雨や視界不良でも問題なし。ドローンを活用した捜索
久我さん
この7月から受信機を搭載したドローンが配備されます。
大迫
おぉ。それはスゴい。視界不良でヘリが飛べない時の捜索がスムーズになりますね。
久我さん
活用イメージはこんな感じです。

久我さん
ドローンで受信機を高いところに飛ばすと、地上よりも発信機の電波をキャッチしやすくなります。どこの方角に何メートルくらいの距離なのか?という情報がわかれば、地図を使って遭難者の位置が絞り込めます。
大迫
その情報を元に地上隊が捜索をするわけですね。雨や視界不良でも使えるのは心強いですね。
▼2020年にドローンを使った捜索で早期発見に貢献
2020年にはじめてココヘリを搭載したドローンでの捜索を実施し、遭難者を発見することに成功。あらゆる状況にも対応できる環境が整っています。
ココヘリの捜索ネットワークを更に強くする
久我さん
ココヘリを導入してくれる公的機関を増やすことも重要なミッションです。導入している機関を増やせば、その分ヘリが近くから出動できるようになります。
大迫
つまり、遭難者の元に早く駆けつけられるということですね。
久我さん
現在は28都道県(※2021年7月現在は35都道府県)が導入してくれています。その数を増やすことで捜索スピードを上げ、会員様のメリット向上につなげたいです。
ココヘリでは遭難はなくせない。
だからこそ正しく使って欲しい。
ココヘリ会員が増えていることは嬉しいが、それとともに不安に思うこともあるという久我さん。一体、その懸念点とはなんなのでしょうか?
あくまでも”遭難後”の捜索サービス
久我さん
周りの人がココヘリを持つことで、自分も入らなきゃと思って入会してくれることはありがたいんですが、サービスを誤解して入会しないようにしてほしいですね。
大迫
ココヘリは遭難した後の人を探すサービスであり、遭難事態を未然に防ぐものではないということですね。
久我さん
『ココヘリに入っている=遭難しない』ではないので、ココヘリに加入しているからといって無茶な行動はせず、安全登山を心がけてほしいですね。
充電をして持っていく+どこに行くかを伝える
久我さん
そもそもではあるんですが、発信機を使用前にきちんと充電をして、入山前に電源を入れておく。そして、忘れずに持って行ってください。
大迫
発信機を持っていないと、探そうにも探せないですからね。装備の確認の時に、ココヘリの充電や電源ONも追加ですね。
久我さん
そして、必ず登山計画書を提出したり、家族に伝えるなどして自分の足跡を残しましょう。
「何県のどこの山にどのルートから登るのか」がわかれば範囲が絞られるので、スムーズな捜索活動ができます。
大迫
あとは、いつまでに帰らなければ救助依頼をして欲しいということも伝えていたいですね。その時に、通報の連絡先を伝えているとさらに良し。
久我さん
ココヘリの捜索サービスの力には自信があります。なので、それを最大限活用できるようにしてください。
テクノロジーが登山をもっと安全で楽しいものにする
ココヘリや登山用GPSアプリ、ドローンを活用した遭難捜索など、さまざまなテクノロジーの進化によって、より安全に登山を楽しむことができるようになりました。
しかし、油断は禁物です。きちんと役割を理解して使いこなさなければ、せっかくの便利な機能も台無しです。
【ココヘリを活用するための注意点】
▼登山前に必ず充電をする。発信機のバッテリーは約3ヶ月持ちます。
▼必ず電源を入れて持っておく。電源が入っていないと、電波を探すことができません。
▼「どこの山に登るのか」をきちんと家族や親しい知人など、異変に気づいてくれる人に伝えておく。連絡がなければ、捜索が行われません。