変幻自在!欲しい形を叶えるニンジャタープ
キャンプでは当たり前のように使う「タープ」ですが、登山では基本的には使わないアイテムですよね。
でも、シーンに合わせて使うことで、色々と楽しくなるギアなのではないか、とふと思いました。
例えば、テント泊の前室や仲間との宴会幕として使ったり、休憩時の日よけや風よけ、草原でお昼寝タイムなど・・・色々と想像が膨らみます。
そんな様々な使用シーンに合わせて、思い通りの姿に変化するタープがありました。それがこのパーゴワークス「ニンジャタープ」。コレ1つで、なんと30通り以上の張り方があるそうなのです…。
でも、やっぱり使用イメージはキャンプ…?メーカーの方に聞いてみました
パーゴワークスと言えば、ニンジャテントやNINJA FIRESTANDといった個性豊かなギアをはじめ、RUSHやBUDDYなど快適さと軽量を両立させたザックなど、こだわりの詰まったアイテムを多く開発しているブランド。活躍の幅も広く、キャンプや登山、ランなど様々なフィールドで高い人気を誇っています。
ですが、やっぱり”タープ”と聞くとキャンプのイメージが強いですよね。そこでまずはパーゴワークスさんに直撃。
―ニンジャタープをどんなシーン・用途でつかう事を想定して開発されたのですか?
WORKS
使用シーンは特に限定しておらず、設営バリエーションも30以上ありますが使う方次第です。
登山でもキャンプでも自由に使えますし、個人装備として完結できるようになっていますが、複数枚連結して大型タープとして使用することも可能になっています。
なるほど…まさに万能タープということですね。
確かにイメージ画像の中には、ハンモックにプラスして使用している写真もあります。普段の登山で使うというよりは、ベースキャンプやハンモック泊など、シーンによっては登山でも使えるかもしれません。
とってもユニークな仕掛けがたくさん
一度、その名前を聴いたら忘れない「ニンジャタープ」。名前だけでなく、仕様・使い方にも、パーゴワークスらしいユニークな仕掛けがたくさんありました。
「登山用じゃない?」と思ってしまうくらい、登山者に嬉しい工夫も!
簡単!メインポールにガイラインが要らない
ニンジャタープは、忍者の定番アイテム”手裏剣”形状。4箇所ペグダウンし、メインポールを立ち上げるだけで簡単に設営ができます。メインポールにトレッキングポールを使えば、ポールやガイラインを別に持つ必要がありません。
ただしガイラインを使わないと後で微調整ができないので、ペグダウンする場所でどのくらいの立ち方になるかなどは、ある程度慣れが必要です。
先端のポールの差し込み金具がちょうどいい
先端の金具は、トレッキングポールの先端に丁度いい大きさ。ぴったりと収まり、石突きゴムをつければ不意に抜けることはありません。
タープ内のポール固定ループが便利
タープの中に3カ所のベルクロがあるので、途中にポールを固定することが可能。細かい部分までよく考えられていますね。
21か所のジョイントポイントで自由に接続
ニンジャタープには21か所のジョイントポイントがあります。例えば、別の辺のジョイントと接続して閉じたり、ガイラインで引っ張ったり、もうひとつのニンジャタープと接続して大型タープにしたり…。
これが、30通りの張り方ができる理由の1つです。
このジョイントにはペグを差し込めるようにもなっているので、ペグダウンのポイントにもなります。
タープを絞れるアジャスター
他のタープにはない仕掛けが、このアジャスター。ニンジャタープの2辺のスリープに2本の紐があり、この紐をアジャスターで調整すればタープ自体を絞ることができます。
これにより様々な形状に変化する、まさに忍者の発想!
もちろん軽量コンパクト
ガイライン6本も入れた収納サイズ。このくらいなら、バックパックの隙間にもぐりこませることができますね。
変幻自在のニンジャタープ。実際に張ってみました
できるだけ荷物をコンパクトにしたい登山で使うことを想定し、ポールにはトレッキングポールを使用、最低限のペグ・ガイラインで張れるパターンをいくつか試してみました。
①さっと立てて休憩や雨よけに|レクタタープ型 2パターン
■パターン1
【使用したアイテム】 トレッキングポール2本、ペグ4本
簡単で多用途なレクタタープ型。休憩時の日除けや雨避けに使うことができます。
■パターン2
【使用したアイテム】 トレッキングポール2本、ペグ4本
同じレクタタープ型ですが、下の画像のように、トレッキングポールを少し中に立てて、屋根を折り込むことにより、内部に雨が降り込みにくくなっています。
②アジャスターを使って風よけや野宿に|ソロテント型
【使用したアイテム】 トレッキングポール1本、ペグ5本、ガイライン1本
前後のアジャスターを使い絞り込むことで、風よけに最適な形です。また、囲まれ感が高いので、野宿にも使えそうです。
後の3カ所のジョイントを1か所にペグダウンし、アジャスターで絞り込んでいます。
③ポール1本で簡単設営|ティピー型
【使用したアイテム】 トレッキングポール1本、ペグ4本
とにかく素早く時は立てたいならこちら。四方をペグダウンして、タープに潜り込んで真ん中にポールを立てるだけです。急な雨の雨宿りにおすすめ。ただし、出入口が狭いのが難点。
中から見上げるとこんな感じ。大きな傘の中に入っている気分になります。
④広々お昼寝に|野宿タープ型 2パターン
■パターン1
【使用したアイテム】 トレッキングポール1本、ペグ3本、ガイライン1本
ちょっと低いですが、一番広い面積を確保できる形です。開放感があるので、草原でのお昼寝に最適。もちろん野宿にも。
■パターン2
【使用したアイテム】 トレッキングポール2本、ペグ2本、ガイライン2本
後ろをもう一本のポールで上げると、風通し抜群で、もっと開放感が出ます。
⑤テントのひさし、雨対策に|キャノピ型 2パターン
※使用テント…アライテントトレックライズ2インナーテント
■パターン1
【使用したアイテム】 トレッキングポール1本、ペグ4本
テントの上に掛ければ、ひさしを作ることができます。通常は、フライシートを掛けた状態で使いますが、夏場で天候が良ければ、画像のようにインナーテントのみで使うと涼しそうですね。1人用テントならもっと広々。
横から見るとこんな感じ。左右も閉じているので、風や雨の降り込みを防げます。ガイラインが必要無いので、テントの出入りで足をガイラインに引っかけることが無いのもいいですね。
■パターン2
【使用したアイテム】 トレッキングポール1本、ペグ2本、ガイライン2本
タープのコーナーを使用し、もっと長くひさしを出したパターンです。こちらは前後ガイラインを使用しますが、より開放感が出ています。
パターン1に比べると、タープがかかる面積が少ないので、フライシートを掛けたほうがいいかもしれません。
まだまだたくさんのパターンがあります
今回は、できるだけ少ないアイテムと手間、山で役に立ちそうなパターンを試し張りしてみました。使用したトレッキングポールが折り畳み式で、あまり長さを変えらなかったのがちょっと残念。伸縮式のポールであれば、もっとバリエーションが出せていたと思います。
今回試した以外にも、まだまだ、たくさんのパターンがあります。この30パターン以外にもアイデア次第で色々とできそうですね!
ちなみに…YAMAHACKの編集メンバーもこのニンジャタープ愛用者との事。
川尻
のんびりキャンプ登山の時には、必ず持って行くアイテムです。
付属品 | ガイライン6本、スタッフバッグ |
サイズ | 2800 x 2800mm (収納サイズ270 x 90 x 90mm) |
単体重量 | 約395g |
総重量 | 約500g |
主素材 | 30Dナイロン シリコンコーティング |
税込価格 | 22,000 |
ぴったりのインナーテントもあります!|ニンジャネスト
オプションとして、ニンジャタープにぴったりのインナーテントも発売されています。重量はニンジャタープと合計で約1kgたらず。ミニマルで開放感抜群のトレッキングテントが出来上がり。組み合わせればさらに楽しくなりそうですね。
付属品 | スタッフバッグ |
サイズ | 1800 x 1900 x 1000mm (収納サイズ270 x 110 x 110mm) |
単体重量 | 約600g |
総重量 | 約630g |
主素材 | 30Dナイロン シリコンコーティング |
税込価格 | 26,400 |
バックパックに1つあれば楽しさ無限大!
タープは登山で必須アイテムではありません。必要度からすれば、かなり下のほうになります。ピークハントだけを目指す純粋な登山では必要ないアイテムですが、のんびり山を楽しみたい時には、きっと役に立つアイテム。バックパックにニンジャタープが1つあれば山の楽しさは無限大!