タープの張り方って難しい…

前室が広い、または2ルームタイプのテントなら良いですが、そうでない場合は日差しの強い日や雨の日などのキャンプに備えて持っていたいタープ。設置、簡単でアレンジの幅も広いので、ひとつ持っていると便利なアイテムです。
でもキャンプ初心者にとっては、実はテントに劣らずタープの張り方って複雑で難しいんですよね…。 今回は初めてでもわかりやすいタープの張り方について紹介します。
まず知っておきたいタープの基本知識
タープと言っても種類がいくつかあり、形やポールの数もさまざまです。用途や人数に合わせて、自分にとって最適なものを選ぶ必要があります。
まずは基本的なタープを5つ紹介します。
ヘキサタープ

六角形一枚布のタープのことを、ヘキサタープと言います。基本的には2本のポールで設営しますが、シチュエーションによって形を変えることも。風通しが良く開放感もあり、設営のしやすさから初心者にもおすすめです。
レクタ(スクエア)タープ

レクタタープは長方形の一枚布のタープ。2本のメインポールと4本のサブポールで建てるので安定感抜群。広い空間が確保でき、大人数で利用するときなどにぴったりです。サイズのバリエーションも多く、ポールの数を変えれば風除けなどいろいろな張り方ができます。
ウイングタープ

タープがひし形で2本のポールで立てる小型タープ。一人でも設営がしやすく他のに比べてコンパクトなので、ソロやツーリングキャンプなどにも適しています。こちらもロープの張り方などでアレンジが可能です。
ワンタッチタープ

フレームにタープを被せてポールの脚を伸ばすだけで、誰でも簡単に設営、撤収ができます。ロープを張らなくても建てることができますが、その代わりに風に弱く張り方のアレンジができないという部分がデメリットです。
オクタゴンタープ

タープが八角形の形をしていて、大きいサイズのものが多いので大人数での利用におすすめ。ロープをペグでしっかり固定するので安定感もありますが、アレンジの幅が少なく、大きいため設営に時間がかかることもあります。
タープを張る時の注意点
自分に合ったタープが見つかったら、次に知っておきたいのが張るときの注意点!知っておくだけで、設営のしやすさ・快適さが変わります。ここでしっかりチェックして、設営に活かしましょう!
タープのサイズ

タープにはソロやデュオ用、ファミリー用、6人以上の大人数用などさまざまなサイズがあります。
“大は小を兼ねる”と言いたいところですが…少人数で使うのに大き過ぎるものを買うと設営が大変だったり、区画内に設営するのが大変に。また、逆に大人数で使うのに小さいサイズでは全員が内側に入れないことも。
区画サイトなのかフリーサイトなのか、どれくらいの人数で使用することが多いのか、など考えてサイズは選びましょう。
タープを張る場所
太陽の向き

日よけのために設営しても、太陽の向きを考えないとタープの内側にどんどん日差しが入ってきてしまう自体に。キャンプ場に到着するのは午後のことが多いので、西側を低めに張ると西陽にも対応できて快適に過ごせます。
地面の柔らかさ

タープを固定するためにはペグを打ちますが、地面が固かったり石が多いとなかなか刺さらなかったり、ペグの種類によっては曲がってしまう事も。地面が程よく柔らかく、石が少ない場所を選びましょう。
また他にも、雨が降ったときに浸水しないように、水はけのよい場所に張るのがおすすめです。
風向き

風の強い日にタープを張ると、強風にあおられて倒れたり飛ばされてしまうことも。もし風向きがわかっていれば、風上はタープを下げ、風下はタープを上げると影響を受けづらいです。できるだけ風向きを考えながら、風の影響を受けにくい場所に張るようにしましょう。
基本のタープの張り方手順《ヘキサタープ》

ここからは実際にヘキサタープをふたりで設営する場合の、設営の仕方を紹介します。今回はDODの「いつかのタープ 」を使いました。

キャリーバッグの中にはタープ本体、ペグ、ロープ、ポール2本、延長ベルトが入っています。基本は買い足しなしで、これだけで設営することができます。
1、場所を決めてタープを広げる

設営する場所を決めたら、タープの生地を地面に広げてアタリをつけます。
2、ポールを組み立てる

折りたたんで収納されていたポールを、2本とも組み立てます。
3、ポールをグロメットに差し込む

組み立てたポールの脚側ではないネジのようになった部分を、タープの端のグロメット(穴に挿入された管)に差し込みます。
4、ロープを結ぶ

ポールにロープを引っ掛ける前に、ロープの先端に輪っかをつくります。先端側のロープを多めに残して輪っかをつくったら、輪っかの間に先端のロープを通して引っ張りましょう。ロープ4本分行います。

ロープの輪っか部分を、ポールの上に2本引っ掛けます。
ポールを基準にメインロープを配置する

ポールを基準として、ロープを30〜45度の位置に配置します。最初は写真のようにもう1本のポールを使いながら位置を決めると、やりやすいです。

このときにロープの長さは金具で調節ができます。

長さに合わせて大きな輪っかをつくりましょう。
ペグを打つ

メインポールにつけたロープ4本の先端に、ペグを打ちこみます。スクリューペグの場合は手で刺せますが、ペグによってはハンマーを使いましょう。ロープとペグが90度になるように打ちこみます。
ポールを立てる

ふたり同時に、ゆっくりポールを立てていきます。根本を少し内側に向けると、仕上がりがキレイに。
タープが緩まずに均等になるように、先ほどの4本のロープを金具で調整しましょう。
残りのロープにペグを打つ

タープの角の4ケ所についたロープをタープがたるまないように伸ばし、ペグを打ちこみます。先ほどと同じように金具がついているので、長さを調節しましょう。
一人でタープを張るコツ

一人でタープを張る際にポイントなるのは、ポールを立てるとき。一人なので片側ずつ立てる必要がありますが、ふたりのときよりも少し内向きに立てるのがポイント。そうするともう片側を立てるまで、倒れずに上手に設営ができます。
タープの張り方のバリエーションを覚えよう
タープの張り方や場所は紹介した1種類だけではなく、いくつかあります。慣れてきたら挑戦してみましょう。
ポールを増やして形を変える
出典:楽天市場/RIOSOL
ヘキサタープやウイングタープなどは、ポールの本数を変えることで、さまざまな形に張ることができます。人数やシチュエーションによって、いろいろ試してみるといいでしょう。
小川張り

ポールの1本をテントの後ろに立てセッティングテープを使い、テントの入り口の近くにタープを設営する方法です。こうすることで日や雨を完全に防ぐことができ、スペースがないときでもテントとタープをコンパクトに設営することができます。
車と連結

車のドアやトランクとタープを連結すれば、荷物の出し入れがスムーズになり、雨が降っても濡れずにすみます。車中泊やデイキャンプをするときは、車に連結する建て方をするのもいいかもしれません。
ペグとハンマーなどの道具も大事
タープのセットに含まれているツールだけでも十分ですが、さらにプラスで揃えると便利なものも。慣れてきたら上を目指して、買い足してみるのもいいかもしれません。
ペグ

購入したタープに付属しているペグでも大丈夫ですが、プラスチックなど壊れやすい、刺さりにくいペグの場合、買い直すのがおすすめ。

素材であれば、鍛造やジュラルミン素材などを選ぶと、様々な地面でもしっかり刺さりやすく、かつ比較的安定して建てることができます。
さらに、長さ違いでも準備しておくと、天気や地面に合わせて様々なシーンで対応することが可能です。
ハンマー

手で刺せるスクリューペグでない場合や地面が固いときは、スムーズに設営するためにハンマーは必需品。ペグを刺すだけでなく抜くのにもあると便利なので、あると片付けも楽ちんに。
このハンマーはタープには付属していないので、必ず購入する必要があります。また、余裕があれば、複数準備しておくと、一気に建てることができるので時短に。
予備の張り綱・グロメット

張り綱やグロメットが切れたり壊れてしまうとタープが張れないので、予備を収納バッグなどに入れておくのがいいでしょう。張り綱はタープ以外にテントにも使えるので、多めに持っておくと便利です。
張り綱
自在
タープでテント泊をもっと快適に

登山で持って行くことは難しいですが、麓でのテント泊やキャンプだけを楽しむときは、タープがあることで過ごしやすさがアップします。最近はレンタルもできるので、まずは種類やサイズなどを試して自分にあったものを探すのもいいかもしれません。
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