日本百名山のひとつ「那須岳」ってどんな山?
標高 | 山頂所在地 | 山域 | 最高気温(6月‐8月) | 最低気温(6月‐8月) |
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1,915m | 栃木県那須郡那須町 | 那須連峰 | 25.1℃ | 12.1℃ |
那須岳は栃木県の北部にある山ですが、実はひとつの山頂ではなく、那須連山と呼ばれる山域全体を指しています。ですが、一般的には主峰である活火山の茶臼岳を指して、那須岳と捉えられることが多いです。
『日本百名山』でも紹介されていますが、その中で著者の深田久弥は茶臼岳・朝日岳・三本槍岳を指して「那須岳」として紹介しています。
そんな有名な山ではありますが、ロープウェイを使用すれば、気軽に山頂での登山を楽しむことができます。
標高1,915mから望む、抜群の眺望
標高の高い山ならではの岩陵が大変美しい景色を作り出し、絶景となっています。山頂では360度視界が開け、関東平野に続く那須野が原を一望することができます。
ロープウェイでらくらく登山が可能!
東京からもアクセスしやすい日本百名山ですが、登山客だけでなく観光で訪れる人も多い山です。その理由は山頂までロープウェイでアクセスしやすいから。秋には紅葉に染まった山肌をロープウェイで空中散歩ができますよ。
一見の価値あり!紅葉の名所
紅葉のシーズンはモミジ、ナナカマド、ドウダンツツジなどが赤く色づき、山全体が赤く染まります。シーズンには紅葉の名所として、登山者が訪れる人気スポットになっています。この時期には渋滞なども多く発生するので、計画時には時間に注意しましょう。
▼那須岳の紅葉情報、混雑情報はこちら
強風に注意!那須岳の天気と地図
初心者の方でもロープウェイを使用すれば気軽に楽しむことができる山ですが、那須岳は標高も高く天気も変わりやすいです。特に春の5月中旬ごろまでと、秋の紅葉シーズン終盤は強風となることが多いため、注意が必要です。
てんきとくらす|那須岳
ロープウェイ利用で山頂まで最短!|茶臼岳山頂ルート
最高点の標高: 1891 m
最低点の標高: 1683 m
累積標高(上り): 258 m
累積標高(下り): -258 m
- 【体力レベル】★☆☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:1時間15分
- 【技術的難易度】★☆☆☆☆
- ・歩きやすい靴と動きやすい服装が必要
ロープウェイで8合目まで行くことができるので、実際に山を歩くのは1時間程度。とはいえ、ダイナミックな山頂からの景色を見ることができるので、初心者や家族連れなどにもおすすめのルートです。
那須岳の三山を踏破!|那須岳満喫ルート
最高点の標高: 1896 m
最低点の標高: 1457 m
累積標高(上り): 1586 m
累積標高(下り): -1586 m
- 【体力レベル】★★☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:5時間55分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
初級者〜中級者におすすめなのは、茶臼岳だけではなく、三本槍岳、朝日岳と3つの山を巡るルートです。峠の茶屋駐車場から歩いて登るルートを紹介していますが、ロープウェイを利用した場合でも、コースタイムは20分ほどしか変わりません。
1泊2日で温泉を満喫!|沼原湿原・三斗小屋温泉ルート
最高点の標高: 1896 m
最低点の標高: 971 m
累積標高(上り): 2279 m
累積標高(下り): -2279 m
- 【体力レベル】★★★★☆
- 1泊2日
- コースタイム:10時間5分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
那須高原側からの入山が一般的ですが、人気も高く混雑も多い。そんなときにおすすめなのが、沼原湿原からのルートです。
1日目はゆっくりと湿原や森の中を歩き、三斗小屋温泉のいで湯を満喫。2日目は3つの山を約7時間かけて歩く健脚向けコースになります。時間や体力に余裕がない場合は、茶臼岳だけに登って下山も可能です。この場合は約4時間程度になります。
登山口までのアクセス
ここでは登山口へのアクセスについて紹介します。沼原湿原へは駅からの公共交通がないため、タクシーの利用となります。
ロープウェイ山麓駅・峰の茶屋登山口
【クルマの場合】
東北自動車道「那須」IC−県道17号−那須ロープウェイ山麓駅
【公共交通の場合】
新幹線「那須塩原」駅下車−路線バス山麓駅行き乗車、終点下車
JR東北本線「黒磯」駅下車−路線バス山麓駅行き乗車、終点下車
「バスタ新宿」より関東自動車高速バス「那須・塩原号」乗車−「那須温泉」バス停下車−路線バス山麓駅行き乗車、終点下車
沼原湿原登山口
【クルマの場合】
東北自動車道「那須」IC−県道17号−県道266号
【公共交通の場合】
JR東北本線「黒磯」駅よりタクシー
温泉自慢の山小屋に泊まろう!
那須岳には三斗小屋温泉があり、2軒の山小屋が営業しています。山小屋なのに温泉を楽しめるということで人気です。日帰りでも登れる那須岳ですが、のんびりと山小屋で1泊するというのもありですよ。
煙草屋旅館
露天風呂が自慢の山小屋で、日帰り入浴の利用も可能です(10:00〜15:00)。小屋泊だけでなく、相部屋利用の「屋根だけ素泊まり」やテント泊のプランから選ぶことができますよ。
大黒屋 三斗小屋温泉
戊辰戦争で消失したものの、明治2年に再建された約130年の歴史を持つ山小屋です。木造りと岩風呂の2つの内風呂があります。
那須岳近くのおすすめ日帰り温泉
那須岳は活火山ということもあり、温泉でも有名。秘湯感あふれる温泉旅館のなかには日帰りで入浴可能なところもあるので、登山の疲れを癒やしに立ち寄ってみてくださいね。
大丸温泉旅館
裏山の自家源泉より作られた川の湯は、野趣あふれる天然温泉の醍醐味を堪能することができます。メインとなるのは混浴風呂3つですが、男女別の浴槽もあるので安心して利用できます。
北温泉旅館
江戸時代から温泉宿として営業している歴史ある旅館。安政や明治時代の建物が現存しています。5つの温泉があり、「相の湯」もまた明治頃に建てられたとあって、趣があります。
那須岳の魅力ある景色を体験しよう!
那須岳はロープウェイを利用すれば、初心者でも気軽に登頂可能で、頂上からの360度の素敵な絶景を楽しむことができます。また、茶臼岳を始めとしてさまざまな登山ルートを組むこともでき、本格的な登山をしたい人にとっても満足度の高い山です。
関東圏からは日帰りでも十分楽しめる那須岳。ぜひ登ってみてくださいね。