青紫色のミステリアスな花「ヒメシャジン」の魅力や名所を紹介

2022/07/26 更新

山で見かける下向きに咲く青紫の花。特徴的なその姿に見覚えがある、なんて方も多いのではないでしょうか。その花はヒメシャジン、もしくはミヤマシャジンかと推測されます。今回はヒメシャジンの特徴と名所をメインに、そして見た目がそっくりなミヤマシャジンとの識別方法についてもご紹介していきます!

制作者

yuko

登山歴5年。百名山ハンター76座(2022年3月)。ゆる山から厳冬期テント泊までオールシーズン登山を楽しんでいます。北海道から九州まで行きたい山があればソロでも行けちゃうフッ軽です。写真も好きなのでコースタイムは遅め。最近は外岩・マルチピッチとアルパインにも手を出し始めました。好きな山域は大雪山、阿寒岳、鳥海山、苗場山、後立山、九重。

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アイキャッチ画像出典:photolibrary

釣鐘の形をしたユニークな花ヒメシャジン

ヒメシャジンの花
出典:photolibrary
キキョウ科ツリガネニンジン属に分類されるヒメシャジンは、東北地方南部~中部地方に生息する多年草。
砂礫地や岩の間に根を伸ばし、7月~9月ごろには綺麗な青紫色の花を咲かせます。まっすぐに伸びた茎、鋸のようにギザギザして先のとがった葉、下向きに咲く釣鐘状の花が特徴です。花言葉は「可憐な振る舞い」。

自家受精を嫌う花

ヒメシャジンの群生
出典:PIXTA
ヒメシャジンが属するキキョウ科の植物は、自家受精を避けるという特徴があります。理由は、少しでも正常な子孫を残す可能性を広げるため。
自分の花で受粉しないよう雄しべと雌しべの成長時期をずらします。植物って不思議ですね!
他の花に受粉するように、昆虫に花粉を運んでもらったり、風や雨など自然の力を借りたりしながら次へと種を繋いでいます。

名前の由来は?

登山道とヒメシャジン
出典:PIXTA
ヒメシャジンは漢字で書くと「姫沙参」。「姫」は小さいこと、「沙参」は釣鐘人参(ツリガネニンジン)を意味します。
花の形が釣鐘に見えること、そして根が朝鮮人参に似ていることから、ツリガネニンジンと名付けられたとのこと。

ミヤマシャジン(深山沙参)との違い

ヒメシャジンの変種で見た目がとっても似ている花として、ミヤマシャジンという植物があります。

ヒメシャジンとミヤマシャジン比較
出典:photolibrary(左)ヒメシャジン(右)ミヤマシャジン
パッと見たかぎり見分けがつきにくいですが、萼部分に注目すると違いがはっきり分かります。
ヒメシャジン萼片
出典:PIXTA
こちらの写真のように萼片にギザギザ(鋸歯)がある個体は、ヒメシャジン。ミヤマシャジンの萼片にはギザギザがありません。この特徴を知っていれば迷った時には一目瞭然。山でヒメシャジンを見つけた際には是非とも萼片にも注目してみてください!

名所はどこ?

ヒメシャジンは比較的色々な場所で見ることができる花。その中でもヒメシャジンの名所をいくつかご紹介していきます。

尾瀬ヶ原:至仏山

尾瀬ヶ原
出典:PIXTA
高山植物の名所で知られる尾瀬ヶ原では、ヒメシャジンの群生も見られます。ただし広い尾瀬ヶ原の中でもヒメシャジンを見ることができるのは至仏山近辺。ぜひ尾瀬散策される際は、至仏山にもチャレンジしてみて下さい。

見頃時期:7月~8月


那須岳

那須岳
出典:PIXTA
ロープウエイもあり、初心者や家族連れにも大人気の那須岳。ロープウエイを降りたすぐ近くを散策するだけでも見応えのある山です。体力に自信のある方は縦走もおすすめ。

見頃時期:7月~8月


日光白根山

日光白根山
出典:PIXTA
こちらも初級者から健脚者まで様々なルートを楽しめる栃木の名山。五色沼がとっても綺麗で筆者もお気に入りの山の一つです。

見頃時期:7月~8月


美ヶ原

美ヶ原
出典:PIXTA
ゆったりのんびりハイキングが楽しめる美ヶ原高原。ここではヒメシャジンとミヤマシャジンが混在しているので、萼片に注目してその違いを観察してみてはいかがでしょうか。

見頃時期:7月~8月


今年の夏はヒメシャジンを見に行こう!

ヒメシャジン
出典:PIXTA
登山の楽しみ方は人それぞれ。「運動のため」「山ご飯を楽しむため」「景色を写真に残したい」など理由は様々かと思います。今年の夏は「ヒメシャジンを愛でる」という新しい楽しみ方をしてみてはいかがでしょうか。この記事をきっかけに、ヒメシャジンに興味を持ってくれたらとても嬉しいです!


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ヒメシャジン画像
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