バーナーひとつで「一汁一菜」が同時にできちゃうクッカー、知っていますか?
2021年2月、ユニフレームから新発想のクッカーが発売されました。スチームクッカー「KOLME(コルメ)」です。
バーナーひとつで調理する場合、おかずと汁物、ごはんなど、同時に調理することはむずかしく、完成したころには最初に作ったものが冷え冷えになっているなんてこと、経験ありませんか?
見た目は普通なこのクッカー、実は「蒸す」「沸かす」「湯せん」の3つの調理が同時できちゃう優れものなのです。
ポイントは二重構造の鍋と蓋
バラしてみるとこんなにパーツが。鍋と蓋が2セットあるのがわかります。
具体的な使い方はこんな感じ。
では、実際に使ってみましょう!
メーカー推奨は、“アルファ米+缶詰+汁もの”の3点セット
ユニフレームのホームページでは、アルファ米を湯せんでもどし、缶詰を蒸して温め、沸かしたお湯でお味噌汁を作る動画が公開されています。
まずは動画を参考に、このセットにチャレンジ!
①外鍋に水を入れる
外鍋のメモリの位置まで水を入れます。階段状に入った3段階のラインの範囲に収まる水位にしましょう。
②内鍋に水とアルファ米を入れる
水を先に入れると、鍋の目盛りを利用して計量できるので楽です。アルファ米1袋で、内鍋の「130」よりひとつ上の目盛りで良い具合にできました。
あとはお好みで加減してください。水を入れたらアルファ米を入れ(袋の中に脱酸素剤やスプーンがセットされていることがあるので要注意!)軽くかき混ぜます。
※1/2袋の場合は、「130」よりひとつ下の目盛りでOK
③鍋をセットして火にかける

この状態で外鍋の中にそっと入れて、蓋をかぶせ、火にかけます。
④5分間加熱する

解説では加熱時間5分とありましたが……
気温や火力によって、どうしても沸騰までに要する時間が違ってきますよね。使ってみた感覚としては、「沸騰してから5分」の方が美味しくできるような気がしました。
⑤5分間、じっと待つ!

今すぐ食べたい気持ちをグッとこらえて、5分待ちます。気温の低い時は外鍋のお湯が冷めてしまわないように、タオルなどで保温してやるのがおススメです。
待っている間に、お味噌汁の用意をしましょう。
いざ、実食!
外鍋の湯をお味噌汁に注いで、完成です!
筆者、実はアルファ米が苦手なのですが……
「KOLME」で作ったものは普通に美味しく食べられました。独特のボソボソとしたような食感が抑えられ、モチモチまではいきませんが、しっとり優しい食感にできあがりました。アルファ米って15分待っている間に、だいたい冷めてしまいませんか? KOLMEだとホカホカなまま食べられるのが嬉しい!
缶詰はアツアツとまではいきませんが、まんべんなく温かくなっており、汁まで全部白ごはんにかけていただきましたよ。
安全・上手に調理するために注意したい2つのポイント
ハンドル装着時はストッパーもしっかりと!
ハンドルを装着する時は、必ずストッパーを根元までスライドさせましょう! これを忘れると、グッと握ったときにハンドルが外れてしまうことも。火傷などの事故を防ぐためにも、使用時はしっかりと確認しましょう。
火加減は強すぎず、弱すぎず
沸騰したあとも強火を続けると、蒸気が大量に噴き出して、蓋がガタガタして危険です。が、あまりに弱すぎると蒸気の量が少なすぎて、缶詰が温まりません。
コトコトフツフツ音が聞こえ、隙間から蒸気が漂ってくるくらいの火加減がベストです。
アルファ米と缶詰以外も調理してみよう
こんな使い方ができるかも?
では、実際にトライしてみましょう!
応用例その1|基本系にほんの少し彩をそえてみる
缶詰を置いた空きスペースに、付け合わせのブロッコリーを置いて蒸してみました。火力が弱すぎるとなかなか火が通りませんが、火力をうまく調整すれば美味しく蒸すことができました。この時はカレー缶だったので、ブロッコリーに火が通るくらいのしっかり加熱で、カレーの温度も良い感じにあがりました。
使う野菜は薄切りがポイントです。また、心配な方は生食OKなものを使うと良いですよ。
応用例その2|コゲないと言う特徴を生かす
焦がしてしまいがちなチーズフォンデュを内鍋で作ってみました。ベースになる水分を内鍋に入れ、ウインナーと野菜を蒸します。野菜が蒸しあがったら、蓋とシリコーン蓋を外し、チーズを投入。加熱しながらゆっくり食べても、焦がしてしまう心配がなく、最後までおいしく食べられます。外鍋のお湯は食後のコーヒーに活用しました。
応用例その3|本格蒸し料理&煮込み料理に挑戦!
本格中華定食に挑戦です。焼き豚入り蒸しおこわと、鶏と大根とプチトマトのスープ。「本当にできるの?」と、自分でも成功するとは思わずチャレンジしてみましたが、これが大成功! ゆっくり加熱することで、大きめにカットした鶏と大根がしっとり軟らかく仕上がりました。
おこわは一晩しっかり浸水し、水洗いして軽く絞った “破れないキッチンペーパー” などに包みます。蒸しスペースに置いて、上下を返して20分ずつ加熱。ふっくら仕上がるよう、最初と途中にスプーン1杯の水を回しかけるのがポイントです。
時間に余裕のある時にはこんな使い方もおススメです。
ごはん、おかず、汁物、全部ホカホカなのが何よりのご馳走!
今まであまり考えたことのなかった「蒸す」「湯せん」の同時調理。いつもアルファ米を使っている人にはもちろんですが、日帰りでおにぎりを持っていく人でもかなり活用できそうです。ごはんもおかずも汁物も、全部ホカホカなごはんって、それだけで疲れも吹っ飛びます!