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登山道はどうやって【整備】されてる?安全を支える現場からのレポートです!(3ページ目)

でも、登山道整備には「課題」もあります……

整備資材を歩荷する筆者

提供:榎並真由子(整備資材を歩荷する筆者。これだけでも約25kgの重さなのに作業者ひとりが数時間で使い切ってしまう。人力での資材運搬には限界がある。)

登山道整備は本格的にやろうとすると資材も人手も資金もかなりかかります。どれもコンスタントに調達するのは大変なことです。

みなさんが気持ちよく歩ける登山道を維持していく作業はほとんど重機を使えないため、多くの人手がかかります。資金は確保しているけれども人手が集まらないという山域も少なくありません

また、こういった道作りの技術は昔は生活に必要な技術でしたが、今では建設業者が道路を造って管理してくれるため、手仕事でできる人も少なくなっていて、技術の伝承も課題です。

国立公園など保護されている地域内では現場の木を切ったりして調達できないので、麓から現場まで、人の手かヘリコプターかで運ばなければなりません

2019年の夏山シーズン前には山小屋への荷揚げを行うヘリコプターの運休により物資が届かず話題になりましたが、2020年の夏はさらに状況が悪化しています。登山道整備の資材の荷揚げも同様で、ヘリコプター輸送の引き受け手が極端に少なくなっているのも大きな問題です。

これまでにもYAMA HACKでは、法律の観点から登山道問題の記事を2回紹介してきました。今回の記事と併せ読むことで、より一層「日本の登山道」への理解が深まりますよ。


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実は一般登山者にもできることがあります!

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