インシュレーションペアリング

インシュレーションペアリングが侮れない!ミドルレイヤーの重ね着で実現したその快適さとは?

2022/03/29 更新

<ミレー>が新たに提案する中綿×中綿の重ね着「インシュレーションペアリング」。それぞれ異なった機能をもつインシュレーションが重なることにより、今までのミドルレイヤーにはなかった画期的なシステムが誕生しました。この「インシュレーションペアリング」の構造や機能を解説。いろんな山で使用し、その実力を試してみました。

アイキャッチ画像撮影:筆者

ある日、送られてきた手紙とウェア……

インシュレーションペアリング

撮影:筆者

2021年某日。編集部から荷物が送られてきました。
日頃の頑張りをねぎらって、プレゼントを送ってくれたのでしょうか?

インシュレーションペアリング

撮影:筆者

それにしてもSNSやメールでのやりとりが多くなった昨今、わざわざ手紙をもらえるのはうれしいものです。

なんて書かれているのだろう?

 

インシュレーションペアリング

撮影:筆者

なんだと……。

編集部大迫
インシュレーションを重ね着する「インシュレーションペアリング」っていうのが面白いんですけど、ちょっと難しいので解説記事作りましょう。

ウェアは僕の私物なんですけど、サイズはピッタリだと思うので遠慮なく使ってください。

では!


というわけで、期待を見事に裏切られた傷も癒えぬまま、今回の企画が始まります。

中綿×中綿の新感覚!
「インシュレーションペアリング」とは?

撮影:筆者(左:ミレー アルファライトスウェットクルー 右:ミレー ブリーザー3Dライトフーディ)

これはやるしかないと気持ちを切り替えて荷物をひろげてみると、ミレーのトレーナーとフーディが登場!

触るとホワホワした感触があり、ウェア内には中綿が入っている様子。素材感や形状からして、どうやらこのふたつは「化繊インシュレーション(インサレーション)」のようです。

化繊インシュレーションといえば最近は「行動できる保温着」として人気のミドルレイヤー素材。
編集部の手紙から察するに、ミレーではこのふたつを重ね着することを「インシュレーションペアリング」と呼んでいるみたいです。

作成:筆者

つまり、一般的なレイヤリングシステムが【ベースレイヤー+ミドルレイヤー+アウターレイヤー】の3層構造に対して

作成:筆者

ミドルレイヤーにプラス1層加えちゃおう!」というのが、インシュレーションペアリングの考え方。これはなかなか斬新な発想です。

ライター橋爪
厳冬期の登山では、以前から異なるミドルレイヤーを重ね着することがありました。

とはいえ少し邪道な感じもしていたので、ミレーが公式に取り入れてくれたのは嬉しいですね〜。


編集部大迫
そうそう。メーカーが言っているんだからこれからは堂々としていいんですよ!

それも大事ですけど、それよりも早く解説してください。YAMA HACK読者は「つまりなんなんだ!」が知りたいんですから。

最初は編集部からの無茶ぶりに戸惑いましたが、なんだか興味が湧いてきました!

ということで、新基軸なレイヤリングシステム「インシュレーションペアリング」が、一体どんな構造でどういいのかを、詳しく調べていきたいと思います。

ムレ知らずで濡れにも強い!保温力の調整も自在です

撮影・作成:筆者

インシュレーションペアリングは異なる機能を持った中綿ウェアを組み合わせることを言います。
肌に近い側が「ベースインシュレーション」、その上に着るのが「セカンドインシュレーション」です。

ムレを逃すベースインシュレーション

撮影・作成:筆者

体から排出される汗やムレを外へと拡散させるのがベースインシュレーションの役割。

中綿には圧倒的な速乾性と通気性を備えた「ポーラテック アルファ」、表地には吸い上げた汗を拡散させる「ドライナミック エアメッシュ」といった高機能素材が採用されています。

撮影:筆者(モデル:身長169cm 着用サイズ:M)

そして、単体での着用感も超快適!裏地はサラサラしていて、肌に触れた際の不快感はほぼありません。適度に温かくてトレーナーのようなゆったりした着心地なので、本当にリラックスして着用できます。

5℃前後の気温ではこれ1枚でも快適でした。春のハイクなどでも活躍しそうです。

編集部大迫
歩き始めがちょっと寒いなっていう時期におすすめ。ハイクアップしても熱がこもりすぎないので、オーバーヒートしにくいんです。

贅沢に寝間着としても大活躍しています。

雨風から身体を守るセカンドインシュレーション

撮影・作成:筆者

続いて、雨風から身体を守る役割を持つのがセカンドインシュレーション。

表地には強力なシリコン由来の撥水成分が施され、水滴をよせつけません。さらに通気性とストレッチ性をもつ中綿が、ベースインシュレーションから流れてきたムレを排出し、抜群の動きやすさを実現します。

撮影:筆者(モデル:身長169cm 着用サイズ:M)

この「ブリーザー3Dライトフーディ」は、薄手の生地ながらも軽量なダウンのような温かさ。生地の肌ざわりもよく、着用によるわずらわしさはありません。冬の低山などであればこれだけでも十分に使える機能を持っていそうです。

編集部大迫
暖かさも良いですが、とにかく動きやすい。ウェアのストレッチ性がナイスです。

ちょっとしたことですが、ポケットの中が起毛しているのは、手を温めるのに地味にうれしいポイント。

ふたつが合わさることで、とんでもないミドルレイヤーが誕生!

つまり構造はこんな感じになります。

作成:筆者

「ムレを逃すベースインシュレーション」と「外気から守るセカンドインシュレーション」、そこに両者のもつ保温性が加わわルことで従来にはなかったミドルレイヤー が誕生。高次元の【放湿】【撥水・防風】【保温】を実現しました。

ライター
橋爪
ふたつのインシュレーションが融合した、まさに「スーパーミドルレイヤー」って感じですね!

組み合わせで保温の調整も自由自在

作成:筆者 画像提供:MILLET(2020FW時点でのラインナップ)

この「ベースインシュレーション」と「セカンドインシュレーション」の組み合わせ方により、シーンやアクティビティに応じたペアリングが可能となります。

例えば

①+③=秋冬のアウトドア、ライトハイクなどのシビアな環境でないアクティビティ

②+⑤=冬山登山、アイスクライミングなどの厳しい寒さでの保温性と透湿性が求められるシーン

②+⑥=冬の野外撮影、冬のキャンプなどの汗をかきにくく高い保温性が必要な環境

初心者から上級者まで、それぞれが楽しみたい形に対応できるのも嬉しいポイントですね。

ということで、ここからは実際に山でインシュレーションペアリングを使ってみた感想をご紹介します。

中毒性あり!一度味わったら抜けだせない心地よさでした

撮影:筆者

1月から2月にかけて、スノーハイク・アイスクライミング・アルプス登山など、いろんなシーンでインシュレーションペアリングを着用。

結果として、ムレや動きにくさのストレスなく心地よい温かさが身体を守り、冬の山を思いっきり堪能できました。

そのなかで「特にいいな」と思ったのが
【1】ムレのないドライな温かさ
【2】雨・雪・風をしっかりガード
【3】やわらかな着心地でアクティブに動ける
の3つです。

【1】ムレのないドライな温かさ

撮影:筆者(長野県にある守屋山での検証)

2枚のインシュレーションを重ねているだけあって、保温性の高さは言うまでもありません。寒波が到来した-5〜7℃の低山でも、寒気を感じることなくスタートからゴールまでこのレイヤリングで完結しました。

このときコースタイムの1.5倍近いハイペースで歩いたのですが、ムレることなくすぐに汗は逃げていき、必要な熱だけが衣類内に残っている感覚でした。常にドライに保たれた心地よい温かさが印象的です。

【2】雨・雪・風をしっかりガード

撮影:MUNEHIRO KAWAI(ブリーザー3Dライトフーディの兄貴分、ブリーザートイフーディを着用)

2月下旬に行った中央アルプス宝剣岳〜木曽駒ケ岳の周回では、風速15mの強風が吹き荒れました。気温こそ-2℃ほどで高めだったものの、冬山の厳しさを感じる天候です。

そんなときに心強さを感じたのが、セカンドインシュレーションの防風性の高さ。強風下でも衣類内に風の侵入はなく、インシュレーションの保温性もあいまって、ハードシェルを着る必要もないくらいでした。

撮影:筆者(ベースインシュレーションには撥水機能は備わっていないので注意)

セカンドインシュレーションは撥水性も抜群。水は生地に染み込むことなく弾かれ、多少の雨や乾いた雪であれば問題なく行動できました。

ただし表地のツルツルした質感は、雪面にすれた場合に滑りやすい印象です。
滑落のリスクが考えられる場面ではグリップの効きやすいハードシェルを着用するなど、素材の特性を頭に入れておきましょう。

【3】やわらかな着心地でアクティブに動ける

クライミングの動きでもわずらわしさはまったくありません。ベースインシュレーション、セカンドインシュレーションともにやわらかい生地なので、腕の曲げ伸ばしも問題なし

衣類内にムレを感じることもなく、ガシガシ登ることができました。

撮影:筆者

ちなみに、今回試したインシュレーションペアリングの重量はふたつ合わせて600gほど。ミドルレイヤーとして考えると重い印象ですが、着用中にこの重さが気になることはありませんでした。

また、着ぶくれも特に気にならないので、女性でも安心してレイヤリングに取り入れやすいと思います!

すっかりインシュレーションペアリングに魅せられちゃいました

撮影:筆者

想像以上の機能で大満足のインシュレーションペアリング。異なる機能をもったインシュレーションを重ねることにより、1枚のインシュレーションでは成し得ない機能をもった画期的なシステムでした。

近年の「冬」は春のように暖かかったり、凍りつくほど寒い日があったりと、なかなかレイヤリングが定まらないことも。
そんな不安定な冬山でも、インシュレーションペアリングなら環境に応じた調整がサッとできそうです。

ライター
橋爪
インシュレーションペアリングは一度味わうと、抜けだせなくなりそうです。筆者も冬山のレイヤリングに取り入れようと思っています!

ここに注意!アウターも必須です

今回いろんな山に行きましたが、インシュレーションペアリングが快適すぎてアウターの出番は一度もありませんでした。

とはいえ、高機能なインシュレーションペアリングもあくまでミドルレイヤーです。吹雪や暴風に対応する機能は備わっていないので、必ずアウターシェルを携帯するようにしましょう。

ベースインシュレーションのラインナップはこちら

<アルファライトスウェットクルー>

アルファライトスウェットクルー(メンズ)

●サイズ:XS〜XL
●カラー:ブラック・グレー


アルファライトスウェットクルー(ウィメンズ)

●サイズ:XS〜L
●カラー:ブラック・グレー

<アルファライトスウェットジャケット>

アルファライトスウェットジャケット(メンズ)

●サイズ:XS〜XL
●カラー:ブラック・グレー


アルファライトスウェットジャケット(ウィメンズ)

●サイズ;XS〜L
●カラー:ブラック・グレー

セカンドインシュレーションのラインナップはこちら

<ブリーザーライトジャケット>

ブリーザーライトジャケット(メンズ)

●サイズ:XS〜XL
●カラー:3色


ブリーザーライトジャケット(ウィメンズ)

●サイズ:XS〜L
●カラー:2色

<ブリーザー3Dライトフーディ>

ブリーザー3Dライトフーディ(メンズ)

●サイズ:XS〜XL
●カラー:2色


ブリーザー3Dライトフーディ(ウィメンズ)

●サイズ:XS〜L
●カラー:2色

<ブリーザートイフーディ>

ブリーザートイフーディ(メンズ)

●サイズ:XS〜XL
●カラー:3色


ブリーザートイフーディ(ウィメンズ)

●サイズ:XS〜L
●カラー:2色

<ブリーザーダウンジャケット>

ブリーザーダウンジャケット(メンズ)

●サイズ:XS〜XL
●カラー:3色


ブリーザーダウンジャケット(ウィメンズ)

●サイズ:XS〜L
●カラー:2色