樽前山とはどんな山?

標高(東山ピーク) | 山頂所在地 | 山域 | 最高気温(6月-8月) | 最低気温(6月-8月) |
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1023m | 北海道苫小牧市・千歳市 | 支笏カルデラ | 17.3℃ | 4.7℃ |
北海道の南西部、支笏湖の南側に位置する山が樽前山(たるまえさん)。この一帯は支笏洞爺国立公園に認定されており、活発に活動をする火山やカルデラ湖が点在し、独特の景観を生み出しています。樽前山も活火山の一つで、噴火と陥没を繰り返し三重式活火山という珍しいカルデラを形成しています。最高地点は、火口中央部に突き出た樽前溶岩ドームで標高は1041m、この溶岩ドームは北海道の天然記念物に選定されています。
登山道からも山頂からも素晴らしい眺望!

周囲に高い山が隣接していない樽前山は、山のいたるところで素晴らしい眺望が広がります。眼下に広がる支笏湖やその対岸の恵庭岳、西に目を向けると北海道の名峰、羊蹄山の姿も。そして南側には太平洋を遠望することができます。
80種類以上の高山植物が!お花畑コースも

樽前山山頂一帯には多くの高山植物が生育しており、登山者の目を楽しませてくれます。代表的な高山植物は7、8月に薄紫色の花を咲かせるイワブクロで、樽前山に多く生育していることからタルマイソウという別名があります。
樽前山の天気と地図をチェック
樽前山に行く前に現地の天気をこちらでCHECK!また、事前に地図を用意してルートを確認してください。
樽前山のふもと(苫小牧市)の10日間天気
日付 | 09月29日 (金) | 09月30日 (土) | 10月01日 (日) | 10月02日 (月) | 10月03日 (火) | 10月04日 (水) | 10月05日 (木) | 10月06日 (金) | 10月07日 (土) | 10月08日 (日) |
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天気 | ![]() 晴一時雨 | ![]() 曇のち雨 | ![]() 晴時々雨 | ![]() 晴 | ![]() 晴時々曇 | ![]() 曇 | ![]() 晴時々雨 | ![]() 晴時々曇 | ![]() 晴時々曇 | ![]() 晴時々曇 |
気温 (℃) | 22 14 | 22 13 | 23 16 | 20 12 | 21 11 | 21 15 | 19 11 | 17 9 | 17 10 | 18 8 |
降水 確率 | 50% | 60% | 60% | 10% | 20% | 40% | 60% | 10% | 10% | 20% |
データ提供元:日本気象協会
樽前山の登山指数
日付 | 09月29日 (金) | 09月30日 (土) | 10月01日 (日) | 10月02日 (月) | 10月03日 (火) | 10月04日 (水) |
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登山 指数 |
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登山指数の留意点
登山をするための快適さを、山頂や山麓の気象条件から、気象学的知見を用いて登山指数A~Cで表現をしています。降水量、風速、雲量などを総合的に考慮し、気象条件を独自計算したものです。
ただし、以下のリスクは含まれておりません。
- 雷の発生の可能性
- 前日の天気による道のぬかるみ
- 局地的大雨
- 土砂災害の発生の可能性
- 雪崩の発生の可能性
- 噴火の可能性
- 積雪の有無
- 濃霧
- 低温または高温
- 虫やヒルなどの発生状況
山の天気は大きく変わりやすいため、登山指数はあくまで目安としてご利用頂き、最新の気象データや天気図、各登山道情報をご確認ください。
なお、本情報に基づいた行為において発生したいかなる人物の負傷・死亡、所有物の損失・損害に対する全ての求償の責は負いかねます。ご了承下さい。
データ提供元:日本気象株式会社
樽前山周辺の山と高原地図
樽前山に登る際の注意事項!!
初心者でも手軽に登ることのできる樽前山ですが、いくつか注意事項があります。事前にしっかり確認して、準備しましょう。
山頂周辺は立入禁止区域です
山頂付近は火山ガスに注意!!

写真の看板にある通り、現在溶岩ドームの南側では火山ガスが噴出しています。外輪山コースでこの付近を通過する際には立ち止まらないよう気を付けてください。
晴れていても必ず上着を一枚!
樽前山は初心者向けのコースであれば軽装でも十分に登れる山です。とはいえ本州よりも冷涼な気候の北海道にありますので、荒天に備えてマウンテンジャケットなどを準備しておくと良いでしょう。とくに南側山腹は、海まで山腹が開けているので、木が倒れるような暴風が吹くこともあるそうです。
ザ・ノース・フェイス スワローテイルフーディ
素材:Swallowtail Nylon Doubleweave with DWR(ナイロン100%)
重量: 160g(Lサイズ)
▼どんな服着ていく?
【初心者向け】山頂まで1時間!子供も一緒に楽しめる
樽前山は、標高600mを超える七合目の駐車場まで車でアクセスでき、そこから山頂の東山までは一時間程度の歩程です。危険な箇所も少なくファミリーでの登山にも適しています。
最高点の標高: 998 m
最低点の標高: 649 m
累積標高(上り): 768 m
累積標高(下り): -768 m
- 【体力レベル】★☆☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:1時間35分
- 【技術的難易度】★☆☆☆☆
- ・歩きやすい靴と動きやすい服装が必要
七合目ヒュッテ(45分)→東外輪山(10分)→東山(5分)→東外輪山(35分)→七合目ヒュッテ
七合目ヒュッテ付近に車が約50程度停められる駐車場があります。登山口は駐車の奥にあり付近にはトイレもあります。入山届のポストもありますので積極的に利用しましょう。
登山口から10分程度登ると一気に視界が開けます。振り返ると支笏湖が眼下に広がります。この周辺は見晴台と呼ばれベンチが設置され休憩に活用してください。
見晴台から程なく森林限界点に達し木々が姿を消します。ここから綺麗に整備された登山道を30分ほど上り詰めると外輪山の取り付きに到着します。
外輪山の取り付きに到着すると、火口中心部の溶岩ドームが姿を現します。この分岐で進路を右に取り、樽前山の三角点である東山を目指します。
分岐から10分程度で東山山頂に到着です。山頂からは素晴らしい眺望は前述した通り、北海道の雄大さが感じられる景色を堪能することができます。
時間がある時は外輪山をグルっと一周

外輪山の一周の所要時間は約2時間15分です。時間に余裕があれば、この気持ちの良い稜線歩きを楽しみたい所です。東山の反対側には西山(標高994m)があり、東山とは違った景観が楽しめます。
下山はお花畑コースもおすすめ
最高点の標高: 1002 m
最低点の標高: 624 m
累積標高(上り): 1000 m
累積標高(下り): -1000 m
- 【体力レベル】★★☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:3時間20分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
七合目ヒュッテ(70分)→ヒュッテ分岐(25分)→北外輪山(50分)→東山(40分)→北外輪山(20分)→ヒュッテ分岐(60分)→七合目ヒュッテ
高山植物が好きな方は、東山からの下山路に北東お花畑コースを選択するのがおすすめです。樽前山の北側山腹を横断しながら、シーズンには約100種類以上の花を楽しむことができます。
七合目ヒュッテへのアクセス
●車の場合
【札幌・千歳方面から】
国道453号→276号→大滝への分岐点→青い案内看板→7合目駐車場
【苫小牧方面から】
道道141号→支笏湖方面→7合目駐車場
●電車・高速バスの場合
JR千歳駅→北海道中央バス→支笏湖畔
※そこから登山口付近までの公共交通機関はありません。
【駐車場情報】
駐車台数:約70台
料金:無料
七合目ヒュッテ
樽前山登山の起点となる、七合目にある避難小屋。一般登山客の宿泊はできません。
【中級者向け】樽前山~風不死岳の縦走コース
風不死岳(ふっぷしだけ)は、樽前山の北側に隣接する山で、山腹は支笏湖に張り出しています。樽前山から尾根伝いで登山道が結ばれており、中級者向けコースとして人気です。
※風不死岳ではヒグマの目撃情報が多数あります。必ずクマ対策を行ってください。
最高点の標高: 1078 m
最低点の標高: 326 m
累積標高(上り): 1630 m
累積標高(下り): -1953 m
- 【体力レベル】★★★☆☆
- 日帰り
- コースタイム:6時間45分
- 【技術的難易度】★★★☆☆
- ・ハシゴ、くさり場を通過できる身体能力が必要
・地図読み能力が必要
七合目ヒュッテ(55分)→東山(45分)→西山(40分)→北外輪山(170分)→風不死岳(120分)→北尾根登山口尾


932峰から風不死岳へのメインルートに復帰します。登山道は樹林帯に入り、途中鎖場が数か所ありますので注意して進んでください。
風不死岳の標高は樽前山よりも高い1102m。山頂からの展望も勝るとも劣りません。とりわけ美しいのが、視界一杯に広がる支笏湖と対岸に鎮座する恵庭岳からなる景観です。
風不死岳からの下山路は約2時間。ところどころ支笏湖のビュースポットが現われ、元気を与えてくれます。支笏湖畔の道路に近い登山口がゴールとなります。
今回は樽前山から風不死岳へのコースを紹介しましたが、逆に風不死岳から樽前山に向かうのもおすすめです。
北尾根登山口へのアクセス
●車の場合 新千歳方面から 国道36号→道道16号→国道453号→国道276号
●電車・高速バスの場合
JR千歳駅→北海道中央バス→支笏湖畔
北海道の名峰、初めの一座に

火山が作り出すダイナミックな地形と美しい湖、これぞ北海道!といった雄大な景観が魅力の樽前山。新千歳空港も近くにあり、アクセスも良好。これまで北海道の山に登ったことがないという登山ビギナー方にお勧めしたい名峰です。
【登山時の注意点】
・登山にはしっかりとした装備と充分なトレーニングをしたうえで入山して下さい。(足首まである登山靴、厚手の靴下、雨具上下、防寒具、ヘッドランプ、帽子、ザック、速乾性の衣類、食料、水など。)
・登山路も複数あり分岐も多くあるので地図・コンパスも必携。
・もしものためにも登山届と山岳保険を忘れずに!
・紹介したコースは、登山経験や体力、天候などによって難易度が変わります。あくまでも参考とし、ご自身の体力に合わせた無理のない計画を立てて登山を楽しんで下さい。