風不死岳とはどんな山?
標高 | 山頂所在地 | 最高気温(6月-8月) | 最低気温(6月-8月) |
---|---|---|---|
1102.4m | 北海道千歳市 | 17.3℃ | 4.2℃ |
風不死岳は支笏洞爺国立公園内の支笏湖の南岸にある、深い谷を刻んだ円錐形の後カルデラ火山。樽前山、恵庭岳とともに支笏三山の一つに数えられ、特別地域として国から保護されています。山頂近くまでトドマツが群生していたため、アイヌ語のトドマツを意味するフプシから風不死岳(ふっぷしだけ)と名付けられたと伝えられています。
山頂からは支笏湖を眺める大パノラマ
風不死岳山頂から見える景色は、眼下に支笏湖のパノラマが広がる絶景!すぐ近くには樽前山や恵庭山、遠くに羊蹄山や日高山脈が臨まれ、緑と青のコントラストが美しい景色を見ることができます。
地図も必ずチェック!山と高原地図 ニセコ・羊蹄山 暑寒別岳
登山地図の定番といえばコレ!マップ詳細はもちろん、バスやマイカーでのアクセスにも便利!
風不死岳の天気は?
風不死岳に行く前に現地の天気をこちらでCHECK!
てんきとくらす(風不死岳の週間天気)
風不死岳ではヒグマに注意!!
風不死岳では、全域でヒグマが多く出没すると言われており、過去に風不死岳事件と呼ばれるヒグマによる死亡事故も発生しています。必ずクマ対策を行い、事前にヒグマの目撃情報をご確認下さい。
千歳市ヒグマ目撃情報
【メインルート】樽前山~風不死岳の縦走コース
風不死岳のメインルートは山の北側にある北尾根登山道を登るコース。風不死岳のピストンでももちろん良いですが、同じ支笏湖三山の樽前山と一緒に登るのが人気です。ここでは北尾根登山口から樽前山を縦走して、七合目ヒュッテへ下るコースをご紹介します。
樽前山は立入禁止区域&火山ガスに注意!
縦走コースで通る樽前山は活火山である事に留意して登山をしてください。また、山頂周辺では火山ガスが発生しているため、外輪山の内側は立入禁止です。また、溶岩ドームの南側では高山ガスが発生している場所があります。樽前山神社の奥宮から西山までの道は、立ち止まらずに通行しましょう。
火山情報は気象庁HPを必ず確認
立入禁止区域は苫小牧市HPを確認
▼樽前山についての詳細はこちらの記事をチェック!
樽前山~風不死岳の縦走コース
最高点の標高: 1078 m
最低点の標高: 326 m
累積標高(上り): 1752 m
累積標高(下り): -1429 m
- 【体力レベル】★★★☆☆
- 日帰り
- コースタイム:6時間20分
- 【技術的難易度】★★★☆☆
- ・ハシゴ、くさり場を通過できる身体能力が必要
・地図読み能力が必要
北尾根登山口(90分)→見晴台(90分)→風不死岳(85分)→ヒュッテ分岐(30分)→907m地点(30分)→北外輪山(50分)→東山(5分)→東外輪山(35分)→七合目ヒュッテ
国道から林道を入ったところにある北尾根登山口には、登山届箱が設置されています。はじめは林道歩き、すぐに尾根に取り付き登りが始まります。途中には支笏湖が見えるポイントも。全体的に勾配は急なので自分のペースで登りましょう。登山道沿いの木に9合目までの標識が付いています。
山頂に登ると見えるのは支笏湖の大パノラマ!大きな支笏湖と外輪山の緑が美しい風景も見ることができます。向かう樽前山の溶岩ドームもはっきりととらえることができ、遠くには羊蹄山や日高山脈の山々の姿も!
風不死岳から樽前岳に向かいます。風不死岳の下りは石がゴロゴロしており、苔むした岩の鎖場もあるので注意して歩きましょう。樽前山に向かうヒュッテ分岐は直進します。
932峰に近づくと緩やかな砂礫の斜面となり、山頂までの稜線が続く壮大な景色へと変わります。932峰山頂からは、樽前山が間近に迫る迫力のある風景、支笏湖のコバルトブルーも見ることができます。
樽前山は北外輪山から東山へ向かいます。目の前で噴煙を上げる溶岩ドームは圧巻!裾野には樹海が広がり、遠くには苫小牧の町並みが見えています。登山道周辺では、タルマエソウ(イワブクロ)やウラジロタデ、マルバシモツケやエゾイソツツジなど高山植物も豊富。
山頂から七合目ヒュッテへ下山します。よく整備された砂礫と階段の登山道で、展望台やベンチもあり、景色の良い道が続きます。今回は風不死岳から樽前山へのコースを紹介しましたが、逆に樽前山から風不死岳に向かうのもおすすめです。
▼樽前山のコース詳細についてはこちら
北尾根登山口へのアクセス
●車の場合
新千歳方面から
国道36号→道道16号→国道453号→国道276号
【駐車場情報】
住所:北海道千歳市モラップ(国道から林道を200m】
駐車台数:約10台
料金:無料
●電車・高速バスの場合
JR千歳駅→北海道中央バス→支笏湖畔
※そこから登山口付近までの公共交通機関はありません。徒歩約2時間で北尾根登山口。
北海道中央バス 時刻表
七合目ヒュッテへのアクセス
●車の場合
【札幌・千歳方面から】
国道453号→276号→大滝への分岐点→青い案内看板→7合目駐車場
【苫小牧方面から】
道道141号→支笏湖方面→7合目駐車場)
●電車・高速バスの場合
JR千歳駅→北海道中央バス→支笏湖畔
※そこから登山口付近までの公共交通機関はありません。徒歩約2時間半で七合目ヒュッテ。
北海道中央バス 時刻表
【駐車場情報】
住所:北海道苫小牧市モラップ 樽前
駐車台数:約50台
料金:無料
七合目ヒュッテ
樽前山の7合目登山口にある施設。管理人は常駐していますが、自然保護・防災・緊急避難的要素が高い施設の為、普段は宿泊することができません。トイレは駐車場奥にありますが、水場はないので用意して行きましょう。
営業期間:通年
住所:北海道苫小牧市モラップ 樽前
電話番号:0144-32-6448(苫小牧市商業観光課)
一緒に見たい!支笏湖周辺の絶景
風不死岳に登るなら一緒に見てほしい、自然豊かな支笏湖周辺の絶景スポットをご紹介します。ドライブコースとしてもおすすめで、少し歩くだけでも気持ちの良いところです。
支笏湖
日本で一番きれいな湖とも言える支笏湖。環境省の湖沼水質調査で何度も日本一に認定されているほど透明度が高い、最大深度約360mの深い淡水湖です。日本最北の不凍湖としても有名。
住所:北海道千歳市支笏湖温泉番外地(支笏湖ビジターセンター)
電話番号:0123-25-2404
駐車台数:700台
料金:1日410円(12/1~3/31は無料)
苔の洞門
樽前山の噴火で流れ出た溶岩が、沢の水などによって浸食されてできた回廊状の渓谷。岩壁には約80種類もの苔がびっしりと生えている神秘的な空間が広がっています。
住所:千歳市支寒内
電話番号:0123-24-3131(千歳市観光事業課)
駐車台数:100台
料金:無料
※平成26年9月の大雨の影響により、当面の間、苔の洞門の見学はできません。詳細は千歳市HPをご確認下さい。
ちとせの観光
巨木の森
支笏湖の森の中でも、原始的な姿を残しているのが西岸の美笛にある巨木の森。カツラヤミズナラ、ハリギリなどが立ち並ぶ原生林が広がり、樹齢300年以上の巨木も見られます。
住所:北海道千歳市美笛
電話番号:0123-24-8818(千歳観光連盟観光事業部)
駐車場:路肩または美笛キャンプ場ゲート前
料金:無料
風不死岳の稜線と支笏湖ブルーを楽しもう!
風不死岳は、緑と支笏湖ブルーのコントラストが見られる絶景スポット。樽前山と一緒に登れば、稜線の美しさや樽前山の迫力ある溶岩ドームなど縦走の楽しさも体験できます。火山であることには留意して登山を楽しんでください!
【登山時の注意点】
・登山にはしっかりとした装備と充分なトレーニングをしたうえで入山して下さい。(足首まである登山靴、厚手の靴下、雨具上下、防寒具、ヘッドランプ、帽子、ザック、速乾性の衣類、食料、水など。)
・登山路も複数あり分岐も多くあるので地図・コンパスも必携。
・もしものためにも登山届と山岳保険を忘れずに!
・紹介したコースは、登山経験や体力、天候などによって難易度が変わります。あくまでも参考とし、ご自身の体力に合わせた無理のない計画を立てて登山を楽しんで下さい。