滝

東京でお手軽ハイキング!都心から電車で行ける日帰りコース16選

東京・奥多摩エリアの初心者向けハイキングコースをまとめました。少し都会から足を伸ばせば、東京の西側は緑が豊か!その中でも、やはり奥多摩・陣馬・高尾エリアは穴場的ハイキングコースがたくさんあるのをご存知ですか?今回は目的別におすすめコースを紹介します!

目次

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奥多摩エリアにハイキングしにいこう!

奥多摩湖

出典:PIXTA

関東近郊でも、少し足を伸ばせば多くの自然が溢れています。今週末は、ハイキングに出掛けてみませんか?今回は、奥多摩・高尾・陣馬エリアのハイキングコース特集です。

東京の西側は穴場がいっぱい

御岳山 ロックガーデン
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奥多摩・高尾・陣馬エリアは首都圏から電車でアクセスができるうえ、小さなピークが多く穴場的なハイキングコースがたくさんあるんです。メジャーどころはもちろん、頂上に行くだけではなくのんびり山歩きを楽しみたい方にもおすすめ。今回は、初心者向けのコースをジャンル別に紹介します!

景色を楽しむ!おすすめ日帰りハイキングコース【タイム順】

ここでは、主に「景色を楽しみたい!」という方におすすめしたいハイキングコースを紹介します。コースタイム順なので、選ぶ際の基準にしてくださいね。

弁天山・城山(2時間)

城山から武蔵五日市方面の眺め

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秋川丘陵自然公園のなかにあって、小峰公園からアクセスの良い弁天山・城山は、初心者でも手軽に登れ、自然や景色、史跡を楽しめるハイキングコースです。弁天山の山頂は東側に開けていて、お天気が良い冬の日にはスカイツリーや筑波山まで見渡すことができます。弁天山から20分程度で「網代の城跡」のある城山山頂、小峰ビジターセンターを経て1時間弱で武蔵五日市駅に到着。総歩行時間は2時間程度となっています。

標高:331m
総距離:5.3㎞
行き:JR五日市線増戸駅
帰り:JR五日市線武蔵五日市駅

能岳・八重山(2時間)

八重山

出典:Facebook/上野原市観光情報(八重山の登山道)

上野原市市街地の北側にある能岳は542.7m、八重山は標高530m。「みる」「きく」「かぐ」「さわる」「あじわう」の五感をテーマにした複数のルートのある八重山ハイキングコースとして整備されています。八重山山頂には展望台もあり、富士山や丹沢、道志山塊はじめ雨降山、扇山、石老山、倉岳山などの270度大展望が開けています。冬、うっすら雪が積もると、小動物の足跡を確認することもでき、冬場にも楽しめるコースとなっています。

標高:543m
総距離:5.8㎞
行き:JR中央本線上野原駅から富士急山梨バス新井行きで新井下車
帰り:大堀から富士急山梨バスで上野原駅下車

倉戸山(3時間10分)

奥多摩湖畔 左手手前が倉戸山?
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奥多摩湖の湖畔近くにそびえる山です。鶴の湯温泉神社を少し過ぎたあたりから急な登りが続きます。滑りやすい箇所等もあるので注意しながら登ってください。山頂にはヤマザクラの大木が多数あり、都内から約一ヶ月遅れでお花見ができます。鶴の湯温泉神社の「鶴の湯」は、かつて鶴が崖から湧き出る温泉で傷を癒したという言い伝えが名前の由来。現在は湖底に沈んでしまっていますが、源泉は現在も汲み上げられているそうです。

標高:1169m
総距離:4.4㎞
行き:JR青梅線奥多摩駅から西東京バスで倉戸口で下車
帰り:女の湯バス停から西東京バスでJR青梅線奥多摩駅下車

高尾山・小仏城山(3時間20分)

小仏山からのご来光

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※1号路、ケーブルカーなど使用しなかった場合のコースタイムです。

まず、高尾山山頂に向かいます。山頂から富士山などの見事な眺めを楽しんだのち、小仏方面への急な階段を下り、アップダウンしながら、もみじ台、一丁平などの展望地や見事な桜並木を経て、小仏城山の山頂へ。花の山上公園となっている山頂には茶店などがあり、東京郊外の街を一望できます。急な坂を下り、茶店跡を過ぎれば石仏のある小仏峠。そこをさらに右手に下れば景信山の登山口、小仏バス停に出ます。(※小仏峠から景信山へは、ここを下って来ずに直接縦走できます。ここのバス停はエスケープポイントの1つとして覚えておくとよいでしょう)

標高:670m
総距離:7.1㎞
行き:京王線高尾山口駅下車、高尾山登山電鉄清滝駅からケーブルカー乗車、高尾山駅下車
帰り:小仏から京王バス南・高尾駅北口行き乗車、JR中央本線・京王線高尾駅下車

御岳山・日の出山(3時間30分)

御岳山・日の出山の日の出

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ケーブルカーの御岳山駅から参道を進むと、神代ケヤキの手前、日の出山方面と武蔵御嶽神社のある御岳山との分岐に出ます。まずは御岳山に向かい、参拝を済ませてから日の出山方面へ。山上集落を抜け、植林帯の尾根道を進み、上養沢との分岐からはひと登りで日の出山の山頂。山頂からは関東平野や大岳山、御岳山などを一望でき、東屋やベンチもあります。東側から下り、梅ノ木峠や三室山、梅野公園を経て日向和田の駅に下山します。

標高:929m
総距離:10.6㎞
行き:JR青梅線御嶽駅から西東京バスでケーブル下下車、滝本駅からケーブルカー乗車御岳山駅下車
帰り:JR青梅線日向和田駅から乗車

景信山・陣馬山(4時間)

陣馬山

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登山口からは樹林帯の中の急登。尾根に出て小下沢からの道との合流地点を左に、さらに急坂を登ると景信山の山頂です。東側は都心まで望める眺望が開け、ベンチのある展望台の端っこからは富士山も拝めます。山頂の東側の稜線を歩き、小ピークである堂所山手前の巻き道を進むと(※堂所山山頂への道はかなり急登なので、巻き道をおすすめします)大岳山や御岳山を望める眺望所があります。休憩所のある明王峠を過ぎてしばらく進むと陣馬山の山頂。山頂からは陣馬高原下方面に下り陣馬高原下のバスターミナルに下山します。

標高:855m
総距離:11.1㎞
行き:JR中央本線高尾駅から京王バス南・小仏行きで小仏で下車
帰り:陣馬高原下から西東京バス高尾駅行きに乗車、JR中央本線高尾駅下車

笹尾根・槙寄山(5時間)

大岳山から見る笹尾根と富士山

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笛吹入口バス停から集落の中を通り、集落外れの登山道入口から尾根上に出て、主稜線を目指して進むと小棡峠(こゆづりとうげ)。その後は笹尾根を北西へ縦走します。数馬峠につくと南側の眺望が開け、富士山、丹沢山塊、権現山稜などを見渡すことができます。さらに自然林の中を進み西原峠を経て槙寄山の山頂に到着。下山はは西原峠まで戻って仲の平バス停に下山します。

標高:1188m
総距離:10.9㎞
行き:JR五日市線武蔵五日市駅下車、西東京バスで笛吹入口下車
帰り:仲の平から西東京バスでJR五日市線武蔵五日市駅下車

自然の中で癒される!おすすめ日帰りハイキングコース【タイム順】

今度は、主に「森林浴したい!」「自然に囲まれたい!」という方におすすめのハイキングコースを、タイム順に紹介します。

御岳山(2時間45分)

秋の御岳山、七代の滝

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ケーブルカー御岳山駅からリフト乗り場を左手に、木段を登った斜面がレンゲショウマの群生地として知られる富士宮園地です。産安社を経て、神代のケヤキの前の参道を登って、武蔵御嶽神社のある御岳山山頂へ。御岳山山頂からは、広々した広場のある長尾平に向かい、さらにロックガーデン方面に下ります。七代の滝や、苔むす岩と緑の美しいロックガーデン、綾広の滝を回って、来た道を御岳山駅に戻ります。

標高:929m
総距離:5.9㎞
行き:JR青梅線御嶽駅から西東京バスでケーブル下下車、滝本駅からケーブルカー乗車御岳山駅下車
帰り:行きと同じ経路で戻ります

三頭山(2時間50分)

三頭山 ブナの路コース

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都民の森入口バス停から森林館を経て20分ほどで鞘口峠につきます。ここから本格的な登りとなり、「ブナの路」コースを進むと、1397m地点の見晴らし小屋を経て、約1時間で三頭山東峰山頂につきます。山頂近くの展望台からは大岳山や御岳山が望めます。さらに中央峰を経て西峰に向かい、西峰から槙寄山方面へ。ムシカリ峠で左折、山腹を下って三頭大滝、「森林セラピーロード」を下って都民の森入口バス停に戻ります。

標高:1531m
総距離:5.4㎞
行き:JR五日市線武蔵五日市駅下車、西東京バス乗車、都民の森入口で下車
帰り:行きと同じ経路で戻ります

高水三山(3時間45分)

高水三山の稜線

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軍畑の駅から登山口までは舗装道路を登ります。高源寺から1時間登ると高水山山頂に到着です。眺望はあまりよくありませんが、ベンチなどが設置されています。さらに、急な下り、快適な尾根道を経て、急登を超えると岩茸石山の山頂に出ます。山頂は北側の眺望が開けていて、川苔山、棒の折山等を望めます。両手を使ってよじ登る急登を経て、40分ほど歩くと惣岳山山頂です。山頂からは杉林の急坂を下り、御嶽駅に下山します。

標高:793m
総距離:9.2㎞
行き:JR青梅線軍畑駅下車
帰り:JR青梅線御嶽駅

麻生山・金毘羅山(4時間)

白岩の滝群の一つ、雨乞いの滝

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登山口からは白岩の滝遊歩道を、白岩の滝を眺めながら登ります。日の出山・金毘羅山・麻生山の分岐で麻生山への尾根道を登ると、10分ほどで麻生山山頂。山頂東側からは関東平野が一望できます。日の出山・金毘羅山の分岐に戻り、金毘羅山へ。金毘羅山周辺は公園として整備されていて、山上には琴平神社、周辺には東屋、一段下ったとろこに展望台があります。遊歩道を一気に下って武蔵五日市駅へ下山します。

標高:794m(麻生山)、468m(金毘羅山)
総距離:11.8km
行き:JR五日市線武蔵五日市駅下車、西東京バスで白岩滝バス停下車
帰りJR五日市線武蔵五日市駅

青梅丘陵(4時間)

青梅丘陵

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JR青梅線に沿って連なる青梅丘陵の穏やかな山並みのなかを歩く全長12㎞のハイキングコース。矢倉台からの東半分は青梅駅近くの永山公園と続いている緩やかな道で、休憩所やトイレも充実していますが、西半分はアップダウンが激しく時間がかかり、基礎体力の必要な中級者向きのコースになっています。途中で青梅市街に降りるエスケープルートがいくつも作られており、目的や体力に応じてコースを楽しむことができます。

標高:494m(雷電山)
総距離:12㎞
行き:JR青梅線軍畑駅下車
帰り:JR青梅線青梅駅

本仁田山(4時間15分)

本仁田山

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奥多摩駅から登山口のある安寺沢集落までは舗装道路を歩きます。登山口から、杉の植林、広葉樹の林の中の急坂を登りきると、尾根上の「大休場」に出ます。さらに、露岩を両手を使って登るような場所を越えて、本仁田山山頂。晴れていれば富士山などを望めます。下山は北側の尾根を下り、御岳山などを見渡せる瘤高山を経て、ザレた急斜面や雑木林、植林の中を約1時間で「大根ノ山の神」。さらに30分ほど下ると鳩ノ巣駅につきます。

標高:1225m
総距離:8.1㎞
行き:JR青梅線奥多摩駅
帰り:JR青梅線鳩ノ巣駅

南高尾山稜(4時間25分)

南高尾山稜から高尾山を望む

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休日でものんびり山歩きを楽しめる穴場的なコース。大垂水バス停から大垂水峠橋を渡って登山道に入ります。山腹を巻くように登ると尾根道となり、大洞山に到着します。大洞山の北面には12月下旬ころ、氷の華、シモバシラが見られます。頂上から尾根道を少し歩けば金毘羅山です。観音像のある中沢山を過ぎると展望休憩所があり、津久井湖や富士山が見渡せます。さらに泰光寺山や三沢峠を経て草戸山から高尾山口駅に下山します。

標高:536m
総距離:9.0㎞
行き:JR中央本線相模湖駅か京王高尾山口駅で下車、津久井神奈交バスで大垂水下車
帰り:京王線高尾山口駅

八王子城跡(4時間35分)

八王子神社

出典:PIXTA

八王子城跡一帯は新緑や紅葉の時期にはとても美しく、八王子城跡は日本100名城にも選定されています。登山口となる八王子城管理棟から右へ行き、鳥居をくぐります。(左の城址方面に向かう人が多いですが、右です!)八王子神社や展望所のある頂上部までは約40分。本丸跡まで往復し、詰城(天守閣跡)を経て、富士見台へ。富士見台では西側の樹間から富士山や景信山などが望めます。富士見台からは南に下り、荒井バス停までは1時間余り。バスを利用せず、高尾駅まで高尾梅郷の小径を歩くのもお勧めです。

標高:550m
総距離:8.4㎞
行き:JR中央本線・京王線高尾駅北口から西東京バス乗車、霊園前下車
帰り:JR中央本線・京王線高尾駅

浅間嶺(4時間50分)

 奥多摩・鷹ノ巣山から浅間尾根と大菩薩連嶺・富士山

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甲州古道の一部で、アップダウンが少なく、歩きやすいコースとなっています。登山口から時坂峠までは集落を抜けて1時間余り。さらに峠の茶屋まで林道を歩くと、渓流沿いの静かな登山道になります。時坂峠から展望台のある浅間嶺休憩所までは1時間45分ほど。展望台からは富士山や御前山、大岳山が望めます。浅間嶺からは人里峠、数馬分岐を経て浅間尾根登山口に下山します。

標高:903m
総距離:11.7㎞
行き:JR五日市線武蔵五日市駅下車、西東京バスで払沢の滝入口下車
帰り:浅間尾根登山口から西東京バスでJR五日市線武蔵五日市駅下車

ハイキングと侮るなかれ

御岳山ハイキング

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奥多摩エリアでハイキングを楽しむ際には、登山マップやガイドブック、雨具、懐中電灯、非常食、防寒具、方位磁石、水筒など、登山のための一般的な装備が必要です。熊の目撃情報もありますので、熊除けの鈴やラジオがあると安心です。 また、御岳山や奥多摩駅等にはビジターセンターがありますので、登山道の情報等を得るためにも是非立ち寄ってみてください。登山届の提出も忘れないように!

奥多摩の景色を楽しみ、豊かな自然に癒されに行こう!

槇寄山からの展望

出典:PIXTA

その大部分が秩父多摩甲斐国立公園や東京都の保全地域等に指定されている奥多摩の豊かな自然と美しい景観は、ここが大都会のイメージを持つ東京都であることが信じられないほど。美しい渓流や自然林、連なる山並みや、都心から富士山までを眺望できる景観などを堪能でき、電車とバスでアクセスできるハイキングコースを集めてみました。ぜひ一度足を運んで、奥多摩の美しさを楽しみ、豊かな自然の中でリフレッシュしてくださいね!

高尾・奥多摩 大きな地図で見やすいガイド