“山と夜景”を上手に撮りたい!初心者がプロカメラマンに聞いた10のコツ

「山と夜景」や「山と夕景」を上手に撮る方法を、プロカメラマンに質問してみました。初心者目線の10個の質問に対して、わかりやすい解説とともに美しい写真を撮るコツを伝授してもらいます。最高に素晴らしい写真を撮影してみましょう!


アイキャッチ画像提供:Shiori Uchino

秋から冬にかけて写真撮影がいい季節!

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画像提供:Shiori Uchino
秋から冬になるにつれ空気が澄んできて、周りの風景もクリアになっていく季節です。山の写真を撮るのも楽しくなっていきますね。今回は、写真の中でも「山と夜景」を上手に撮る方法を、プロカメラマンである内野志織さんに伺います。初心者でも参考になるコツを、場所編、構図編、テクニック編と分けて教えて頂きます。コツを学んで写真をワンランクアップさせましょう!

「山と夜景」撮影のコツ ー場所編ー

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画像提供:Shiori Uchino
美しい「山と夜景」の写真を撮りたいと思っても、一体どこで撮影していいのか迷うものです。「山と夜景」を撮影するときの適した場所、時期についてご紹介します。

 

1:山と夜景を撮るのに適した場所は?

まず、「山と夜景」を撮るには、ある程度自分が高い位置にいる必要があります。私がいつも行う場所の選定方法は、まずどの山と撮りたいのかを決め地図を見ます。山周辺が載っている広域マップを広げ、山の周辺にある街を探します。次に山と街を線でつなぎ、街を挟んで山とは反対側の場所がどんな所か、車で行けるのか、歩いてどのくらい登るのかなど撮影ポイントをしぼり、google earthなどで周辺の様子を探ります。ある程度目星をつけたところで昼間のうちに実際にその場所に行き、撮影条件がそろえば夜にそのまま撮影します。富士山と山を撮るならば、神奈川・静岡・山梨県の街がよいでしょう。

 

2:山と夜景を撮るのに適した時間は?

狙うなら是非夕景から撮影を開始するのをおすすめします。日没後まもない西の空はほんのりと赤く、まだ漆黒になりきらない天頂の夜空は群青色で、そこにチカチカと街の明かりが輝き出す、、、この時間は刻々と表情がが変わっていくので、日の入り前からスタンバイし、夕景、夜景と狙うと同じ場所で違う表情が見られて一石二鳥です。

 

3:山と夜景を撮るのに適した季節は?

夜景を撮影するのによく秋から冬が良いと言われますが、その大きな理由として空気が澄んでいてよりクリアに撮影できることが挙げられます。また、冬はイルミネーションが至る所で行われますので、夏に比べて夜景の光の量が増えること、また山が雪化粧するので、白い山が美しいことなどが冬に夜景をするのに良いとされる理由です。ただ、だからと言って夏がダメというわけではありません。空気が澄んでいるのを狙うのであれば雨上がりに撮影を行えば空気は綺麗ですし、また夏はなんといっても天の川が狙いやすいので、夏の夜景も冬とは違った良さがあります。また厳しい寒さを我慢することなく気軽に夜景撮影が楽しめるのも夏の良さです。季節を問わずいろんな場所で是非挑戦してみてください。


「山と夜景」撮影のコツ ー構図編ー

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画像提供:Shiori Uchino
写真撮影で最もキーポイントとなるのが「構図」です。構図によって写真の印象は大きくかわるので、とても重要な要素です。では、「山と夜景」を撮る際に、インパクトの強い写真を撮影するにはどうしたらよいでしょうか。

 

4:構図を決めるときのコツとは?

これは、すべての写真撮影で共通することですが、まず、何をメインに撮りたいかを決めるのが大切です。例えば、↑上の縦の写真ならば、夜景がメインで富士山は背後にぼわっと浮かび上がるようにしています。夜景だけの写真より一層迫力があり幻想的な写真に仕上げることができます。メインを夜景に持ってきた場合、山は夜景の引き立て役になりますので、一枚の写真の中で夜景の比率は山よりも多く取り入れるようにしましょう。


理想の構図のポイントは?

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画像提供:Shiori Uchino
ポイント
:夜景をメインに撮りたいなら夜景の比率を多めに。

:独立峰の場合、山がど真ん中に来ないように注意!左右どちらかにずらしましょう。

:背景の山脈は、中途半端に入らないように山が低くなった所で切りましょう。

:空は窮屈にならない程度に入れましょう(※星を入れたい時は、空は多く入れます)。

:夕景で撮影する場合は、美しい空のグラデーションを入れたいので、少し多めに空の青い部分まで入れるとよいです。

[山と夜景]撮影のコツ ーテクニック編ー

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画像提供:Shiori Uchino
「山と夜景」を美しく撮るには、カメラ機材・機能を使うテクニックが必要です。プロは一眼レフカメラを使用して美しい写真を撮影できますが、初心者でもコンパクトデジカメやスマートフォンで実践できるテクニックも併せて学んでみましょう。

 

5:撮影するのに必要な道具とは?

:三脚です。夜景の写真はシャッタースピードが遅くなるため手持ちで撮るとブレてしまいます。三脚があると手ぶれを押さえることができるので、よりクオリティーの高い写真を撮ることができます。またリモートコントローラなどあるとシャッターボタンを押した時のカメラブレを抑えることが出来るのでより良いですが、無い場合はカメラの設定をセルフタイマー2秒にして撮るとシャッターボタンを押した時のカメラぶれを抑えることができます。

 

6:撮影モードの設定は何ですか?

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出典・参考:SONY

:普段オートで撮影している人も、夜景を撮影するときは、ぜひ「M」(マニュアル)もしくは「B」(バルブ)撮影に挑戦してみましょう。

 

7:「山と夜景」撮影の絞り値(F値)はどのくらいですか?

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出典・参考:SONY

:絞り値は、だいたい「F5.6~F8」がベストです

※「絞り」とは、レンズから入る光の量を調整する部分。F値(絞り)が小さい=レンズが開き光を多く取り込める。F値(絞り)が大きい=レンズが絞られ取り込める光の量が少ない。

 

8:ISO感度はどのくらいですか?

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出典・参考:SONY

200−1600くらい
ISOは数値が低ければ低いほど画質が綺麗に写ります。ですので出来るだけ低い設定で撮りたいのですが、低い設定ですとその分シャッタースピードを遅くしないと写って来ません。星はシャッタースピードが遅いと流れて写ってしまいますので、点として写したい場合はISOの数値を高くして星が点として写るシャッタースピードで撮影する必要があります。

 

9:シャッター速度はどのくらい?

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出典・参考:SONY

:シャッタースピードはISOとの兼ね合いや星を流したいか、点として写したいかによっても変わって来ますので、一概には言えません。30秒を超えるシャッタースピードですとカメラのマニュアルモードは使えなくなってしまいますので、この場合はB(バルブ)モードで撮影しましょう。目安としては、F8 、ISO800 で30秒程度がよいでしょう。
※ただ、街明かりの強さや街から撮影者までの距離、時間帯や月明かりにも左右されますので、あくまで目安として捉えてください。

 

10:コンパクトデジカメやスマートフォンで夜景と山を撮りたい場合はどうすればよいですか。

:コンパクトデジカメでは、「夜景モード」で撮影するとよいでしょう。「M」マニュアルモードのある場合はマニュアルにしてF値を低めの値に、ISOは高めに設定をしてモニターで確認をしながらシャッタースピードを決めるといいでしょう。もし画質にこだわるのであればISOも低めの方がより高画質な写真が得られます。

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出典:softbank

:スマートフォンの場合は、カメラを夜景に向けてフォーカスを合わせる場所をタップ(画面上を指でポンッと触る)します。すると、黄色い枠と太陽のマークが表示されますので、この太陽マークが表示されている間に画面上を指で上下に移動させることで明るさを調節できます。モニターで確認しながら明るさを調節して見ましょう。


プロカメラマン・内野志織プロフィール

%e3%83%97%e3%83%ad%e3%83%95%e3%82%a3%e3%83%bc%e3%83%ab 1999年オーロラ撮影のためカナダに渡る。2007年までカナダへ移り住みオーロラのある風景写真を中心に高山植物や野生動物、風景写真を撮影している自然派カメラマン。現在は拠点を日本に移しカメラマンとして働く傍ら写真展・講演活動を行ったり、また自身の作品として花や蝶々、夜景や星景写真などを撮影している。写真集「オーロラ」(毎日新聞社)公益社団法人日本写真家協会会員。

フォトグラファー内野志織HP

オーロラ 瑠璃色のシンフォニー
ITEM
オーロラ 瑠璃色のシンフォニー
出版社:毎日新聞出版
発売日:2010年11月
単行本:96ページ
サイズ:20×23cm
キレイな写真集を見たい…という理由で探して購入しました。 ハッキリ書いて大当りでした。 90ページ近くのオーロラの写真満載です。 あらゆる光が織られて降り注ぐ。 その色の対比の素晴らしさ。 この色が本当に自然に現れるのだろうか…と疑ってしまうほど美しいです。 毎日繰り返される日常の喧騒から少しトリップしてみたい方。 単純に綺麗なモノが大好きな方にオススメします。 文章や解説などあまりありません。 必要ないとも思います。 見れば必ずそれぞれの心に何らかの神秘性を紡ぐ言葉が浮かび上がるのではないでしょうか? 私は購入してよかったです。大切にします。 またこの女性が写真集を出したら購入したいです。 出典:Amazon

心に残る一枚を撮ろう・・・

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画像提供:Shiori Uchino
暗闇に灯る無数の明かりは、まるで地上にある星のようです。煌びやかな夜景と背後に浮かぶ山、夕闇のグラデーションや星空を一枚に収められたら素敵ですね!

※掲載されております画像・内容の無断転載はお断り致します。画像使用の場合は、直接写真家HPにてコンタクトをおとり下さい。

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オーロラ 瑠璃色のシンフォニー

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¥2,592 税込

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Maiko.W

大学時代、山岳部に入部し本格的な山女へ。1999年中国四川省の未踏峰へ遠征。2000年マッキンリーに登頂。卒業後は、㈱山と渓谷社で月刊誌『山と渓谷』の編集に携わる。フリーライターを経て、現在は「YAMA HACK」で編集兼ライターとして山に関する情報を配信中。夏は、ファミリー登山、冬はスキーを楽しむ。

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