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【専門家監修】山道で足首をグキッ……。もしもの時のために覚えておきたい!軽度の捻挫に使えるテーピング術(2ページ目)

①テーピングを巻きやすい状態する

段差などにつま先をかけて、足首を90度に固定します。

捻挫

撮影:筆者
★ワンポイントアドバイス
90度の角度をキープして、ふくらはぎに力を入れた状態でテーピングを巻くことが大切です。

②「アンカー」を巻いて、テープの起点をつくる

アンカーとは、足首に巻くテープのこと。これから貼るテープの起点となり、テープ同士の粘着力を高める役目があります。

くるぶしから指3本分くらい上の位置にテープを1周巻きます。
捻挫

撮影:筆者

捻挫

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半分重ねて下方向にも1周巻きます。
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撮影:筆者

③「スターアップ」を巻いて、つま先の向きを固定

スターアップとは、つま先が足の甲の向きに曲がっている状態(背屈)をキープするテープのこと。

②で巻いたアンカーの内側を起点に、内くるぶしの中心から、かかとの真下を通り、引っ張りながら外くるぶしが隠れるように外側のアンカーに貼り付けます。

★ワンポイントアドバイス
必ず内側から外側に貼ることが大切です。逆にすると足首が外側に倒れる状態を作ってしまうので、かえって負傷箇所の症状悪化につながる場合があります。

捻挫

撮影:筆者

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1本目のスターアップが剥がれないように、上からアンカーを1周巻きます。
捻挫

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再びスターアップを貼ります。スタートの位置を前後させて合計3本貼ってください。貼り終わりは同じ位置でOKです。

撮影:筆者

捻挫

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撮影:筆者

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撮影:筆者

すべてのスターアップが剥がれないように、再びアンカーを1周巻きます。
捻挫

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撮影:筆者

④「ヒールロック」でかかとを固定

ヒールロックとは、かかとが左右に倒れないように固定するテープです。外側と内側からかかとを包み、左右対称になるように2本貼っていきます。

写真のように引き伸ばしたテープの真ん中を、かかとの内側に当てます。
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撮影:筆者

写真左手のテープの末端は甲の上部で固定。
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もう一方のテープはアキレス腱の後ろ側を通って、すねの位置で固定します。
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同じ巻き方を、今度はかかとの外側から行います。
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撮影:筆者
★ワンポイントアドバイス

ここでは、テープが通る正確な位置を覚えましょう。写真の✕印(アキレス腱の付着部と足底腱膜の付着部)の下側を通るのが正しい位置になります。

捻挫

撮影:筆者

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下の写真の状態は間違った位置。神経や血管を圧迫してしまうので注意しましょう。

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⑤「フィギュアエイト」で足首の関節全体を固定して完成

フィギュアエイトとは、足首の関節全体を安定させるテープです。名前の通り8の字を描くように巻いていきます。

テープを写真のように引き伸ばし、土踏まずの裏側に中心を当てます。
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撮影:筆者

右手側のテープは足首の中心に固定します。
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撮影:筆者

左手に持ったテープは、足首を1周するように巻きつけます。
捻挫

撮影:筆者

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撮影:筆者

最後に、足首の中心に末端を貼り付ければ完成です。
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撮影:筆者

最終チェック

歩き始める前に、巻いたところや爪にしびれや痛みがないか、爪を指で押して離したとき、爪の色がピンクや白からすぐに元に戻るか(ブランチテスト)、などをチェックしましょう。

もし、痛みやしびれ、血行障害が見受けられる場合はきつく巻きすぎです。テープの端に切れ目を入れるか、テープをはがして巻き直してください。

テープをはがすとき

テープを持ってはがすと肌を痛めることがあるので、テープから皮膚を少しずつはがすイメージで取り外きましょう。

実践あるのみ!何度も練習して習得しよう

捻挫

出典:PIXTA

今回は軽度な足首の捻挫を想定して、内反し捻挫に効果的なテーピングでの固定方法を紹介しました。万が一のときのためにぜひ覚えておきたい知識なのですが、いざ現場で使うためには、事前の練習が欠かせません。

岡田先生は「紹介した方法を実際に巻いたことがない人は、現場で行わない方がいい」と言います。これは、間違った巻き方を行うと患部が悪化することがあるからです。

どんな応急処置も、文章で読む、動画を見る、だけで習得することは難しく、実践して体で覚えることが大切です。ぜひ今回の記事を読んだら自宅で試してみてください。分からないことがあれば、講習会などに参加して疑問を解決しましょう。正しい方法を身に付けて、いざというときに役立ててください。

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