「安い=それなり」を覆す! 北アルプスで実感、驚きの高コスパテント<MOBI GARDEN(モビガーデン)>

2021/02/26 更新

真っ赤に染まる夕景に満天の星空。そして朝日を迎えれば、染まる世界に感じる命の躍動感。そう、山泊にはロマンがあります!小屋泊も良いけど、やっぱり憧れる自由気ままなテント泊。でも、山岳テントってとっても高価。かと言って安いテントは心配だし…。そんなあなたに、低価格で高コスパなテント<MOBI GARDEN(モビガーデン)>の「LIGHT KNIGHT UL1」を紹介!テントデビューがグッと身近になるかも?

アイキャッチ画像撮影:三宅 雅也

「安かろう悪かろう」はすでに過去? 高い品位を実現

撮影:三宅 雅也
皆さまは山岳テントはお持ちですか?

ギア好きなわたしは、ULシェルターなど含め、実に8つもの幕体を保有していますが、一般的に山岳テントはとても高価。価格帯で言えば4~5万円ほどは当たり前。もちろんそこには各社の培った技術と品質が詰め込まれており、その価値があるものです。

ですが、お財布事情を考えるとちょっとそこまでの投資は・・・と、テント購入を躊躇される方もいるでしょう。

そんな中、なかなか良さそうな激安テントを発見してしまいました!

その名は <MOBI GARDEN>LIGHT KNIGHT UL1

出典: Amazon
自立式ダブルウォールテントで、総重量=1.5kgと比較的軽量。そして気になるお値段ですが、送料無料で14,900円と激安なんです!

しかも、この価格に含まれるアイテムは
・本体
・レインフライ
・テントポール(補修パイプ付き)
・ペグ
・ガイライン
・フットプリント(グラウンドシート)

とフルセット。通常、フットプリントは別売りが多い中、同梱されているのはありがたいですね。

テントメーカーとして唯一の中国上場企業

出典: Amazon
調べてみると、<MOBI GARDEN(モビ ガーデン)>は中国における<mont-bell>的位置づけで、高品質な商品をお値打ち価格で提供している“高コスパ”アウトドアギアメーカー

世界のトップアウトドアブランドのOEMとして、長年のテント製造で培った経験・技術から、高品位のオリジナルブランドを設計・製造しているようです。昨今、どのブランドでも生産拠点の多くは中国や東南アジアが主なため、生産国発メーカーの高品位実現も頷けるというもの。

「LIGHT KNIGHT UL1」の気になるスペックは・・・

収容人数1人
重量本体 1.15kg+付属品 0.35kg=1.5kg
収納サイズφ12x39cm
素材(フライ20Dリップストップナイロン
(Silコーティング)

耐水圧:PU3,000mm
素材(ボトム20Dリップストップナイロン
(Silコーティング)

耐水圧:PU4,000mm
前室1箇所 (60cm×最大110cm)
インナーテント
寸法
215L×最大110W/最小72W×100H
ポールA7001アルミ合金(アルマイト)
その他メッシュサイドポケット×1
/吊下げランタンフック×1
保証3年間長期保証付き
 

そんな<MOBI GARDEN>ですが、テントスペックを見ても、耐水性など山岳使用でも充分な数値なうえ、なんと3年間の保証付き

公式に謳っているのは非常に珍しいですね。それだけ品質への自信がうかがえ、かつアフターサービスがしっかりしているのは安心感も増すというもの。

さて、机上データでは充分なため、実際に設営して細部を見てみましょう!

下界で試し張り→まさかの嬉しいギミックが満載!

まずは収納内容


撮影・編集:三宅 雅也
本体、レインフライ、テントポール、ペグ、ガイライン、フットプリントとオールインワンセットとなっています。

ポールはプリベンド(あらかじめ曲げ加工が施された)タイプ、連結はY字ブラケットが採用されており、いずれも耐風性と設営性向上への工夫が見られます。

設営手順とアウトルック


撮影・編集:三宅 雅也
設営手順は
①フットプリントとインナーテントをポールで3箇所はめ込みペグダウン
②インナーテントフックをポールに引っ掛ける
③レインフライをかぶせペグダウン

という流れ。

ペグは本体に5本、レインフライに7本(+サイド2本・別途追加)とまぁまぁの手間ですが、耐風性向上という観点からはかなりの安心感があります。

撮影:三宅 雅也
更に、両サイドに耐風性を高めるガイポイントが設けられており、山岳使用を前提とした本気度がうかがえます。

また、縫製もきれいでしっかりしています。


撮影:三宅 雅也
形状も流線型となっており、総合的に見て耐風性はかなり良さそうという印象です。

それにデザインがカッコいい!これ重要ですよね。

広い室内スペースにも工夫あり

撮影:三宅 雅也
室内は想像以上に広々としており快適な居住空間を実現。室内高も100cmあるので、ヘッドクリアランスも充分。

撮影:三宅 雅也
また、流線型のものは足元が狭くなりがちですが、プリベンドポールに加え、立上芯材が両側に入っていることで、より広い空間を作り出しており、足元のスペース確保もバッチリ。

提供:MOBI GARDEN
このような一工夫に設計者のこだわりを感じますね。

撮影:三宅 雅也
ランタンフックやメッシュサイドポケット(1個)も付属。

撮影:三宅 雅也
前室もかなり広く、シューズやザックを置いたり、煮炊きするにも充分です。雨風の日は特にありがたいですね。

暴風雨対策にも配慮

提供:MOBI GARDEN(赤枠部分は透湿防水素材)
インナーテントはメッシュでの軽量化が施されていますが、実はボトムの透湿防水素材のソリッド部がかなり高い位置まであります。これは強風で雨降りの時に雨が入り込むのを防ぐため。このあたりも設計者のこだわりが伝わってくるポイントですね。

見れば見るほど良く考えられたテントです。

このギミックにやられた、レインフライがキャノピーに!

撮影:三宅 雅也
何より面白いと思ったギミックはこれ。

トレッキングポールと細引きを使えば、フライドアパネルがキャノピーへ早変わり!盛夏のアルプスのテント場はとにかく日を遮るものがなくて暑い。

以前にYAMA HACKの記事で100均タープDIYを紹介していますが、このテントならその機能が最初から付いています。

少々スペースが必要なため、混雑時と強風時は困難ですが、レインフライが別の機能を併せ持つところがニクイですね。

ここまで見てきて、耐風性はこの形状とガイラインであれば余程のことがない限り問題ないですし、耐水性も数値どおりなら問題なし

正直この時点で、もうこれはアルプスのテント場でも使えないわけがないと確信しましたが、やっぱり行ってみなきゃですね!


北アルプスのテント場へ! 山岳でも充分使用できるその実力

撮影:三宅 雅也
さて、せっかくの検証ですからやはり3,000M級。しかも樹林帯ではなく稜線に近いテント場へ。

撮影:三宅 雅也 (圧巻の槍穂連峰)
今回は北アルプス・蝶ヶ岳のテント場を選びました。取材日は終始快晴、耐水性の検証はできそうにありませんが使用感が楽しみです。

余談ですが、10年前と比べものにならないほど、夏の日本アルプスは暑くなっています。

撮影:三宅 雅也
早速幕営。このテント場も尾根上にありますので、強風時はかなりテントをあおられます。なるべく茂みに近い場所を選ぶと良いでしょう。

撮影:三宅 雅也
本当に秀逸なシルエットをしています。ロゴもセンスが良いですし、“ムーンライトホワイト”というカラーリングもおしゃれ。とにかくカッコいい。

これで14,900円なんて、お買い得がすごい!

こんなところにも一工夫

撮影:三宅 雅也
ちなみに、レインフライのドアパネルのスライダーは4つついており、フルクローズ時でも真ん中の2つのスライダーでベンチレーションを作ることが可能。結露対策にも配慮がなされています。

撮影:三宅 雅也 (流れるようなシルエットが美しい)
良く設計されたテントだなとしみじみ考えながら食事を摂っている間に、この快晴っぷりにテント場には続々とハイカーが到着、足の踏み場もないほどの満員御礼。テント場での移動はガイラインのトラップだらけになりましたが、その後、静かな夜を迎えます。

夜間視認性もバッチリ

撮影:三宅 雅也
夜になって気付きましたが、溢れかえるテントの中、<MOBI GARDEN>のテントの反射材は際立って目立ちました。フォトでは伝え切れないのが残念ですが、周りのテントと比較して反射輝度が明らかに違いました。

テントが多く迷子になりそうな中、これは嬉しい目印ですね。

結露はどうかな?

撮影・加工:三宅 雅也
朝方、インナー内壁を確認してみましたが、メッシュ部・ソリッド部ともに結露ゼロ!

その日のコンディションにもよるでしょうが、結露まったくなしというのはかなり珍しい、というのが正直な感想。

撮影:三宅 雅也
また、夜半はそれなりに風が吹きすさんでいましたが、フライのバタつく音も少なく、不安感はまったくありませんでした。朝を迎えガイラインの緩みも皆無ですし、改めて14,900円という価格に脱帽です。

ちょっと気になるポイントとその対策

では「100点満点なのか?」というと、当然そうでもありません。マイナーなところでいくつか気になる点がありました。


①インナーテントドアパネルの収まり

撮影:三宅 雅也
まずは上のフォトのとおり、トグルがないためブラリンコ状態になるメッシュドアパネルです。ちょっと邪魔くさい…

撮影:三宅 雅也
対策はこう。グルグル巻いて、このときはプラティパスで押さえました。何とかなるとは言え、トグルがあると便利ですよね。

②スライダーがよく噛む

撮影:三宅 雅也
このスライダー、よく噛みました。ただ、「噛みやすい=外しやすい」でもあるため、噛んでも外すのは簡単でした。

よって、さほど大きな課題ではありませんが頻繁だったため、記憶に残りました。

③ペグが効かない場所(硬い・軟らかい)に向けた備え

撮影:三宅 雅也 (ペグと石を活用し固定できる上級者は除く)
ガイラインは石を巻き付けられる長さのものもあれば、充分な長さがないものもあります。特にテント本体の固定は、ペグが利かない場所では石を巻き付けられる構造ではないため、万が一に備えた細引きの準備が望ましいです。

④収納性の悪さ

撮影:三宅 雅也(ギチギチに収納された状態で遊びなし)
個人的にもっとも面倒だと感じたのはスタッフバッグへの収納です。幕体に対しスタッフバッグ大きさがギリギリの設計のため、収納するのに手間が掛かります。

これって「小さく収納できるよ」という数値上のアピール以外のメリットはまったくないと思います。

撮影:三宅 雅也(硬い円筒形のため形状変形性なし)
また、幕体は円筒形というのが一般的ですが、ザック内での収納性・形状追従性を考慮すると、円筒形より弁当箱タイプの方が収まりが良いと長きにわたり考えてきました。(実際そういうのも出てきました)

更に追求すると、シート状に収納できることが最善だと思うのです。その理由は、撤収時、幕体が最後に収納するギアというのが理想的な順番。もし、ザック背面のストレッチポケットに収納できちゃったら楽だと思いませんか?

撮影:三宅 雅也(スタッフバッグの長さはほぼ同じ、φが1cm大きいだけ)
そこで別のスタッフバッグを活用してみると…上のフォトのように「フワッ」と収納することができました。

撮影:三宅 雅也
そうすると、パツンパツンだった幕体もこんなに柔軟性を伴う収納物となります。これはザック内でのスペースをより取りにくい状態になり、二つ折りにすることも可能になります。(ポールは別納)

こうすることで、スタッフバッグへの幕体の収納も、そしてザックへの収納もよりストレスフリーになります。

これは自分で工夫できる内容ですので、お気に入りのスタッフバッグを活用し、目からウロコなふわっとした収納感を体感してみてください!

驚きの高コスパテント<MOBI GARDEN>

撮影:三宅 雅也
いくつかマイナーな改善ポイントはあるものの、この価格でこの性能・品位は驚きであり、かなり安心感を伴って使用できるという印象です。

今回の検証では、降雨や強風に対する確認は充分ではありませんが、随所に見られる設計者のこだわり、それは経験を通し磨き上げていった結果ということが伝わってきて「フィールドテストを繰り返した成果物」を実感できました。

平地キャンプから山岳テント泊まで、幅広く活用できそうなこのテント、わずか14,900円でロマン溢れる自由気ままな我が家を入手してみるのはいかがでしょうか?

この記事がテント購入のお役に立てば幸いです。

それでは皆さん、どうぞ良いハイクを!

撮影・文 三宅 雅也 (山岳ライター/長野県自然保護レンジャー)

今回レビューしたテントはこちら

ITEM
MOBI GARDEN LIGHT KNIGHT UL1

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紹介されたアイテム

MOBI GARDEN LIGHT KN…
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三宅 雅也

長野県自然保護レンジャー、山岳ライター。 アルプスを中心に、トレランから厳冬期登山まで幅広く活動。 鷲羽-水晶-赤牛岳、槍ヶ岳~笠ヶ岳、荒川三山、中央アルプス主峰全山など、ロング日帰りのスピードハイクを得意とする。 また、キャンピングカーにて、登山と旅を掛け合わせた「外遊び人生漫遊術」を構築中。 スピードハイクの詳細はこちら! ウェブサイトはこちら

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