登山入門|初心者が最低限覚えておきたい10のマナー

2018/07/06 更新

登山にはさまざまなマナーがあることは知っていますか?歩行に関するマナーから食事に関するマナー、自然に対するまで、実に多くのマナーが存在しています。最初から全部覚えるのは難しいかもしれません。しかし、自然の中には危険がたくさん!今回は最低限覚えて欲しいマナーを10つ紹介します。


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登山にマナーって必要?

登山をしている人
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ビジネスマナーやレストランのテーブルマナーなど、身の回りの様々なシーンで、自然と決まっている決まり事がありますよね。どれも法律で決まったり明文化されたりしているわけではないですが、皆が不快に感じないよう行う決まり事がマナーです。

それは登山でも同じ!とくに登山では「山」という過酷な環境と隣合わせの場所なので、「皆が不快に感じない」ということだけでなく、安全に登山を行えるよう守らなければならないマナーがあります。下手をすると自分自身の命や周りの人の命も危険にさらしてしまう恐れもあるので、「そんなマナー知らなかった…」では済まされないのです。

ここでは、初心者が最低限知っておきたい基本的な10のマナーを、登山中・テント/山小屋泊に分けて解説します!

まずはこの7つ!最低限覚えて欲しい登山中のマナー

登山をしている人
出典:PIXTA
まず、山に登る前にこれは必ず覚えておきたいというマナーを7つ紹介します。どれも特別何か難しいことをするわけではありません。周りへの配慮があればどれも簡単なことなので、そんなに気負わないでくださいね!

登山マナー①|レベルに合った登山を!絶対にムリをしない。

登山をしている人
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無理をすると体の不調を招き、本来楽しいはずの登山が楽しめなくなってしまいます。そのため、絶対に無理をしてはいけません!
他の人のペースが速いからと本来の自分のペースではなく無理をして他の人に合わせて歩き続けると、多量の汗をかいたり体が思うように動かないほどの疲労を感じてしまうおそれがあります。
 

無理をしすぎるとどうなるの?

山の中は強風が吹いたり麓よりも気温が低いので、多量の汗は汗冷えを引き起こし、低体温症に陥る危険性が!最悪死に至る場合もあります。
また、無理をして体を動かし続けたことで急激なエネルギー消費が起こり低血糖状態に!(ハンガーノック、シャリバテとも呼ばれます。)意識がもうろうとしたり、体が全く動かなくなってしまいます。

 

無理をしないためには、できることは?

自分の足で下山できない場合、多くの人に迷惑をかけてしまうことになります。登山中は無理をせず会話ができる程度のペースで歩き、定期的な栄養補給を行うようにしましょう。


登山マナー②|ごみは必ず持ち帰る!

ごみ
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ごみを必ず持ち帰るというのは山だけのマナーではなく、街中であっても守らなければならないとても基本的なマナーですよね。
ビニール袋やお菓子の袋など、自然に還らないものは持ち帰るべきだと簡単に判別できますが、パスタのゆで汁やラーメンの残ったスープはどうでしょうか?
ゆで汁やスープは水分なので捨てても自然に還りそうに思えますが、これらの水には油分や塩分が含まれているため、山に捨てるのはマナー違反です。家庭でも油を流して捨てたりしませんよね。 また、熊の出没情報がある山では廃棄した汁のにおいにつられて熊がやって来る危険性もあります。
 

捨てられない水分は、どのように処分したらいい?

パスタのゆで汁でスープを作る、ラーメンの残り汁にはご飯を入れて雑炊を作る!など工夫して料理に使いましょう!
山では水以外のものはすべて持ち帰るように心がけてください。


登山マナー③|食器は洗わないで持ち帰ろう!

クッカー
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料理で使った鍋やお皿、山で洗ったりしていませんか?
マナー②と同様に、もし食器を洗った場合、付着していた油分や塩分などの汚れを山の自然の中へ捨てることになってしまいますよね。環境破壊につながるので、基本的に登山で食器は洗いません
 

汚れた鍋やお皿はどうするの?

お皿はティッシュやトイレットペーパーでふき取り、ジップロックなどで密封して持ち帰るようにしましょう。


登山マナー④|登山道の登りと下り、どっちが優先?

登りの登山道
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登山道によっては、登り下りの道が分かれている場合もありますが、どちらも同じ道の場合もあります。
下る人が動いて落石を起こしてしまうと、下で待機している登りの人に当たる恐れがあり、最悪の場合怪我をさせてしまう事も。

また、下る人の方が相手に気づきやすく、よける余裕のあるスペースを確保しやすいといった理由などから、一般的に登りが優先といわれています。ただし、道を譲るときはできるだけ道幅が広く安全な場所で、そして譲るときは山側によけて下さい。すれ違いざまに相手に接触し、滑落するのを防ぐためです。

早く下りたいのに…、待っていないとダメ?

「私が」「私が」となると、事故を招いてしまいますよね。心に余裕を持った山行計画を立てることが大事。
ただ、登り優先とはいっても、すれ違う場所によっては登りの人がよけた方が安全な場合や、登っている人が少し休みたい場合など様々な状況が考えられます。その場の状況に合わせて臨機応変に対応するのが一番大切です。

登山マナー⑤|歩くときは1列で!

グループで登山するときは、1列になって歩くのが基本。
登山道は狭いことが多く、2列以上になるとすれ違う人や後ろからやって来たペースの早い人が追い抜くときの邪魔になります。登山道を塞ぐ形で横に並んで歩いたりはもってのほか!必ず1列で歩きましょう。

広がって歩いてしまうとどんな危険性がある?

すれ違う人や追い抜く人があなたのグループをよける際に無理をしてしまい、転倒したり足を踏み外して滑落してしまう危険性も。
あなたのグループは何気なく広がって歩いているだけかもしれませんが、相手に怪我をさせてしまうおそれがそこには潜んでいるということを認識しなければなりません。

登山マナー⑥|知らない人にも挨拶をしよう!

手を振っている登山者
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普段の生活の中では、全くの見ず知らずの人と挨拶し合うことはあまりないかもしれません。しかし観光地になっているような大勢の人が登る山は別として、登山者の間では見知らぬ人であっても挨拶するのが一般的です。

知らない人に挨拶するの恥ずかしい…挨拶しないとだめ?

絶対に挨拶しないとダメ!とは言えません。
しかし、山では麓ほど多くの人がおらず、挨拶をするだけでも相手の性別や服装をなんとなく覚えているもの。万が一遭難など事故が起きた時には捜索の手掛かりになある、とも言われていますが、純粋に挨拶を交わし合うのは気持ちのいいものです。
最初は恥ずかしくても、ぜひすれ違う人には挨拶をして気持ちよく登山しましょう!

登山マナー⑦|登山道からは外れない!

登山道は安全に山に登れるよう整備されていますが、山によっては登山道から少し外れただけでも転落・滑落の危険性があります。
ベテランの人や山岳ガイドなどのプロならば、登山道以外の場所でもどこが危険でどう歩くべきかなどが分かっていますが、初心者にとっては命取りになる恐れが!

また、北アルプスなど高山植物が豊富な場所では、植生保護のために道沿いにロープを張ってある場所などもあります。自分自身だけでなく自然環境を守るためにも、登山道から不用意に外れないようにしましょう。

登山道を外れてしまったら?

地図などで登山道をしっかり確認して歩くことはもちろんですが、疲れてくると注意力が散漫になり、知らない内に登山道を外れている恐れもあります。休息をしっかり取り、無理のない行程で登りましょう。
また、登山道に設けられているロープや支柱にもたれて体重を預けるのも危険なので止めましょう。

テント・小屋泊する場合の3つのマナー

テント泊
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テント泊や小屋泊をする登山の場合、先ほど説明した7つの基本マナーに加えて、さらに次の3つを合わせて覚えましょう!こちらの3つも特別難しいことではありませんよ。

登山マナー⑧|遅くても16時までには到着しましょう!

山小屋
出典:PIXTA
自分が持つ灯り以外は何も無い真っ暗な山の夜は、登山に慣れていない初心者にとってはとても危険。足元に転倒や滑落の危険があったとしても気付きにくい上、道に迷う可能性が高くなるからです。また、もし事故が起きた場合も暗くなっていると助けに行くことが難しくなります。
さらに、夏場の北アルプスや南アルプスは午後から一気に天気が崩れることが多く、朝晴れていても午後には雷になることもザラにあります。

どのくらいの時間を目安にしたらいい?

最初から日の入り近くまで行動することを前提に計画していると、予定以上に時間がかかってしまった際、到着する前にすでに辺りが真っ暗に。余裕をもって15時、遅くとも16時ごろには到着するように、無理のない登山計画を立てましょう。

登山マナー⑨|超早寝・早起きが基本です!

夜は19~20時ごろには就寝し、朝は日の出の時間までには出発するのが一般的。起床は日の出前で、特にテント泊の場合はテントの撤収もあるため朝4時ごろに起床する人がほとんどです!

なぜそんなに早いの?

マナー⑧でも記載した通り、暗くなる前に山小屋に着くことや日没前に下山できることが登山ではとても大切。そのため、行動を開始する時間も早くなります。
さらに午前中は比較的天候が安定していることも多く、安全で快適な登山ができるからです。

また運が良ければ、稜線から青・紫・オレンジのグラデーションに染まる雲海や、遥か遠くに輝く日の出を望むことができるかもしれません。まさに早起きは三文の徳ですね!

登山マナー⑩|複数人で行くときは、できるだけ1つのテントで

テントサイト
出典:PIXTA
山の中にあるキャンプ場は一般的な麓のキャンプ場と違って地面が傾いていたり、岩が突き出していたりすることが多く、幕営できる数も限られています。もし一人一人が別々のテントを張っていると、他の登山者やグループが幕営できないことになるかもしれません。
テントサイトのスペースを有効に使うためにも、グループで登山をする場合はできるだけ1つのテントに皆が泊まるように心掛けましょう。

皆が安全で気持ちよく登山できるように登山のマナーを守ろう!

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紹介したマナーはどれも難しいことではなく、誰でも心がけ一つでできることばかりです。でも知らずにいると、自分ではそんなつもりはなくても他の登山者を不快にさせてしまっているかもしれません。また、自分の安全を脅かしている可能性も!皆が安全に楽しく登山が楽しめるように、マナーをしっかり心がけたいものですね!

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milkywaygalaxy
milkywaygalaxy

バックパックを背負って向かった旅先で経験した、登山やツーリング、ダイビングなどのアウトドアに魅せられ早数年。次はどこで何をしようか、考えるだけでわくわくしてきます!そんなアウトドアの魅力を言葉で伝えたいと思います。

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