ソロキャンプがしたい!でも、一人用テントはどれを選べばいい?
今、空前のソロキャンプブーム。大自然の中、一人で思いのままに非日常を楽しめるソロキャンプは、一度は憧れるものですよね。
そんなソロキャンプをするときに、絶対に必要なギアのひとつがテントです。さまざまな種類がある中、はじめてのソロキャンプテントとして、どんなモデルを選んだらよいのでしょうか。まずは、選び方のポイントを確認しましょう。
①一人でも安心! 設営しやすいモデルを
一人で設営することになるので、できるだけ手間をかけずに建てられるものを選びましょう。テントは、ペグなどの補助具に頼らず立つ自立式と、ペグやポールなど補助具が必要な非自立式の2種類あります。
一人で簡単に建てられるのは自立式。テント設営に慣れないうちは、自立式を選ぶのが無難です。できればショップで実際に建てさせてもらい、手順や操作性をチェックするのがおすすめです。
②荷物を運ぶのも自分だけ! 軽量コンパクトなモデルを
一人で必要な荷物を運んで設営するのが前提のソロキャンプ。テントの重量と携行性は重要なポイントです。
登山や自転車ならすべて自力。バイクや自動車で運ぶ際も、乗り入れ不可の場合、キャンプ場内は自力で運ぶことになりますので、できるだけ軽量コンパクトなものを選ぶのがおすすめ。
しかし、軽量&コンパクトなテントになればなるほど、居住性や耐久性が低くなるのが常。移動手段と重視したいポイントを考慮しながら、自分好みのモデルを選びましょう。
③キャンプする季節は?まずは3シーズン対応がおすすめ
ソロキャンプに限りませんが、テントには対応シーズンがあります。
暑い季節用の通気性がいい「サマーシーズンテント」、通気性を抑えた生地でありながらベンチレーション(換気口)が大きく開くような春~秋の「3シーズンテント」、積雪があるような冬の寒い時期にも対応する「4シーズンテント」の大きく3タイプ。3シーズン用テントには、雪用フライシートを被せることにより厳冬期にも対応するモデルもあります。
最初のテントなら、応用範囲が広い3シーズンテントがおすすめです。
④ツーリングならちょっと大きめのテントでもOK!
バイクで移動するツーリングなら、少々大きめのテントでもOK。ゆったり過ごせる広いテントを選ぶのも一つの選択肢です。特にバイクで長距離を移動するツーリングでは、十分な睡眠をとることが大事なので、熟睡できる快適なテントを選びましょう。
また、防犯のためにも荷物はすべてテントに入れると安心なので、前室が広いモデルがおすすめです。ただし、法令で積載できるのは、バイクの左右15cmまでと決まっています。必ず収納サイズを確認するようにしましょう。
基本的な選び方は以上ですが、次項からは、それぞれのキャンプスタイルに応じたテントを紹介します。
とにかく安いものがいい|1万円台のテント4モデル
初めてソロキャンプを始める時は、テント以外にもキャンプ用品をそろえる必要があり出費がかさみがち。できるだけ安く抑えたい人のために、1万円台のおすすめテントをピックアップ。防水性や耐久性には不安が残りますが、穏やかな季節の入門編におすすめです。
この価格でこの軽さ|【ネイチャーハイク】 クラウドアップ 1 ウルトラライトテント 20D
リーズナブルにも関わらず、一人で持ち運びやすい軽量性が魅力のテント。インナーテントは上部がメッシュになっているので、夏は涼しい反面、寒い季節には不向き。ポールとフライシートだけで自立するので、シェルターとしても使用できます。
参考価格(税込):14,900円
設営サイズ:(65+230)×110×100cm
収納サイズ:12×45cm
重量:1,520g
夏限定ならこのテント|【バンドック】 ソロ ドーム 1
ポールには、柔軟性が高く強靭な7001アルミ合金を使用。高い耐水圧、フルジップ開閉のフライシートなど、1万円程度のテントとしては優秀。インナーテントはフルメッシュ仕様なので夏専用と考えましょう。
参考価格(税込):16,500円
設営サイズ(約):[フライ]幅200×奥行150×高さ110cm、[インナー]幅200×奥行90×高さ100cm
収納サイズ(約):幅38×奥行15×高さ15cm
重量(約):1,880g
寒い時期にも使用可能|【ロゴス】 ROSY ツーリングドーム
人気の<ロゴス>のテントの中でも、最もリーズナブルなソロテント。フライシートが全面ではないハーフタイプなので前室がありませんが、暑い時期は風通しが良く快適。インナーテントはメッシュ仕様ではないので、閉じてしまえば肌寒い時期でも使えます。
参考価格:オープン価格
設営サイズ(約):幅210×奥行100×高さ110cm、[インナーサイズ]幅210×奥行100×高さ110cm
収納サイズ(約):幅52×奥行12×高さ12cm
重量(約):2,400g
Amazonで話題|【ギアトップ】一人用テント
設営はスリーブ式のクロスポールを採用したベーシックなタイプ。両サイドに配されたダブルジップの出入り口、室内の収納ポケットや天井のフックなど、1万円ちょっとの低価格ながら使いやすい工夫が随所に。シームテープ加工や防水シリコンコーティングにより、防水性も確保されています。
参考価格:-
設営サイズ:フロア(40+90+40)×210×高さ100cm
収納サイズ:11x11x43cm
重量:2,000g(総重量)
軽量&コンパクトなのがいい|1kg前後のテント4モデル
身軽なソロなら、装備も身軽がいいと考える“ミニマリスト”におすすめのテントを紹介。軽量でありながらもしっかりとした耐久性と居住性を併せ持ったモデルです。
設営簡単シングルウォール|【モンベル】 マイティドーム 1型
日本を代表するアウトドアブランド<モンベル>のシングルウォールテント。シングルウォールテントは、通気性防水性兼ね備えた一枚生地のテントで、フライシートはありません。そのため軽量コンパクト、設営簡単ですが、耐久性と防水性はダブルウォールに比べると劣ります。あくまでも軽量性・設営性重視の方へ。
参考価格(税込):58,190円
設営サイズ:長辺210×短辺90×高さ105cm
収納サイズ:[本体]長さ30×直径14cm、[ポール]長さ41×直径5cm
重量:1,080g(総重量:1,250g)
軽量ダブルウォール|【ビッグアグネス】 フライクリークHV UL1 EX
アメリカの<ビッグアグネス>が、日本の気候に合うように設計したトレッキング用テント。メッシュ部分を少なくし、一年中使えるようにしています。前室を作ることができるダブルウォールテントで1kg程度は最軽量レベル。素早く建てられる設営性の高さも特徴です。
参考価格(税込):52,800円
設営サイズ:[フロア面積]1.9m²、[前室面積]0.5m²
収納サイズ:長さ33×直径13cm、[ポール]長さ45cm
重量:1,040g
ちょっと変わったモノポールテント|【ファイントラック】 カミナモノポール 1
シングルウォールでありながら前室があり、非自立式ですが、ポール1本で設営という個性的な設計。ツェルトとテントの中間的な存在です。シンプルな構造なので重量800g以下に収まり、今回紹介するテントの中では最軽量。それでいて、山岳向けなので耐風性・耐候性は十分なので、ツーリングで活用する人も。
参考価格(税込):49,500円
設営サイズ:幅205×奥行80×高さ100cm
収納サイズ:5×16×24cm、[ポール]39cm
重量:最小重量770g、総重量:890g
ULバックパッキング向け|【ニーモ】 ホーネットストーム 1P
最小重量800gを切りながらもダブルウォールで自立式の超軽量テント。しかも、メッシュ付きドアと前室、ライトポケットなどの機能も充実。ポールやテントの素材は軽量性重視、過酷な山岳使用よりも、ウルトラライトなバックパッキング向けテントとしておすすめです。
参考価格(税込):46,200円
設営サイズ:幅221×奥行108×高さ98cm
収納サイズ:50×12cm
重量:最小重量760g
1人で広々快適に過ごしたい|室内が広いテント3モデル
せっかくだから、一人でのびのびとテントライフを楽しみたい。日頃はせまい部屋で暮らしているから、せめてテントぐらいは広めで……。という快適性重視の人にはこちらのテントがおすすめ。居住性が高い1kg台のテントを集めました。
贅沢なソロキャンプに|【ビッグアグネス】 タイガーウォール UL2 EX
タイガーウォール UL2 EXは、カタログスペックでは2人用ですが、重量1.19kgとソロ用テントと変わらない軽さ。しかも、左右2ドアが開くので、両サイドを開けると開放感抜群。また、両サイドに前室が作れるので、居住スペースを大きくとることができ、贅沢なソロキャンプを楽しめます。
参考価格(税込):63,800円
設営サイズ:幅218×奥行132(最大)×高さ99cm
収納サイズ:13×37cm、[ポール別収納]45cm
重量:1,190g
ペグ打ち不要の前室が便利|【アライテント】 オニドーム 1
オニドームの特徴は、前室をペグダウンする必要がないということ。通常、フライシートを張り出すことにより前室を作りますが、その際はペグで前に引っ張ります。オニドームは、間口が湾曲して内側に入り込み前室になるというユニークな発想。専用アンダーシートは前室の部分まで出るので地面に気兼ねなく荷物を置け、さらに、その名の由来となった“オニの角”のように張り出した部分とともに、テント内を広く使えるので快適です。
参考価格(税込):47,300円
設営サイズ:幅148(最大230)×奥行122(就寝部82)×高さ97cm
収納サイズ:30×直径13cm
重量:1,290g
ワンアクションで設営撤収|【スノーピーク】 ファル Pro.air 2
ダブルウォールテントは、インナーテントにポールを差し込み立ち上げた後、フライシートを上に掛けるのが一般的。「ファル Pro.air」はフライシートとインナーテントが一体化した仕様なので、ポールを差し込むとワンアクションで一気に設営可能。広いテントを素早く設営&撤収したい人におすすめです。二人用ですが、ソロキャンプでの愛用者多数。
参考価格(税込):51,480円
設営サイズ:幅210×奥行130×高さ100cm
収納サイズ:[本体ケース]直径17×33cm、[フレームケース]11×50cm
重量:1,710g
手間なしラクラク設営したい|ワンタッチ式テント2モデル
タープや簡易テントで広まった「ワンタッチ式」。設営の簡単さが人気ですが、ソロテントにもワンタッチ式があります。構造上、重く嵩張るのは仕方ないところがありますが、何も考えずに建てることができるのは魅力です。手頃な価格で買えるモデルもあるので、自動車やバイクでの移動であれば候補に入れるのもあり。
傘をさすように開くテント|【ロゴス】Tradcanvas Q-TOP リバイバルSOLO DOME-BA
なんと、約3分で組立られるという「Q-TOP SYSTEM」を採用。太めのフレームがガッチリとして、いかにも頑丈そう。実際に、流線形の幕体とともに耐風性に優れています。マッドスカートも付いているので、風が吹き込みにくく、冬のキャンプでも活躍します。
参考価格(税込):23,870円
設営サイズ(約):幅230×奥行160×高さ90cm
収納サイズ(約):幅51×奥行19×高さ19cm
重量(約):3,500g
投げればパット立つ|【コールマン】 クイックアップドーム/S+
クイックアップドームは、ストッパーを外し放り投げると勝手に形ができあがるポップアップ方式。ほとんど力はいらず、さらに楽々設営です。また、日光を90%ブロックし温度上昇を軽減した幕体を使用しているので、一気にテント内の温度が上がる夏の朝も快適。キャンプでもゆっくり朝寝坊したい人におすすめです。
参考価格(税込):12,800円
設営サイズ(約):[インナーサイズ]幅210×奥行120×高さ100cm
収納サイズ(約):6×直径60cm
重量(約):3,500g
バイクがおける前室がほしい|ツーリング向けテント4モデル
少々重いテントでも平気なツーリング。バイクに積むことができる程度の収納サイズで、快適性や機能性が高いテント選びました。
バイクガレージで安心|【DOD】ライダーズバイクインテント
キャノピーを上げれば、前室がバイクガレージになる2ルームテント。完全に格納できるわけではありませんが、囲まれた状態で、すぐそばにあるという安心感があります。しかもワンタッチ方式なので、素早い設営が可能。大人二人が寝られる大きめのテントでありながら、バイクに横向きに積むことができる収納サイズ。まさにライダーのためのテントです。
設営サイズ(約):幅215×奥行260×高さ140cm、[インナー]幅200×奥行125×高さ110cm
収納サイズ(約):長さ61.5×直径23cm
重量(約):5,500g
前室でゆったり過ごす|【コールマン】 ツーリングドーム/ST
ソロキャンパー芸人のヒロシさん愛用テントとしても有名な定番ツーリング用テント「ツーリングドーム」の2021年新モデル。ゆったりと一人で過ごすことができる背の高い前室が特長ですが、別売りキャノピーポールでキャノピーを引き出して、雨よけ日よけを作ることも可能。
参考価格(税込):16,800円
設営サイズ:幅210×奥行120×高さ100cm
収納サイズ(約):直径19×49cm
重量(約):4,000g
バイクに積載できるリビングテント|【スノーピーク】 アメニティドームS
快適性と耐久性が高いスノーピークのテント。その中でも、バイクに積載できるサイズとしてライダーに人気なのがアメニティドームSです。対応人数3名で、高い室内高。一人なら十分すぎるほどのサイズのリビングスペースは、正面とサイドの3カ所出入口があるので、すべて空けると開放感抜群です。
参考価格(税込):32,780円
設営サイズ:幅355×奥行230×高さ120cm
収納サイズ:幅58×奥行18×高さ23cm
重量:5,000g
コスパ最高|【ネイチャーハイク】 ハイビー 3 キャンピングテント
イスを置いても、ゆったりとくつろげる広さが特徴。本来3人用サイズのテント内はゆったりと広く、快適なうえに軽量な仕上がりなっています。一番の魅力は、これだけのスペックで、メーカー希望小売価格22,900円(税込)という安さ。コスパが高いと人気です。
参考価格(税込):22,900円
設営サイズ:幅(200+110)×奥行150×高さ120cm
収納サイズ:17×54cm
重量:2,620g
登山でも使いたい|山岳テント4モデル
強風や突然の激しい雨、夏でも寒い高山帯など、山岳用テントは厳しい環境に耐えるタフさと、携行が楽な軽量性・コンパクト性が必須。ソロ登山にも最適な山岳テントを紹介します。
山岳テントといえばコレ|【モンベル】 ステラリッジ テント1
日本の山岳キャンプ場では必ずと言っていいほど見かけるのが「ステラリッジテント」。あまりに多すぎて、どれが自分のテントかわからなくなるほどですが、フライシートは4色発売されています。これだけユーザーが多いのが、性能がいい証拠。山岳テント入門用に最適です。なお、インナーテントとフライシートは別売りなので注意。
参考価格(税込):[本体]30,250円、[フライシート]13,750円
設営サイズ:幅210×奥行90×高さ105cm
収納サイズ:長さ29×直径13.5cm、[ポール]長さ41×直径5cm
重量:1,140g、[総重量]1,340g
オプションの多さが特長|【アライテント】 エアライズ1
「エアライズ」も、ステラリッジテントに負けず劣らず、多くのユーザーから長く愛される山岳用テント。ステラリッジは設営が簡単な吊り下げ式なのに対し、エアライズは設営方法がスリーブ式でやや手間がかかりますが、耐風性が高い構造です。手間と言っても、慣れれば問題ないレベル。冬用のフライシートをはじめ、前室を広く取れるDXフライシート、夏用のメッシュインナーなどオプションが多いことも特長です。
参考価格(税込):42,900円
設営サイズ:幅205×奥行100×高さ100cm
収納サイズ:本体29×直径14cm、フレーム38cm
重量:1,360g
バックアップにきれいに収まる|【ファイントラック】 カミナドーム1
カミナドームは、2016年発売の比較的新しいテント。最近、キャンプ場でもよく見かけるようになりました。自立式・ダブルウォール、4シーズン対応の山岳テントという本格派。日本の山岳ならどこでもいつでも問題なく使用できます。バックパックに収まりが良い、直方体になる収納バッグも特徴的。テントの性能もさることながら、携行性も重視したテントです。
参考価格(税込):60,500円
設営サイズ:幅205×奥行90×高さ100cm
収納サイズ:[本体]8×15×25cm、[ポール]39cm
重量:1,280g
抜群の換気で快適なテント|【ニーモ】 タニ1P
アメリカ発の<ニーモ>が、日本の山岳シーンのために開発したテント。広い出入口とそれに伴う前室、大きなベンチレーションなど、暑い夏から寒い冬まで、一年中快適に過ごすための工夫が凝らされています。特筆すべきは軽量性。1kg程度と最軽量クラスでありながら、一人用としては広めのサイズです。
参考価格(税込):56,100円
設営サイズ:幅202×奥行105×高さ103cm
収納サイズ:[本体]21×17×12cm、[ポール]41×6cm
重量:1,060g
自分らしいソロテントを見つけよう!
一昔前のキャンプと言えば、グループや家族とワイワイ楽しみながらするものでしたが、最近は一人ひとりがそれぞれの時間を楽しむスタイルが急増中。グループキャンプでも、ソロテントを持ち寄っていることも。今回紹介したテントは、それぞれのシーンに最適なテントばかり。ぜひ、自分らしいソロテントを見つけてくださいね。