標高なんて関係ない!高さに勝る「九州の山」の魅力
九州には2000mを超える高山は存在しませんが、温暖な気候から豊かな植生を持ち、深い樹林に覆われた山々があります。
その一方で火山地帯の多い地域でもあるため、噴火口や溶岩ドームなどが荒々しい山や、広い裾野を持つ雄大な山もあります。標高は本州の山に譲りますが、それに負けない個性が九州の山々にはあります。
紹介する九州の山
九州を4つのエリアに分けて、それぞれのエリアで人気の山をご紹介します。初心者でも登れる難易度の低い山から、ある程度経験を積んでからチャレンジしたい山まで様々。季節によっては美しい花や紅葉を楽しめる山も多いのも魅力的です。屋久島など離島にも人気の山はありますが、今回は本土で人気の登山コースを集めました。
1.福智山
2.英彦山
3.宝満山
4.久住山※
5.三俣山※
6.平治岳
7.祖母山
8.由布岳※
9.烏帽子岳※
10.杵島岳※
11.高千穂峰※
12.開聞岳※
※印のついている山は活火山です。登る前に現在の状況を必ず確認しましょう。
九州の山を登る注意点
九州の山の大きな特徴として「活火山が多い」ことが挙げられます。火山ガスなどの危険もあるので、登山の際は最新の情報を確認しましょう。
また近年、地震や豪雨などの自然災害も多く発生しています。登山口までのアクセスや登山道の状況も事前に情報収集・確認したうえで、プランを計画しましょう。
気象庁|九州の活火山
福岡エリアの山
福岡エリアには日帰りで登れる山がたくさん。登山口までアクセスしやすいことも人気の理由のひとつです。登山道は比較的整備されており、初心者でも挑戦しやすい山を紹介します。
福智山
福智山(ふくちやま)は、福岡県福智町にある山。町名の由来にもなっており、地元で昔から愛されている山です。標高901mとそれほど高くはありませんが、登山コースのバリエーションが豊かなことと、頂上からの眺めが素晴らしいことから初心者から上級者まで多くの登山客が訪れます。
【おすすめ登山コース】
数ある登山コースのうち初心者向けの「上野越コース」。清流が美しい上野峡(あがのきょう)から上野越を経て、見通しの良い稜線を辿り頂上を目指します。頂上からは360度の大展望。玄界灘、周防灘などの北九州の海や、名峰英彦山などの山々を望むことができます。
距離 | コースタイム | 難易度 |
---|---|---|
5.9km | 約2時間20分 | ★★ |
英彦山
英彦山(ひこさん)は福岡県と大分県の県境にある標高1199mの山です。日本三大修験道の霊場であり、山域には多くの修験道にまつわる建物や史跡が点在しています。シャクナゲや紅葉、氷瀑など、四季折々で違った表情を見せてくれるのも魅力のひとつです。
【おすすめ登山コース】
登山者のみならず多くの参詣者が訪れる英彦山。麓の国道からスロープカーと呼ばれる傾斜型のモノレールが運行していますが、徒歩で登っても時間はそれほどかかりません。英彦山神社の下宮(奉幣殿)から上宮のある中岳を目指すコースが「表参道コース」と呼ばれ、数あるコースの中でもいちばん人気です。
距離 | コースタイム | 難易度 |
---|---|---|
5.8km | 約2時間40分 | ★★ |
宝満山
宝満山(ほうまんざん)は、福岡県の筑紫野市と太宰府市に跨る829mの山です。英彦山と同じく修験道の霊峰で、無数の史跡が残っています。宝満山の名前の由来は、この山に鎮座する宝満大菩薩が由来。また近隣の太宰府天満宮との関連も深く、さまざまな信仰が織り成す歴史を感じさせます。
【おすすめ登山コース】
宝満山を祀る竈門神社から出発して、最短距離で登頂するコースです。麓から頂上まで3kmに満たない距離ですが、700m近い標高差があります。特にコース中盤にある「百段ガンギ」と呼ばれる、先が見えないほど長い階段がいちばんの頑張りどころ。登頂のご褒美には、山頂からの素晴らしい眺めが待っています。太宰府市街から博多市街まで広がる平野と、遠くは博多湾まで見渡せる眺望が、疲れを癒やしてくれることでしょう。
距離 | コースタイム | 難易度 |
---|---|---|
5km | 約4時間 | ★★ |