃくひろのたき)とは、川苔山の西側に位置している落差約40mの滝で、奥多摩エリアでも有名な滝のひとつです。滝は川苔谷上流部にあり、水は日原川へと流れ込みます。春の新緑や夏の避暑スポット、秋の紅葉、冬の氷瀑など1年を通して景色を楽しむことができます。
冬は凍結。氷瀑が見られる!
百尋ノ滝は、例年1月下旬から2月上旬にかけて、滝が氷結します。その年の気象条件によって氷結具合は違いますが、滝全体がすべて氷結して白い氷瀑となる年もあり、見ごたえがあります。
【難易度別】川苔山おすすめ登山コース3選
川苔山への登山コースは、複数ありますが、今回は、最も人気のあるコースからマイナーコースまで3つのコースをご紹介します。
①【初心者・中級者】川乗橋~百尋ノ滝~川苔山登山コース
最高点の標高: 1341 m
最低点の標高: 304 m
累積標高(上り): 1165 m
累積標高(下り): -1305 m
- 【体力レベル】★★☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:5時間35分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
川苔山で最も人気のある登山コース。川乗橋を過ぎ、沢沿いを歩くので、夏にもおすすめです。途中には、落差約40mの百尋ノ滝(ひゃくひろのたき)があり、絶好の撮影ポイント。百尋ノ滝から進むとトラバース道があり、滑落事故が発生している箇所なので注意が必要です。
百尋ノ滝から2時間弱で川苔山(川乗山)山頂に到着。山頂は開けていて、晴れていれば西の方角に雲取山を望むことができます。ベンチも設置され、ゆっくり休憩することができます。下山は標識に従い、鳩ノ巣駅方面へ下っていきます。単調で長い林道歩きが続きますが、歩きやすい登山道です。
②【中級者以上】大仁田山~川苔山登山コース
最高点の標高: 1341 m
最低点の標高: 324 m
累積標高(上り): 1529 m
累積標高(下り): -1543 m
- 【体力レベル】★★★☆☆
- 日帰り
- コースタイム:6時間55分
- 【技術的難易度】★★★☆☆
- ・ハシゴ、くさり場を通過できる身体能力が必要
・地図読み能力が必要
JR奥多摩駅から、標識に従い、本仁田山(ほにたやま)方面へ進みます。途中、マス釣り場を通過し林道を1時間ほど歩くと登山道がスタート。安寺沢から山頂までの登山道は、奥多摩三大急登のひとつ「大休場尾根」。急でハードな登りが続きます。本仁田山の山頂は木々に囲まれていますが、東側が開けていて東京の都心方面を見渡せます。
本仁田山を通過し標識通りに川苔山方面へと進みます。30分も歩くと、舟井戸と鋸尾根との分岐にさしかかります。どちらも一部悪路があるので注意が必要です。
緩やかな登りを過ぎると川苔山の山頂。山頂は展望が開け、ベンチもあるので快適です。帰りは①のコースと同じく鳩ノ巣駅方面に下ります。
③【中級者以上】古里駅~赤杭尾根~川苔山登山コース
最高点の標高: 1341 m
最低点の標高: 293 m
累積標高(上り): 1205 m
累積標高(下り): -1356 m
- 【体力レベル】★★★☆☆
- 日帰り
- コースタイム:6時間05分
- 【技術的難易度】★★★☆☆
- ・ハシゴ、くさり場を通過できる身体能力が必要
・地図読み能力が必要
スタートは、JR青梅線古里駅から。川苔山の登山者の多くは、百尋ノ滝を見るコースを歩くので、古里駅から登る登山者は少なくマイナー登山路と言えます。古里駅から赤杭尾根(あかぐなおね)の登りは、杉林の中を通って行き、登山道のほとんどは樹林帯の中を歩いていきます。
帰りは、①の登りのコースと逆ルートとなり、百尋ノ滝経由し川乗橋に下山します。川乗橋からは、バスに乗って奥多摩駅まで向かいます。
川苔山登山で注意したいポイント
日帰り可能な都内の山とあって気軽に行ける山ですが、一方で注意すべき点がいくつかあります。
注意1|ツキノワグマが出没する可能性あり
川苔山はツキノワグマが出没する地域です。2014年9月には男性が襲われる事故がありました。「奥多摩ビジターセンター」が最新の情報を発信しているので、熊対策を怠らずに登山に行きましょう。
注意2|登山中に利用できるトイレは2か所
登山で気になるのがトイレの場所。川苔山登山コースのトイレは以下の2か所になります。
・JRの各駅
・細倉橋(①のコース上)
山頂にトイレはありません。細倉橋のトイレは使用不可という情報もありますので、直近の山行記録などを見ることをおすすめめします。
注意3|滑落の多いポイント
百尋ノ滝付近は滑落事故の多い場所です。油断はせず、慎重に足を進めてください。
青梅警察署 山岳遭難発生状況
注意4|地図をしっかり確認しよう
川苔山は人気の山だけあり、東西南北どこからでも山頂にルートが延びています。その反面、道迷いなども発生しています。自分はどのようなルートを歩くのか、しっかり地図上で確認しましょう。
登山口へのアクセス情報
クルマと公共交通でのアクセス方法をご紹介します。電車の場合、JR青梅線各駅(終点奥多摩駅)よりアクセスができます。紅葉の季節などは大変道が混み合うので、公共交通がおすすめです。
クルマの場合
圏央道「青梅」IC-国道411号-鳩ノ巣駐車場/氷川駐車場
※川乗橋まではバス利用になります
公共交通の場合
JR青梅線「奥多摩」駅-西東京バス「日原鍾乳洞・東日原行」乗車-「川乗橋」バス停下車(奥多摩駅より約15分)
京王バス|奥多摩駅時刻表
登山後に行ける日帰り温泉はこちら!
川苔山登山の下山後に立ち寄りたい温泉施設を2か所を紹介します。奥多摩の大自然にたたずむ温泉は、登山後の疲れを癒すのに最適です!
奥多摩温泉 もえぎの湯
もえぎの湯は、JR奥多摩駅から徒歩10分という好立地にあり、川苔山や御岳山登山の後に立ち寄りやすい日帰り温泉施設です。奥多摩の地下深くから湧き出る100%源泉の温泉です。
奥多摩の風 はとのす荘
はとのす荘は宿泊はだけでなく、日帰り入浴も可能です。温泉施設は、鳩ノ巣渓谷を眺めながら入浴できる露天風呂や石造りの大浴場があり、登山の疲れを癒すことができます。
日帰りで行ける奥多摩の自然を満喫しよう!
奥多摩エリアの山は、東京や東京近辺のエリアからのアクセスもよく、日帰り登山にぴったりの山域です。川苔山は、滝を見てマイナスイオンを感じたり、山頂で景色を堪能したり、週末にリフレッシュできる最高の山ですね!