登山のリュックって、やたらストラップが多いよね!?
登山用にリュックを買ったものの、謎のストラップやコードがいっぱい! これはいったい何のためについているんだ!? そんな風に思ったことはありませんか? 見よう見まねで使ってみたものの、なんだかしっくりこない…。今日はそんなモヤモヤをすっきりさせましょう!
ちゃんと使いこなせてる!? こんな役目があったとは!
一般的な登山リュックに付属しているパーツはそれぞれどんな使いかたをしたら良いのでしょうか。各パーツの名称と機能を見ていきましょう。実際に使用する際に気をつけたいこともご紹介します。
①トップギアリング
トップリッド(雨ぶたとも言い、小物入れなどを備えたリュック全体の蓋)の上部に付いているのが『トップギアリング』です。ここにストラップを通して、シュラフやマットなどをリュックの上部に乗っけるように固定することができます。
リュック全体の上部に荷物を乗せるような形になるので、あまり高さがあるものだと歩行に支障をきたすことも。また重いものを乗せるのは全体の重量配分を考えると不向きです。
②バンジーコード
リュックの前面を覆うように付けられた伸縮性のあるコードが『バンジーコード』です。脱いだり着たりを繰り返すジャケットなどをこのコードで挟み固定することで、リュック内部に収納する時間を短縮。ヘルメットを収納することもあります。
あくまでも簡易的な固定なので、小物や重量物の固定には向いていません。また、ジャケットなどを落として気付かないなんてこともあるので、カラビナなどで脱落防止をしておくと良いでしょう。
③デイジーチェーン
『デイジーチェーン』は、輪のような形をしたナイロンベルトで、フロントやショルダーハーネスに付けられています。輪にカラビナや紐を通して使います。本格的なアルパインクライミングではこの部分に、さまざま登攀用のギアをぶら下げることができます。
カラビナや紐などと併用しないと活用が難しいパーツです。また、多くのギアをじゃらじゃらとぶら下げるのは、安全登山の観点からもおすすめできません。すぐに使うような必要最低限のものだけにしましょう。
④ハンドレストループ
『ハンドレスト』の名前の通り手を休めるためのループで、ショルダーハーネスに付けられています。歩行中にループを掴むような形で指を通すと、肘が軽く曲がり、腕の重さを分散することができます。また手のむくみなどが解消される効果も。
リングに手首まで通した状態にしてしまうと、態勢を崩した際リングから手を引き抜きことができないまま転倒してしまう恐れがあります。いつでも手放せる位置をつかむようにしましょう。
⑤コンプレッションストラップ
リュックの側面に備えられたナイロンベルトが『コンプレッションストラップ』です。上下に2本または3本通っており、長めの荷物をリュックの側面に固定できるほか、荷物が少ないときにはベルトを締めて、リュックの体積を圧縮(コンプレッション)することができます。
固定した荷物が重すぎたり横に張り出しすぎると、左右のバランスが崩れるなどして、スムーズな歩行の妨げになる場合があります。また、狭い登山道では木の枝に引っかかったり、他の登山者にぶつかる可能性がありますので注意しましょう。