ロープウェイの眼下には赤や黄色の絨毯!日光白根山の紅葉、見頃はいつ?
日光白根山は群馬県と栃木県の県境にあり、標高は2578mと関東で最も高い山。展望もよく、燧ヶ岳から浅間山まで、関東にある名峰の数々を望むこともできます。五色沼や弥陀ヶ池などの山上湖を巡れるコースも魅力的。
ロープウェイから見下ろす色とりどりの絨毯!
紅葉の名所が多い日光においても高い人気を誇るのが日光白根山の紅葉。群馬県の丸沼高原から標高2000m地点を結ぶ「日光白根山ロープウェイ」に乗車すれば、眼下に紅葉の絨毯を望むことができます。
初級者から上級者まで楽しめる多彩な登山コース
関東の最高峰日光白根山は、初心者からベテランまで楽しめる豊富なコースバリエーションが魅力です。群馬県側からロープウェイに乗り2000m地点まで一気に標高を稼ぎ、そこから山頂を目指すコースがいちばん人気。日光側から登る場合は距離が長くなり上級者向けとなりますが、その分静かな山行を楽しめます。
2022年の見頃はいつ?
日光白根山の紅葉は、標高の高いところでは9月下旬に始まり、そこから山腹、麓へと広がってゆき10月中旬に見ごろを迎えます。白根日光山ロープウェイのホームページでは紅葉の様子を随時レポートしていますので、ぜひ登山前にチェックしてみてください。
ロープウェイを使って紅葉を楽しむ登山コース
ロープウェイの車窓から紅葉を楽しんだ後は、約2000m地点から登山をスタート、少ない標高差で頂上を踏破するコースです。「群馬県 山のグレーディング」では難易度B(登山経験が必要・地図読み能力があることが望ましい)に設定されています。
菅沼~日光白根山(五色沼・弥陀ヶ池)登山コース
最高点の標高: 2553 m
最低点の標高: 1955 m
累積標高(上り): 1155 m
累積標高(下り): -1155 m
- 【体力レベル】★★★☆☆
- 日帰り
- コースタイム:6時間
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
丸沼高原から日光白根山ロープウェイを利用して山頂駅へ。少ない標高差で最高峰の奥白根山を目指します。頂上を踏んだ後は、五色沼や弥陀ヶ池といった日光白根山ならではの紅葉スポットを巡りましょう。山頂部一帯を大きく回るコースですが登山道のバリエーションが豊富なので、体力に自信が無い方はもっと短いコース設計も可能です。
山頂駅からしばらくは樹林帯の中を進みます。森林限界を超えると登山道は岩稜帯に。同時に展望もぐっと良くなり、周辺の山々はもちろん、紅葉のシーズンでは隣接する山肌が色づく様子を楽しむこともできます。
周りの景色を楽しみながら山頂へ向かいましょう。山頂からの展望も素晴らしく、日光連山や中禅寺湖もとより、谷川岳などの上越の山々、南アルプスや富士山まで、掛け値なし360度の大パノラマが広がります。
山頂を踏破した後は、本コースのもう一つの見どころ、五色沼と弥陀ヶ池(みだがいけ)を目指して高度を下げていきましょう。登山道から五色沼を見下ろすと、眺める角度によってさまざまな色に変化する様子を楽しむことができます。
五色沼や弥陀ヶ池周辺は広く、休憩にも最適。山頂は狭いのでこちらでお昼を取る方も多いようです。
コバルトブルーの湖面に映る、黄金色のカラマツの紅葉を楽しんで。
一息ついたら七色平や六地蔵を経由して、ロープウェイ山頂駅に再び戻ってゴールです。
静かな山行を楽しむ健脚者向けの登山コース
湯元温泉は奥日光の湯ノ湖畔にある温泉地。ここから日光白根山を目指す全長約11.7kmの健脚向けコースです。「栃木県 山のグレーディング」の難易度はB(登山経験が必要・地図読み能力があることが望ましい)。ロングコースですが静かな山行を楽しみたい方にはぴったり。
湯元温泉~前白根山~日光白根山登山コース
最高点の標高: 2553 m
最低点の標高: 1488 m
累積標高(上り): 1963 m
累積標高(下り): -1963 m
- 【体力レベル】★★★★☆
- 日帰り
- コースタイム:9時間5分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
湯元温泉からスタートし、前白根山、奥白根山(日光白根山)、五色山といった白根連峰を構成する山々を周遊するコースです。針葉樹や広葉樹など植生のバリエーションが豊富で、木々が色づく様子を楽しみながら山頂を目指しましょう。男体山や中禅寺湖など日光を代表する名勝のビュースポットも数多くあります。
湯元温泉から出発し、樹林帯の中しばらく急登が続きます。2000mを越えてもしばらく急登はつづき、外山鞍部あたりで道は緩やかに。天狗平を過ぎると視界は一気に開け、目指す前白根山と奥白根山が間近にそびえます。
前衛の前白根山は、標高2373mの山です。前白根山と目指す奥白根山の間の窪地に五色沼が確認できるでしょう。美しい五色沼と荒々しい奥白根山の取り合わせは、このコースならではの楽しみです。
五色沼を眼下に望みながら登り返し、奥白根山の頂上を踏みます。そこから弥陀ヶ池方面に下降し、弥陀ヶ池から五色山方面へ。少し回り道をして五色沼のほとりに立つのもお勧めです。
五色山は標高2379m。登山者で混雑する奥白根山とは打って変わって静かな山行に。この一帯は紅葉も多く目を奪われますが、足元の悪い急な下りが続くので注意してください。道が平坦になったらゴールの湯元温泉は間もなくです。
気になる混雑状況と対策を知りたい!
ロープウェイを利用して手軽に登れる山だけに、紅葉のシーズンともなると多くの登山者で混雑します。ロープウェイや、山頂の手前では行列ができることもあるので注意が必要です。
①ロープウェイの混雑
紅葉がピークを迎える10月上旬は、ロープウェイ乗り場にも長蛇の列ができます。運行開始時間は8:00。運行開始時間に間に合うように乗り場に向かいましょう。営業時間中は常に8人乗りのゴンドラが運行しています。
②登山道の混雑
ロープウェイから降りた登山者のほとんどが山頂を目指しますので、当然ながら山頂付近も登山者で混雑します。焦って無理な進行をすると自分の転倒ばかりか、他の登山者を巻き込んでしまう恐れも。お互いに声を掛け合いながら、安全第一で山頂を目指しましょう。
▼登山時のマナーを復習!
③山頂での記念撮影
登頂記念のカメラ撮影は登山の楽しみの一つ、百名山とあってはなおさら記念を残したくなります。ただし日光白根山の山頂部はそれほど広くありません。写真撮影も順番待ちなんていうこともしばしば。譲り合って安全に行動しましょう。また、ロープウェイの運行終了時間も考慮し、時間のない場合は下山を優先して。
余裕を持った計画・行動を!
紅葉ピークシーズンは土日祝を避けて平日に訪れるのもお勧めです。どうしても平日に時間が取れない人は、混雑があることを踏まえて、早め早めの行動をすることが肝要になります。時間に余裕が無くなったら計画を変更して下山を。山での無理は禁物です。
登山口へのアクセス・駐車場情報
ロープウェイ発着駅のある丸沼高原までのアクセスをご紹介します。
クルマの場合
関越道沼田IC→国道120号線→丸沼高原(沼田ICより約50分)
公共交通の場合
①JR上越線沼田駅→関越交通バスで鎌田まで行き乗換→関越交通バスで丸沼高原まで
②東武日光駅→東武バスで湯元温泉まで→関越交通バスで丸沼高原まで
※5月~10月限定のバスが出ている時間もあるので、下のリンクから運行期間を調べてください。
魅力があるから人が集まる日光白根山
日本百名山にして、関東以北の最高峰、活火山が形成した荒々しい岩峰や、美しい湖沼。また周辺には世界遺産の日光の社寺や温泉地があります。ここに関東でも指折りの紅葉がまもなくシーズンを迎えるとなると、もはや行かない理由が見つかりません。これだけ魅力満載なら多少の混雑も我慢するか、そう思わせてくれる日光白根山です。