改めて考えたい、山での喫煙
登山やクライミング、スキーやスノーボードなど、山を楽しむ人の中には愛煙家の方も少なくありません。「山頂での一服が至福のひととき」なんて方もいるのではないでしょうか。
しかし、たばこは好き嫌いがハッキリと分かれる存在。近年では、受動喫煙などが問題視され、路上喫煙禁止条例の制定や飲食店での分煙などが進んでいます。
アウトドアのフィールドではどうでしょうか?
喫煙者・非喫煙者のどちらもが山を楽しむためにできることを今一度考えてみましょう。
そもそも山で吸っていいの?
結論から言えば、山での喫煙が法律で禁止されていることはありません。しかし、エリアによっては「自然公園の利用ルール」などとして、喫煙に関する注意が定められている場合があります。
高尾・陣場地区自然公園利用ルール
11 喫煙をするときには他の利用者に配慮しましょう。また、山火事防止のため、火の始末をきちんと確認しましょう。
山でたばこを吸うこと自体は問題ないですが、「喫煙を禁止されている場所以外は喫煙可能な場所」ということではありません。
特に、明確なルールのない場所でこそ、たばこのマナーは重要になってくるのです。
守るのが当たり前!喫煙ルール
基本的な喫煙ルールは街でもアウトドアフィールドも変わりません。しかし、一歩間違えれば山火事などの大惨事にも繋がりかねないので、喫煙の際には細心の注意をはらいましょう。
歩きタバコ
行動中は原則禁煙。広いスペースで大きな休憩をとるタイミングを選びましょう。
火の始末・ポイ捨て
タバコに限りませんが、もちろんポイ捨ては絶対にNGです。山火事にも繋がる可能性があるので、必ず携帯灰皿を用意し、確実に火の始末を行いましょう。
大事なのは思いやり!喫煙マナー
喫煙者は肩身狭い立場かもしれませんが、決して吸っていけないわけではありません。
たばこの煙や臭いやが苦手な人多くいることを理解し、マナーを守って吸うようにしましょう!
場所
たばこの煙は広範囲に広がります。受動喫煙防止のためにも、狭い登山道などでの喫煙は控え、開けたスペースなど、周囲に配慮できる場所を選びましょう。
風向き
風向きを考慮し、吸う際にはなるべく風下で。山の風向きは変化しやすいものなので、喫煙中も意識するように心がけましょう。
タイミング
仮に、開けた場所で風向きも考慮できたとしても、周囲の状況をみて判断しましょう。山頂やテント場など、周囲に人が多い場所ではタイミングも重要です。
登山中の喫煙における注意点
山で発生するトラブルの一つに「体調不良」が挙げられます。中でも、COPD患者 (慢性閉塞性肺疾患) は高度障害を起こしやすいので、喫煙習慣があれば禁煙は基本です。
誰もが気持ちよく山を楽しめるように
吸う人も吸わない人も「山を楽しみたい」という気持ちは同じはず。各々の楽しみを奪う権利は誰にもありません。
全ての人が気持ち良く登山を楽しむために、「思いやり」を持って行動しましょう!