【日本三大修験道】神様に見守られて、清らかな心を取り戻す

その昔、山には神様が住んでいると考えられていました。この神様を信じ、山の厳しい修行に身を置くことを修験道と呼びます。奈良時代、平安時代に盛んになったこの修験道ですが、日本で特に信仰を集めた山が3つあるんです。歴史深い、日本三大修験道を紹介します。


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修験道って、宗教らしい

大峰山 登山道
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登山をしない人には耳慣れない言葉かもしれない「修験道」。言葉のイメージから、「何やら大変そう」「辛くて厳しそう」なことを思い浮かべるかもしれませんが、修験というのは、「修行して迷いを除き、験徳をあらわすこと」、道は登山道のことではなく、「悟りをひらく方法」のことなんです。一つの宗教にかかわらず、色々な宗教で行われていることです。

山には神様がいる!

月山山頂 月山神社
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昔は、このように考えられていました。山には神様が宿る、もしくは山自体が神様と信じる山岳信仰が奈良時代あたりから信仰されてきました。そしてこの精神を基に、山をご神体として拝んだり、ご神体である山の中で修行をして悟りを開く宗教こそが「修験道」なのです。

修行してどうなるの?

修験者
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人は仏様と同じような本性を持っているのに、煩悩を持ってしまうがために本性を曇らせてしまいます。修験にはその煩悩を振り払い清らかな心を取り戻す目的があります。そして、山の中で仏道修行をする人のことを山伏といいます。

日本三大修験道がある!

三大修験道 英彦山の石段
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山に入り厳しい修行を行っていた山伏たち。その中でも、特に信仰を集めていた3つの山があり、「日本三大修験道」などと呼ばれているんです。

今も女人禁制が続く大峰山(奈良県)

大峰山
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奈良県の南部にある山で、ユネスコの世界遺産にも登録された日本百名山。一般的に大峰山というと山上ヶ岳をさすことが多いですが、実際は山上ヶ岳、稲村岳、八経ヶ岳、釈迦ヶ岳などの大峰山系の山々の総称です。古来から修行の聖地として知られており、一般の人でも宿坊に泊まったり修行体験をすることができます。

女人結界門。ここからは男性しか入れません

大峰山の女人結界門
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大峰山には女人禁制とされる区域があり、現在は山上ケ岳・大峰山寺を中心に、東西10キロ、南北24キロの範囲が女人禁制でその入り口には女人結界門があります。なぜ女人禁制となったのかは諸説ありますが、古来より山には魑魅魍魎(ちみもうりょう)が澄んでいて危険なので子供を産む女性は近づいてはならない場所とされてきたことや、女性が近づかない山奥が修行の場としてふさわしいという考えから霊山では女人禁制が定着したと言われています。

修行体験ができる

大峰山 修行風景 大峰山 西の覗き
出典:PIXTA(西の覗き岩)
金峰山寺では一般の方対象に修行体験を行うことができます。大峰山の修行で有名なのが西の覗き。断崖絶壁から命を絶つ覚悟で身を乗り出して、仏の世界を覗くという修行です。男性のみの募集ですが、他に女性でも参加できる修行もあるので体験してみてはいかがでしょうか。


生まれかわりの旅。出羽三山(山形県)

羽黒山大鳥居と月山
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出羽三山は山形県にある月山・羽黒山・湯殿山の総称です。古くから山岳信仰の場として知られており、今でも多くの修験者が集まっています。山形屈指のパワースポットとしても有名で、三山それぞれの神社や国宝の五重塔など見どころがたくさんあります。

現世、前世、そして来世へ。三山の巡礼

羽黒山 五重塔
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出羽三山の山はそれぞれ、羽黒山が現世、月山が前世、湯殿山が来世という三世の浄土を表すとされており、出羽三山の巡礼は「生まれかわりの旅」として日本遺産にも認定されています。初日に羽黒山に登り、出羽三山神社・三神合祭殿を参拝、翌日に月山神社本宮を参拝ののち、湯殿山まで縦走して湯殿山神社本宮を参拝するという2日間かけて巡るコースが一般的です。

2446段もある階段!

出羽三山 階段 羽黒山参詣道
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初めに訪れる羽黒山の山頂には三山の神を合祭した出羽神社の社殿・三山合祭殿があります。杉並木が続く参道には、国宝である五重塔や2446段の石段があり、聖域とされる雰囲気が漂います。

羽黒山登山口へのアクセスは、鶴岡駅から庄内交通バス羽黒山行きに乗り随神門下車。または車で山形自動車道鶴岡ICから鶴岡・羽黒線経由で約10kmです。

自然の生命力を感じる英彦山(大分県・福岡県)

英彦山
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福岡県と大分県にまたがる山で、日本二百名山のひとつ。山伏の修験道として古くから武芸の鍛錬を行っており、山伏の坊舎あとなどの史跡が残っています。本来修行の場であった望雲台と呼ばれる切り立った岸壁は眺めが素晴らしくロッククライミングの名所ともなっています。

勝運の神様・英彦山神宮奉幣殿

英彦山神宮奉幣殿
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朱塗りの柱にこけら葺きの大屋根が特徴の英彦山神宮奉幣殿は英彦山修験道の中心で、通常の祭典はここで行われています。参道起点から徒歩30分で行けるため登山客以外にも多くの参拝者が訪れており、2005年よりスロープカーができたため約15分で行けるようにもなりました。

樹齢1200年の鬼杉

英彦山 鬼杉 鬼が英彦山を去る時に、枝を逆さにしたものが育ったという伝説がある大木で、樹齢は1200年を超えるとされています。大南神社の近くにあり、参道起点からはアップダウンもある健脚向けのコースとなっていますが、鬼杉登山口からは往復1時間程度で見に行くことができます。


日本三大修験道で心の洗濯を

英彦山
出典:PIXTA
大峰山、出羽三山、英彦山、どこも神聖な空気を感じて心が清らかになる場所です。修験とは、煩悩を振り払い仏心である本心を取り戻すこと。修行体験とまではちょっと…という方も、参詣するだけでも気持ちの良いところなので、ぜひ訪れてみてください。

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日本三大修験道
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nao
nao

両親の影響で子供の頃から山に登り、大きなザックを背負う人を見て自分には無理だなあと思っていたらいつの間にかそうなっていました。歩き続ける縦走が好き。下山後の温泉とビールも大好きです。どうぞよろしくお願いします。

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