山ごはんは楽しい! でも、片付けが……
山で作るアツアツのごはんって、最高に美味しいですよね!でも、片付けが大変でグッタリと疲れてしまったという経験はありませんか?
カレーのルーや、トマトソース、お肉の油や焦げ付きなど、クッカーにこびりついた汚れを落とすのって、本当に大変ですよね。
また宿泊登山の場合、洗剤を使って洗えないまま何日も使用しなければなりません。そんな時にもやはり気になるのが油や焦げ付き、さらに匂い。ウェットティッシュなどでどんなに拭き取っても、少し残ってしまうのが気になりますよね。
そこで今回は、そんなクッカーをそもそも汚さない方法と汚れがすぐに落ちやすいオススメのクッカーを紹介していきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
ポイント1:クッカーを汚さず調理!
耐熱ポリ袋やフライパン用アルミホイル、オーブン調理用のクッキングシートなどを使えば、クッカーを汚さずに調理できます。
①耐熱のポリ袋で汚さず煮る
②フライパン用アルミホイルで焼く
③クッキングシートでふんわり蒸し焼き
④クッカーにラップを敷く
べったりこびりついてしまいがちな調理や油っぽいもの、焦げやすい料理には、この4つの方法がオススメです。では、それぞれ細かく見ていきましょう!
山行スタイルや日数に応じて、自分に合った方法を見つけてみてくださいね。
①耐熱のポリ袋で汚さず煮る
耐熱のポリ袋を使えば、カレーやトマトソース、リゾットなどを簡単に調理できます。
具材を袋に入れたら、空気を抜いて、ギュッと縛ってゆでるだけ。クッカーを汚さないだけでなく、ゆでるために使ったお湯も、コーヒーやスープに活用できて、一石二鳥です。
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②フライパン用アルミホイルで焼く
焼く、炒める調理には、フライパン用アルミホイルがおススメです。一般的なアルミホイルよりも少し厚めなのでやぶれにくくて安心です。また、シリコン加工で焦げ付きにくいのも嬉しいポイント。焼肉や野菜炒めはもちろん、くっつきやすい目玉焼きも、油なしでもスルッと取り出せますよ。
③クッキングシートでふんわり蒸し焼き
オーブン調理用のクッキングシートで食材を包んで加熱すると、ふっくら蒸し料理が簡単にできます。水分が逃げないように、合わせ目を上にして、キッチリ包みましょう。
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④クッカーをラップで包む
別のクッカー でお湯を沸かして麺やご飯を湯煎したら、ラップで巻いたクッカー に入れましょう。
麺やご飯に和えるだけのレトルトソースを入れて完成。
食べ終わった後にラップを取れば、全体が汚れないので帰ったあとの洗い物も少なくできたり、匂い残りもゼロになったりといいことづくし。他の料理にも応用できるのでぜひ試してみてください。
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ポイント2:コーティングされたクッカーを使用する
「フッ素樹脂加工」をはじめ、焦げ付きにくい加工が施されたクッカーだと、こびりついた汚れもサッと拭きとれます。加工されていないものに比べて、後片付けがグッと楽になりますよ。
と、ここで疑問が……
テフロン加工、フッ素樹脂加工、セラミックコーティング、スリップ加工、一体何が違って、どれがいいのでしょう?
①コーティングの種類と特徴
②コーティングされたクッカーいろいろ
③お気に入りのクッカーにコーティングをプラス
それぞれのコーティングの特徴も踏まえ、細かくチェックしてみましょう。
① コーティングの種類と特徴
代表的なコーティングは以下の4種類。どのようなメリット・デメリットがあるかを知っていると、自分にあった物を選びやすくなります。
コーティングの種類 | 解説 | メリット | デメリット |
フッ素樹脂加工 | 金属表面にフッ素樹脂を コーティング | ・くっつきにくく、焦げ付きにくい ・油や水を弾きやすく、汚れが簡単に拭き取れる | ・高温で焼成するため、焼きなまし(※素材が熱で柔らかくなってしまうこと)を考慮せずに作られている素材の場合、硬度が低下する ・高温(260度以上)で調理し続けると、劣化したり、有毒なガスが発生したりと注意が必要 |
テフロン加工 | フッ素樹脂加工の1つ 「テフロン™」、「Teflon™」は デュポン社の登録商標 | ||
セラミックコーティング | 金属表面を薄いセラミック (金属、粘土、石、 ホーロー、ガラスなど、 様々な素材の総称)の 膜でコーティング | ・フッ素樹脂加工やスリップ加工よりも耐久性や耐熱性が高い ・くっつきにくく、焦げ付きにくい ・油や水を弾きやすく、汚れが簡単に拭き取れる ・過度による有毒なガス発生の心配がないため、安全性が高い | ・急激な加熱(空焚きや油を敷かない空焼き)は、コーディングを劣化させてしまう ・個人で加工を依頼できる所が少ない |
スリップ加工 | 加工の詳細については 非公開 | ・焼成温度が低いため、アルミなどの熱に弱い素材でも焼きなましによる変質が起こりにくい ・くっつきにくく、焦げ付きにくい ・耐熱性が高い | ・個人で加工を依頼できる所が少ない |
② コーティングされたクッカーいろいろ
フライパンだけでなく、鍋やメスティンまで、焦げ付きにくくコーティング加工されたクッカーは意外と多く販売されています。自分好みのアイテムを探してみましょう。
■山フライパン(フッ素加工樹脂)
■信頼できる新潟県燕産チタンクッカー(セラミックコーティング)
■メスティンもお手入れ楽チン(スリップ加工)
③ お気に入りのクッカーにコーティングをプラス
コーティングされているクッカーが便利なのはわかるけど、今使っているのがあるしなぁと買い替えを迷ってしまいますよね。そんな人にオススメなのが、自前のクッカー に加工のみをお願いする方法です。
フッ素樹脂コーティングをおこなっている業者の中には、個人でも依頼できるところがあります。
トラブル回避のため、事前見積りサービスなどを活用し、細かい仕様や価格、納期を確認してから依頼しましょう。
また、もともとコーティングを想定されていない物の場合、通常のコーティングより弱くなる場合があります。長く愛用するために、使用上の注意を守って、丁寧に使用しましょう。
山由製作所での参考価格(2021年11月時点での価格)
レギュラー:(本体・蓋の内側)4000円、(本体のみの内側)3000円
ラージ:(本体・蓋の内側の内側)5000円、(本体のみの内側)4000円
片付けの時間短縮で、山ごはんを目一杯楽しもう!
片付けが楽だと、時間的にも余裕ができます。また、焦げ付きにくいということは、家に帰ってからのお手入れも楽だし、キレイな状態で安心して保管可能。
気に入ったクッカーを長く使い続けるためにも、オススメですよ。