日帰り登山に30Lは不要?! 発想の転換でコンパクトなザックも「あり」なんです

2020/06/16 更新


アイキャッチ画像出典:楽天/東京ラウンジ

ふと思った。30Lで日帰りって、ザックの中がスカスカじゃない……?

みなさんが普段登山用で使っているメインザックの容量って、何Lですか?

登山を始めたばかりだと「30L」というひとも多いのではないでしょうか? でも、日帰り登山をしていてふと気づいたんです。
「あれ、30Lだとザックの中、スカスカじゃない?」と。ザックの中でクッカーがあちこちぶつかりまくっている……。

30Lザックの中身
撮影:YAMA HACK編集部

YAMA HACK編集部員の日帰りザックは平均◯Lだった!

そこでYAMA HACK編集部で「普段、何Lのザックを日帰り登山に使ってる?」と聞いてみたところ……。
編集 荻原
アークテリクス「シエルゾ18」(現行商品なし)

編集 川尻
パーゴワークス「バディ22L」

編集サポート 浅野
アークテリクス「マンティス26」

編集 村岡
ゴッサマーギア「バガボンド(26L)」

あれ? みんな、日帰り登山は「30L以下」のザックで登っているんだ……。

山道具屋で「30Lザック」を最初に勧められる謎

疑問
出典:PIXTA
ここで疑問が。
おそらく読者のみなさんの中にも、山道具屋やアウトドアショップに行き「初めての登山用に」と伝えると、30Lのザックを勧められて購入した、というひとも多くいるのではないでしょうか?

確かに大は小を兼ねるし、荷物が収まりきらないよりはいい。話を聞くと、やはり最初は30Lを勧められて買ったという編集部員もちらほら。でも、実際に山に登っているうちに、日帰り登山では30L以下のザックを使うケースも多いようです。

どうして30Lを勧められるかについて、考えてみた

店員さん
出典:PIXTA
ここでいくつかの仮説が考えてみました。
仮説1◉ステップアップするだろうという「親切説」
初めての登山ということは、今後ステップアップするかもしれない。最初は日帰り登山だけど、次のステップの小屋泊を考えると、着替えや携行食など持ち物が増えるし、天候の急変に備えたレインウェアなども必要。となると、やはり少し容量が大きめの30Lを勧めるほうがきっと後々いいはず!そう店員が勧めてくれているのかもしれません。
仮説2◉登山ザックに必要な要素を考えた「機能優先説」
登山用品店に行くと「なるほど」と思うのですが、壁に展示されたザックの主流は30L以上。よく見ると、背面調節機能やショルダーハーネスにヒップベルト、天蓋、ギアループなど、登山ザックでおなじみの機能がついているものは、大体30L以上のものが多いのです。小容量はトレラン用など品揃え自体があまりないということもあります。

ここまで検証してみてわかったのは、最初の登山ザックは以下のようなことを想定してに勧められている気がします。
・登山の魅力にはまると日帰りではもの足りなくなるはず(願望?)
・今後続けて高山を登るには登山用ザックの方が快適

山行スタイルと荷物量からザックを見直してみよう!

ザック選びチャート
ところで、ではなぜ「30Lが日帰りでは大きいのでは?」と感じてしまうのでしょうか?

図で整理してみると、30〜40Lあたりの容量のザックは、日帰りには大きめだけど、テント泊には小さめと、意外と微妙なポジション。テントとシュラフのいらない「小屋泊」までが、最適なようです。

実は編集部のテント泊派は、30Lを買ったものの、40〜60L程度の中大型ザックをステップアップに伴い追加購入し、その後に20L程度の小型ザックを日帰りとタウンユースを兼ねて買っているようなのです。

ステップアップの軸を変えれば、20Lから初めてもOK?!

考え方を変えると?
出典:PIXTA
「30L(日帰り/小屋泊)→40〜60L(テント泊)→20L(日帰り泊)」というのがステップアップの定石ですが、

「日帰り登山をやってみてから、登山にハマるか様子を見たい」
「街でも使えるサイズのザックだと普段から使えていい」

というひとにとっては、これまでは選択肢としてあげられなかった「20Lザック」というのも、最初のザックの選択肢として「あり」なのではないでしょうか? というのが、今回の記事の提案なのです。

山でも街でも使いやすい「アンダー30Lザック」を選んでみました!

もちろん、容量だけなら通学などに使うデイパックでもいいのですが、ディテールに登山っぽさもほしい。でも、街でも使えるくらいの主張でいい。そんなニーズに応えるザックを今回探してみました。

パーゴワークス|バディ 22

「フィット感抜群!!22Lとコンパクトなのに、登山に必要な機能はしっかり揃っている、神ザックです♪ 程よいサイズ感で形もシュっとスマートなので、日帰り登山はもちろんのこと、普段もガシガシ使えます」(編集 川尻)

ITEM
パーゴワークス|BUDDY 22(バディ22)
サイズ:500 x 250 x 200mm
容量:22L
重量:640g
主素材:ナイロン 330D PU コーティング  

アークテリクス|マンティス26

「山でも街でも使用しています。ショルダーパットは厚みがあり、背面もフレームシートが入っているので日帰り登山でも疲れにくいです。なによりたくさんのポケットがあり、26Lとは思えないくらい収納力があります!」(編集サポート 浅野)

ITEM
ARC'TERYX(アークテリクス)| マンティス26
素材: [表地]ナイロン 100%、 [コーティング]ポリウレタン 100% 、[裏地]ポリエステル 100%(装飾部分は除く)
容量:26L

ゴッサマーギア|バガボンド デイバッグ

「背面内側にPC用ポケットがあり、Macbookを持ち歩けるのがポイント。トートバッグとして使えるトップハンドルは電車などでも活躍。地味にショルダーハーネスのポケットがSuicaやミニウォレットを入れるのに便利。一方でサイドとフロントのストレッチメッシュポケットなど、山ザックの要素もあり。UL系のメーカーなのに機能てんこ盛り」(編集 村岡)

日本では「ハイカーズデポ」で取り扱いがあります。

バガボンド バックパック
撮影:YAMA HACK編集部(私物)
ハイカーズデポ|商品ページ

カリマー |SL20

前面中央に設けられた大きなポケットは開閉もしやすいです。バンジーコートで中に入りきらないジャケットなどを携行することができるので、容量の小ささをカバーできます。

ザ・ノース・フェイス|テルス25

いわゆる「登山ザック」をそのままにサイズを小さくしたタイプなので、機能性もしっかり登山仕様。レインカバーも付属しているので、初めてのザックとしても過不足なし。フレームレスながらフィット感を高めるPEシートの使用で、背負心地にも配慮されています。
ITEM
ザ・ノース・フェイス|テルス 25

グレゴリー|ナノ20

伸縮性のあるフロントポケットや通気性のいいバックパネルを備えたザック。一方で使うときには収納可能なヒップベルトや、ノートパソコンやタブレットのスリーブとしても使えるハイドレーションポケットなど、山と街で必要な要素をしっかりカバーしています。

ブラックダイヤモンド|ストリートクリーク20

こちらは少し変わり種。クライミングに使う「ホールバッグ」を街用に落とし込んだデザイン。その特徴は「自立する・出し入れしやすい・丈夫」。パッキングを気にせず、トートバッグ感覚で荷物をざくざく入れたいひとには、こういったデザインもありかもしれません。

ITEM
ブラックダイヤモンド)|ストリートクリーク20

小型ザックを山で使う上で注意したいこと

快晴の天気予報
出典:PIXTA
普段の街での外出でも「今日は雨が降らず快晴」という日に、わざわざ折り畳み傘は持っていきませんよね。

ただし山では「登る山の標高や難易度」「天候の変化」などと照らしわせての判断が必要。少しでも心配要素があるならば、レインウェアや防寒具などを削るのは得策ではありません

でも、小屋で昼ごはんを食べたり、パンやおにぎりなど持参し調理をしないのであれば、クッカーなど調理器具が不要になるのでこの分の荷物は減らせます。

小型ザックは背面パッドが入っていないタイプも多く、パッキングがうまくないと背負い心地が悪く疲れてしまいます。背面パッドがしっかりしたものを選ぶことも重要。

これからギアを揃えるひとは、最初は比較的安価なものから買うかと思いますが、すぐに目が肥えて「軽量・小型」のものがほしくなる、という「登山あるある」も頭に入れておくと、効率の良い買い物ができますよ。

大は小を兼ねる……とは限らない!?

大は小を兼ねる
出典:PIXTA
「大きいザックを買っておけば間違いない」というのはある点では正しいですが、少し視点を変えて考えてみると、違う選択肢というのもあるかもしれません。「大は小を兼ねる」ことができても、「大は小よりいい」かどうかは、山行スタイルや普段使うバッグ次第で人それぞれ。

メソッドに忠実なだけでなく、自分のスタイルを見つけていくことも、また道具選びの楽しさかもしれません。

 

ザックを探している人はこちらもチェック!


紹介されたアイテム

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ARC'TERYX(アークテリ…
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YAMA HACK編集部 村岡

YAMA HACK運営&記事編集担当。スキー好きが嵩じて北アルプス山麓に移住し、まんまと夏山登山にもはまる。アクティビティとしての登山の楽しみとともに、ライフスタイルとしての「山暮らし」についても発信していきます。

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