歴史に残る『平成』に起きた山のトピックス
平成31年(2019年)4月30日は平成最後の日。そこで今回は、平成を振り返ってみたいと思います。
この30年の間に起きた“山にまつわる出来事”をピックアップ。その年の新語・流行語の受賞語の中から、代表的なワードもご紹介します。さぁ、あなたはいくつ覚えているでしょうか?
平成元年~平成10年
平成元年(1989年)オバタリアン
ベルリンの壁崩壊、ゲームボーイ発売、消費税(税率3%)がはじまった平成元年。人気アウトドアブランド<アークテリクス>が、カナダ・ノースバンクーバーで設立されたのがこの年なんです。今や山でもお馴染みですが、平成生まれだったんですね。
平成3年(1991年)「…じゃあ~りませんか」
イラクがクウェートに侵攻し湾岸戦争勃発、ソビエト連邦崩壊、南アフリカでアパルトヘイト政策の撤廃など、世界的に大きな出来事があったのもわずか20数年前。
日本では、6月に雲仙・普賢岳(長崎県)で大火砕流が発生し、大きな人的被害や家屋被害をもたらしました。この噴火から1996年にかけての噴火により、「平成新山」なる山が生まれます。
優秀な登山家に贈られる国際的な賞「ピオレドール賞」が創設されたのも1991年。
平成4年(1992年)きんさん・ぎんさん
アニメ「クレヨンしんちゃん」放送開始、バルセロナ五輪が開催されたこの年、とある山岳耐久レースの第1回も開催されました。
それは、距離71.5km、累積標高差4582m、平均傾斜6.4%という過酷なコースを走る“ハセツネCUP”こと「長谷川恒男カップ」。毎年多くのアスリートが参加する日本最高峰のレースとなっています。
平成5年(1993年)Jリーグ
「Jリーグ」が開幕して日本のサッカー界が大賑わい。アウトドア界でもアノ“名品”がデビューしています。<モンベル>が寝袋「ダウンハガー」シリーズを発表。現在、愛用している人も多いのではないでしょうか。
平成6年(1994年)「同情するならカネをくれ」
後のプリクラブームとなる「プリント倶楽部」が登場。日本人初の女性宇宙飛行士・向井千秋さんが宇宙へ。NHK衛星第2テレビジョンで 「日本百名山」の放送が始まり、“百名山ブーム”の契機となります。
ゴールドウイン社は、<THE NORTH FACE>の日本における商標権を買取。さらに、森永製菓が「ウイダーinゼリー(現、inゼリー)」を発売したのもこの年。今では登山中の栄養補給にも一役買ってくれていますね。
平成8年(1996年)「自分で自分をほめたい」
バンダイが「たまごっち」を発売し、その人気ぶりが社会現象にもなった平成8年。幻の山ミャンマー最高峰カカボラジ初登頂を果たした尾崎隆さんが、第1回「植村直己冒険賞」を受賞。
植村直己さんの優れた人となりを後世に継承するために設けられた賞であり、自然を相手に創造的な勇気ある行動をした人または団体に贈られます。
次の10年は…山好きが愛する、アノ名品・名作が誕生!