今も女人禁制が続く大峰山(奈良県)
奈良県の南部にある山で、ユネスコの世界遺産にも登録された日本百名山。一般的に大峰山というと山上ヶ岳をさすことが多いですが、実際は山上ヶ岳、稲村岳、八経ヶ岳、釈迦ヶ岳などの大峰山系の山々の総称です。
古来からこの一帯は「金峰山(きんぷせん)」と呼ばれ、役行者神変大菩薩により。金峰山寺が開創されたと伝えられています。
女人結界門。ここからは男性しか入れません
大峰山には女人禁制とされる区域があり、現在は山上ケ岳・大峰山寺を中心に、東西10キロ、南北24キロの範囲が女人禁制でその入り口には女人結界門があります。
なぜ女人禁制となったのかは諸説あります。古来より山には魑魅魍魎(ちみもうりょう)がいて子供を産む女性は危険なので近づいてはならないとされてきたことや、女性が近づかない山奥が修行の場としてふさわしいという考えから、女人禁制が定着したと言われています。
修行体験ができる
大峰山の修行で有名なのが西の覗き。断崖絶壁から命を絶つ覚悟で身を乗り出して、仏の世界を覗くという修行です。男性のみの募集ですが、他に女性でも参加できる修行もあるので体験してみてはいかがでしょうか。
生まれかわりの旅。出羽三山(山形県)
出羽三山は山形県にある月山・羽黒山・湯殿山の総称です。古くから山岳信仰の場として知られており、今でも多くの修験者が集まっています。山形屈指のパワースポットとしても有名で、三山それぞれの神社や国宝の五重塔など見どころがたくさんあります。
現世、前世、そして来世へ。三山の巡礼
出羽三山の山はそれぞれ、羽黒山が現世、月山が前世、湯殿山が来世という「三世の浄土」を表すとされており、出羽三山の巡礼は「生まれかわりの旅」として日本遺産にも認定されています。
初日に羽黒山に登り、出羽三山神社・三神合祭殿を参拝、翌日に月山神社本宮を参拝ののち、湯殿山まで縦走して湯殿山神社本宮を参拝するという2日間かけて巡るコースが一般的です。
2446段もある階段!
初めに訪れる羽黒山の山頂には三山の神を合祭した出羽神社の社殿・三山合祭殿があります。杉並木が続く参道には、国宝である五重塔や2446段の石段があり、聖域とされる雰囲気が漂います。
羽黒山登山口へのアクセスは、鶴岡駅から庄内交通バス羽黒山行きに乗り随神門下車。または車で山形自動車道鶴岡ICから鶴岡・羽黒線経由で約10kmです。