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登山ストック

トレッキングポールの基本をマスター!快適に歩けるようになる、正しい使い方って?

登山時の身体への負担を軽減するのに一役買ってくれるのがトレッキングポール。ストックとも呼びますが、正しい使い方はできていますか?登山初心者の中には、上手く使えているのか分からないという人も。使い方が間違っていると、余計に疲れてしまったり、逆に負担がかかってしまったりと、使っている意味がなくなってしまうこともあるんです。より快適な登山を楽しむためにも、パーツの役割を確認し、基本の使い方や歩き方をマスターしましょう。

目次

アイキャッチ画像出典:PIXTA

使い方をマスターしてこそ!登山での歩行をサポート

登山ストックを使って歩く登山者

出典:PIXTA

トレッキングポールの使い方、あなたはバッチリですか? トレッキングポールには、『歩行の推進力アップ』や『膝の痛み軽減』などの役割が。ただ使い方が間違っていると、その実力が発揮されないかもしれません。そこで今回は、トレッキングポール選び方から使い方の基本を確認していきましょう。

どんな種類があるの?自分にぴったりのトレッキングポールを!

撮影:washio daisuke
トレッキングポールは、主に2種類。自分の使用用途に合わせて選ぶことが大切です。ダブル・タイプのグリップがI型のものは、使い勝手がよく、幅広いシーンで使えるので迷ったらこちらのタイプを選ぶのがオススメ。今回は主にこちらのタイプの使い方を紹介していきます。

正しい使い方・歩き方は?

登山ストックを使って歩く登山者

撮影:nao

トレッキングポールの正しく使うことで、快適に歩けるようになります。

①自分にあった長さの調節
②グリップの正しい持ち方
③トレッキングポールを使った歩き方

以上の3つの基本をチェックしていきましょう。

①長さの調整

ポールの長さ

撮影:washio daisuke

[基本]
真っ直ぐ立って、トレッキングポールを体の横で持ったときに肘が直角~少し開くくらいの長さが基本。この長さを基準にして、登り下りでプラスマイナス15cm程度調節していきます。

[登り]
斜面に応じて、基準の長さより短くして持ちます。平地では腰のあたりにくるように調節。種類によっては、グリップが下に延長された部分を使用して短く持てるものもあります。

[下り]
基準の長さより長くして持ちます。平地で胸のあたりにくるように調節。下りで体のバランスが取れるようにしましょう。

②グリップの持ち方

グリップの握り方

撮影:washio daisuke・I字型 出典:楽天市場/アリア・フレール

[I字型:登り]
ストラップを手に通してからグリップを握ります。ストラップの下から手を通して持つと、握力だけでなく手首に荷重を分散できるので、楽に持てます。

[I字型:下り]
上から手をかぶせるように握ります。登りと同じような持ち方もできますが、体重をかけすぎると手首を傷める原因にもなるので注意が必要。

[T字型]
T型の短い方を前に向けて親指と人差し指で握り、長い方を中指、薬指、小指で握ります。トレッキングポールによっては、グリップが下に延長してI字型グリップと同じように持てるものもあります。

③トレッキングポールでの歩き方

撮影:nao

歩き方を平地・登り・下りに分けてご説明します。トレッキングポールをうまく使用して全身のバランス保って歩きましょう。

[平地]
踏み出した脚と反対側のトレッキングポールを足の少し前に突きます。手を振って歩くような感じで、左右の足と反対側のトレッキングポールを交互に突きましょう。

[登り]
登りでは、次に足の出る位置の少し前に反対側のトレッキングポールを突いて、足とトレッキングポールに重心を移しながら後ろ足を引き上げます。トレッキングポールは垂直に突くようにしましょう。

[下り]
下りでは、次の足が出るすぐ横か、一段下に突いてから、足を着地させます。歩幅は平地の半分以下にして、体重がトレッキングポールにかかりきらないようにしましょう。

NGな歩き方・使い方は?

登山ストックを使って歩く登山者(登り悪い例)

撮影:nao

[NGな登り方]
トレッキングポールを遠くに突くと、腕の力で引き寄せることになるため、腕に負担がかかって先に疲れてしまうので注意しましょう。

トレッキングポールを使って歩く登山者(下り悪い例)

撮影:nao

[NGな下り方]
トレッキングポールを突く位置が遠すぎると、腕で体重を支えることになり、荷重がかかりすぎるので注意しましょう。

トレッキングポールを使う時の注意点

左・行動中はジョインド部分のゆるみに注意/右・持ち運ぶ際はザックの中へ収納/ザックが小さければ手で持ち運びを

撮影:washio daisuke(左・行動中はジョインド部分のゆるみに注意/右・持ち運ぶ際はザックの中へ収納/ザックが小さければ手で持ち運びを)
【行動中の注意点】

ジョイント部分はゆるみに注意が必要。ゆるんでいると体重をかけた際にトレッキングポールが急に短くなって、転倒の原因になってしまいます。

登山中にトレッキングポールをザックのサイド部分に取り付けて収納する場合には、先端に帽子のようなカバーをかけておきましょう(ウールの手袋などでも可)。

【持ち運ぶ際の注意点】
山行中以外での移動では、ザックの外に取り付けるのではなく、中に収納するか手で持つようにしましょう。

誤ってぶつけてしまい怪我をさせる恐れがあるだけでなく、公共交通機関や乗換え駅などでのトラブルの原因になってしまいます。

各パーツの名称と機能もチェック

ストックの部品

撮影:washio daisuke

続いて、各パーツの名称と機能をご紹介します。正しく知ることは、正しいトレッキングポールの使い方ができる近道になります。

ストラップ

ストラップ

撮影:washio daisuke

ストラップに手を通すことで、握力だけで握らずに軽く持つ程度で使えます。長時間使い続ける登山において、握力の消耗を防ぐ大事な役割なのです。また落下防止にもなるので、必ずストラップに手を通しましょう。

グリップ

グリップ

撮影:washio daisuke

グリップは手で握る部分のことです。長時間握り続けるため、握りやすい形状や素材の研究には各社が力を入れている部分でもあります。グリップにはT字型とI字型の2種類があり、それぞれに使い方や特徴があります。

シャフト

シャフト

撮影:washio daisuke

トレッキングポールのグリップと先端を除いた本体の部分です。素材によって重さや強度が変わってきます。長い1本のシャフトタイプもありますが、3本程度に分かれるものが多いです。入れ子構造でシャフトを収納し、長さを調節できるものもあります。

ジョイント(ロック)

シャフト

撮影:washio daisuke

数本からなるシャフトを連結する部分です。レバーロックタイプや、プラグを回転させて固定するものもあります。

バスケット

バスケット

撮影:washio daisuke

トレッキングポールの先端につけて、トレッキングポールを地面に突いたときに、深く沈みこまないようにしたり、岩の隙間に入り込まないようにするためのパーツです。基本は無雪期用の小さなバスケット。雪山の用だと、雪に沈み込まないよう大きいバスケットになります。

石突

石突

撮影:washio daisuke

トレッキングポールの先端に付いているパーツで、一番負担がかかるため硬い金属でできています。無雪期の登山道ではゴムキャップをしてトレッキングポールを使用しますが、雪や岩場では滑らないようにゴムキャップを外して使用します。

ゴムキャップ

ゴムキャップ

撮影:washio daisuke

石突きを覆うゴム製のキャップです。硬く尖った石突きは、登山道や植物の根を痛める可能性があるため、ゴム製のキャップを付けてトレッキングポールを使用しましょう。ただ、雪山や岩場で使用する場合は、キャップを外した方が滑りにくく安全な場合も。使用シーンに応じてつけ外しをしましょう。

トレッキングポールを使ってより快適な登山ライフを!

トレッキングポールを使って歩く登山者

撮影:nao

トレッキングポールは正しい使い方をすると、確実に足の負担を減らせるので、登山がぐっとラクに感じられるようになります。膝や足裏への負担も減るので、長く登山を続けるためにも役立ちます。慣れると体の一部のように使いこなせるようになるので、ぜひ使い方をマスターして快適な登山をしてください!

ブラックダイヤモンド トレイル

■サイズ:64〜140cm(収納時64cm)
■重量:490g(1ペア)

グリップウェル ジェム・カーボン(2本セット)

■重量:192(g) (1本あたり)
■長さ:58〜125(cm)

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