複数で来ているのに、全員一人用テント?!

これはここ最近山小屋のテン場などで見られる光景のようです。最近のテントは驚くほど性能が高くなり、軽くてコンパクト、高機能、さらにプライベートが保てるということから需要が高まってます。今回は、テント泊における基本的なルールと楽しみ方をご紹介します。
テン場の5つの基本マナー&ルール
①指定地以外での幕営はNG

アルプスや八ヶ岳など主要山岳エリアでは、キャンプ指定地というのがあって、テントは原則指定地に張ります。テン場は、通常山小屋が管理していて、受付をして料金を支払いテントを設営します。
②複数人で来ているのに、テントをバラバラに張りスペースを使うのはNG

グループで山に来ているけど、個人でテントを張る人が増えてきましたが、キャンプ指定地の敷地は限られているので、バラバラに張るとスペースがなくなってしまいます。なるべく2~3人や3~4人テントを使うのが望ましいです。
③理想は昼過ぎ。遅くても日没の2~3時間前には到着するようにしよう

午後からは天候も変わりやすくなるので、理想はお昼過ぎにはテント場につくこと。ハイシーズンや人気の山だと、到着が遅いとスペースがないこともあります。
テン場に着いてからテントを設営したり食事の支度など、いろいろとやることがあるので、なるべく早く到着し設営と食事を済ませましょう。
④夜遅くまで騒ぐ、まわりの迷惑になる音量での音楽・ラジオはNG

朝早く出発する人もいるので、夜遅くまで騒ぐのはマナー違反。また、テントの生地は薄いので、大音量で音楽やラジオを聴いていると、隣のテントまで筒抜けなので、音量には配慮しましょう。
⑤ゴミはすべて持ち帰る

テント泊では、自炊する人がほとんどなので、ゴミが出ますが、山小屋に捨てるのではなく、自分で持ち帰るようにしましょう。山でのごみ処理はたいへんな作業なので、ひとりひとりの意識が大切です。
テン場での5つの ”夜時間” の過ごしかた
① ゆっくり調理の時間も楽しみたい!山めし時間

撮影:YAMA HACK編集部
テントを設営して食事を作る・・・山のすんだ空気の中、手作りの山ごはんを食べるのは至福の時! ラーメンやカレー、ビールやコーヒーが普段とは格別においしく感じられることでしょう!
② スキットルでかっこよく?!美味しいお酒時間

テントサイドで、好きなお酒を一杯ぐいっと飲みたいという登山者も多いのでは? 好きなブランデーやワインなどスキットルに入れ替えて持っていくのもいいですね。
③ 麓では一面の星空はなかなか見られない!満点の星空観察時間

街の光がない山の中。テントからひょいと顔を出すだけで、すぐに満天の星空を眺めることができます! 特に稜線上でテントを張った場合、遮るものがないので、より一層きれいな星空が見られます。
④ ラジオが入ることも!翌日の天気や情報収集ができるラジオ時間

テント泊で必ず持っていくラジオ。翌日のお天気チェックや音楽やニュースを聴くのに必要です。ソロ登山では、クマよけにラジオをかけて歩く登山者もいます。
⑤ ランタンの明かりの中、小説をゆっくり読む読書時間

ソロ登山では、話相手もいないので、時間を持て余すことも。そんな時は、山岳小説を読んでより山に親しむのもいいですね。ランタンの明かりで読む小説は、また違った雰囲気になることでしょう。
マナーを守って楽しいテント泊を!

テント泊は、自分のスペースを確保でき、快適に過ごせます。ソロでもグループでもテント泊をすると、より一層登山の奥深さを知り、楽しさも倍増します。基本ルールを守りながら、テント泊を楽しんでみて下さいね。