いつ突いていいのか分からない?
「トレッキングポールを買って持って行ったのはいいけれど、正直どう使っていいのか分からなくて困った…」なんて経験がある人は多いのでは? 使い方のコツは、グリップの握り方と、突くことを意識し過ぎないこと。正しく使いこなせれば、バランス力がアップしてケガのリスクを軽減し、体力をセーブできるので楽に登ることができるようになります。ぜひマスターしておきましょう。
まずは準備!ポールの長さはどうする?
まずは自分に最適なポールの長さを知ることが大切です。基本は、グリップを持ってポールが地面に垂直になるように立てたときに、肘の角度が直角よりも手の位置が少し下がるぐらい。肘を直角にするよりもこのほうが、ポールを突く際に力を加えやすくなります。それぞれ好みがあるので自分が突きやすい長さに調節してください。
正しい使い方の50%は握り方で決まる!
グリップの握り方はとっても大切。正しく突けるか突けないかは握り方が重要なキーポイントです。まずは正しい握り方を覚えましょう。
グリップの握り方の手順
①ストラップの下から手を通します。
②通したストラップの上からグリップを握ります。
③ストラップの長さを調節し、手とストラップの間に隙間がないようにフィットさせます。
④隙間がないか確認します。これで手とストラップがひとつになり、強く握らなくてもストラップに力をかけることで、ストラップを通してポールに力を伝えることができます。
⑤ストラップが手をしっかりホールドしているので5本の指全部で強く握る必要はありません。親指と人差し指で軽く握るだけでグリップは手から離れなくなります。
⑥残りの指3本はグリップ部分に軽く添えるだけで大丈夫。これなら手が疲れてしまうことはありません。
⑦突く時は、親指と人差し指の間でストラップを上から抑えるように力を加えることで、ストラップ全体にテンションがかかり、ポールに力を加えることができます。
まずは平地での基本姿勢とタイミング
基本の姿勢:肩幅より少し広く構えて地面に垂直に突く
脇を締めて肩幅より少し広いぐらいに両手を構えます。この時、ポールは地面に垂直になるように突くのがポイント。ポールが内側や外側に倒れていると力をうまく地面に伝えられなくなり、バランスがとれなくなってしまいます。
タイミング:歩く時の自然な腕振りのなかで腕を前に出した時に突く
ポイントは、突くということを強く意識しないこと。「突く」という動作は、腕を上げてドスンと落とすようなイメージをしがちですが、それは間違い。歩く時の自然な腕振りのなかで、腕を前に振り出して止めた瞬間にポールの先端が地面を捉える、突くというよりは地面に置くようなイメージです。