登山 軍手NG

登山の防寒に軍手はNG!その理由を実験で検証してみた。

秋冬に向けて徐々に山の気温が下がっていきます。そんな時に気になるのが手の冷え。特に初心者は登山用手袋を持っていないため、安さと手に入りやすさで軍手を選んでしまいがち。しかし、秋冬の登山の防寒対策として、軍手はあまりおすすめできません。その理由は「濡れ」と「風」。その2つの理由について、実験をしながら解説していきます。

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アイキャッチ画像出典:PIXTA

雪のない山の防寒なんて軍手でOKでしょ!

軍手

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秋冬になると登山での手の冷えが気になりますよね。対策としては登山用の手袋が一般的ですが、山では代わりに軍手をしている人も多く見かけます。

安くてそれなりに暖かく、コンビニでも買えるなど、気軽に使える軍手。秋冬の山で防寒用として使うにはどうなのでしょうか?

秋冬の防寒対策には不向き

手でバツをつくる女性

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全く使い物にならないわけではありませんが、雪の有無にかかわらず秋冬の山で、軍手を防寒用として使うことはおすすめしません。

その理由は、
①濡れると乾きにくい
②縫い目があらく、風を通しやすい
③縫い目を木や岩などにひっかけて、破れやすい
④フィット感が良くないため、岩場などでの細かい操作性がよくない
などがあります。

「濡れ」と「風」は冷えにつながる!

上で述べた理由の中でも特に①と②には、注意が必要です。
【1】濡れた状態は寒さを感じやすい
熱伝導率

出典:いらすとや(編集:YAMA HACK編集部)

市販されている軍手には、素材として綿が使われています。綿は肌触りが良い素材ですが、濡れるととても乾きにくいのが弱点。その濡れている状態が冷えにつながります。

冬のお風呂あがりにブルッと寒さを感じたことはないでしょうか?これは体が濡れた状態で脱衣所に行くと、体についた水滴が一気に低い外気温を伝えて寒さを感じる、という現象が起きています。

軍手が濡れていると、冷たい外の気温をどんどん手に伝えるため、手が冷えてしまうのです。


【2】風を受けると体温が奪われる
風が吹くと寒い

出典:いらすとや、イラストAC(編集:YAMA HACK編集部)

風もなく静止している状態では、体の近くの空気は体温に暖められ体温に近い温度になります。しかし、風が吹くとその空気の層が移動するため、寒さを感じるのです。

風速1m/秒の風が吹くと、体感温度が1℃下がるとも言われているため、防風対策も非常に大切です。

では、実際に「濡れた軍手がどれくらいで乾くのか」と「風があたるとどれくらい温度が下がるか」を見てみましょう。

実験①:綿が入った軍手は乾くのにどれくらい時間がかかる?

軍手温度比較

撮影:YAMA HACK

まずは、軍手の『乾き』に関してみていきます。
実験当日の気温は25度。風も強く、洗濯物を乾かすにはピッタリの秋晴れの日です。日差しが強い昼の12時に実験を開始しました。

もともとの軍手の重さは35g。水に濡らすと62gになったので、この時点で約27gの水分を含んでいることになります。時間の経過とともに、どれくらい35gに近づいていくのでしょうか。

途中経過(30分後、1時間後、2時間後)

軍手 30分経過

撮影:YAMA HACK

30分後の計測では、56g。30分で6g減なので、1時間で12g分が乾き、2時間くらいで完全に乾くと予想。

その結果は果たして・・・

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