COCOHELI 山岳遭難対策制度(ココヘリ) 550万円までの捜索救助を実施 入会金1,100円OFFで申込む
阿蘇山

阿蘇山|火山の力強さを感じ大草原を歩く。初心者OKのハイキング&ドライブで山を満喫!

「日本百名山」のひとつである阿蘇山(あそざん)は熊本県に位置する九州を代表する山です。日本とは思えない壮大な風景はまさに一見の価値あり。活火山のため状況に応じた規制などもありますが、1年を通じてトレッキングを楽しむことができます。今回は「阿蘇五岳」を西側・東側に分けて、4つの登山ルートやアクセス情報などを紹介します。

本ページはアフィリエイトプログラムを利用しています。

目次

【噴火警戒レベル1(2024/7/19 現在)】
現在、阿蘇山では警戒レベル1(活火山であることに留意)となっております。火口内では、土砂や火山灰が噴出する可能性があります。また、火口付近では火山ガスに注意してください。地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。また警戒事項に関しては、気象庁の発表をご確認ください。
気象庁|阿蘇山の活動状況

アイキャッチ画像出典:PIXTA

九州を代表する山、阿蘇山の特徴

阿蘇山 山容
出典:PIXTA
標高山頂所在地山域夏(8月)の気温冬(1月)の気温
1,592m
熊本県阿蘇市
九州山地14.2~21.6℃– 8.3~- 1.5℃
参考:ヤマレコ

阿蘇山(あそざん)は、九州中央部、熊本県阿蘇地方に位置する活火山で、阿蘇山のカルデラ内部にできた中央火口丘群の総称です。その中核を成し、ほぼ東西一列に並ぶ根子岳、高岳、中岳、杵島岳、烏帽子岳の五峰を阿蘇五岳(あそごがく)といいます。

山頂付近へのアクセスが非常に発達しているため、本格的な登山以外にも、1年を通じてハイキングや散策など観光目的で訪れるひとが多いのが特色です。本記事では、この山塊を大きく2つに分け、西側(杵島岳、烏帽子岳)と東側(根子岳、高岳、中岳)で紹介します。

阿蘇五岳 マップ
出典:YAMAP(加工:編集部)

阿蘇山の見どころを紹介!

大規模な草原地帯と水面のコントラストが美しい「草千里ヶ浜」

草千里ヶ浜
出典:PIXTA

烏帽子岳(山塊西側)の手前に広がる広大な草原です。大草原だけでなく、雨が降った後には水が溜まり、水面に空や山が映り、とても美しい景色が広がります。散策路もあるので登山とあわせていかがでしょうか。

ダイナミックな地球の息吹を間近に感じる「火口群」

火口群
出典:PIXTA

ルートによって大規模な火口を望むことでき、その姿からは地球の息吹を感じることができます。登山難易度はそれほど高くありませんが、これほどの絶景が拝めるのは阿蘇山のいいところです。

天にそびえ立つ荒々しい岩壁「天狗岩」

天狗岩
出典:PIXTA

根子岳の西峰と東峰の間には「天狗岩」があります。穏やかな西側の風景と異なり、アルパインクライミングの領域となります。今回紹介する大戸尾根ルートでは、もちろんこの岩壁に登ることはありませんが、ルート上からその姿を垣間見ることができます。

阿蘇山へ行くうえで注意しておくべきことは?

阿蘇山の噴火
出典:PIXTA

見どころ満載の阿蘇山登山ですが、登山の際に気をつけておくべき点がいくつかあります。

阿蘇山は活火山!火山活動を注視して山行を決めよう

阿蘇山は現在も活動が続いている活火山です。気象庁より最新の噴火警報や予報が発表されるので、事前に確認したうえで行動を決めましょう。また火山ガスによる規制などもあるので、ルートは地元の情報も併せて確認しましょう

気象庁|阿蘇山の噴火情報
阿蘇火山火口規制情報|公式サイト

地震や豪雨災害による登山道状況も要確認!

2016年に発生した熊本地震や、その後の豪雨の影響などもあり、登山道に崩落や亀裂などが発生しています。現在通行できる登山道情報が熊本県により公開されているので、そちらの情報もしっかり確認しましょう。

またコース計画を柔軟に変更できるよう、登山地図を用意しておくと役立ちます。

熊本県|阿蘇山登山情報

阿蘇山の天気と地図をチェック

阿蘇山は1年を通して登山可能な山ですが、必ず天気と気温を確認したうえで出かけましょう。また、事前に地図を用意してルートを確認してください。

阿蘇山(烏帽子岳)のふもと(阿蘇市)の10日間天気

日付10月14日
(火)
10月15日
(水)
10月16日
(木)
10月17日
(金)
10月18日
10月19日
10月20日
(月)
10月21日
(火)
10月22日
(水)
10月23日
(木)
天気曇時々晴
曇時々晴
曇一時雨
曇一時雨
曇時々晴
曇時々晴
曇時々晴
曇時々晴
曇時々晴
曇時々晴
曇時々晴
曇時々晴
曇時々晴
曇時々晴
曇時々雨
曇時々雨
曇時々雨
曇時々雨
曇
気温
(℃)
28
15
28
18
27
19
28
17
27
18
25
18
22
14
19
14
19
14
20
12
降水
確率
40504030404030808040

阿蘇山(烏帽子岳)の登山指数

日付10月14日
(火)
10月15日
(水)
10月16日
(木)
10月17日
(金)
10月18日
10月19日
登山
指数
A A A A C C
登山指数の留意点

登山をするための快適さを、山頂や山麓の気象条件から、気象学的知見を用いて登山指数A~Cで表現をしています。降水量、風速、雲量などを総合的に考慮し、気象条件を独自計算したものです。
ただし、以下のリスクは含まれておりません。

  • 雷の発生の可能性
  • 前日の天気による道のぬかるみ
  • 局地的大雨
  • 土砂災害の発生の可能性
  • 雪崩の発生の可能性
  • 噴火の可能性
  • 積雪の有無
  • 濃霧
  • 低温または高温
  • 虫やヒルなどの発生状況

山の天気は大きく変わりやすいため、登山指数はあくまで目安としてご利用頂き、最新の気象データや天気図、各登山道情報をご確認ください。
なお、本情報に基づいた行為において発生したいかなる人物の負傷・死亡、所有物の損失・損害に対する全ての求償の責は負いかねます。ご了承下さい。

阿蘇山周辺の山と高原地図

西側のおすすめルート2選

【烏帽子岳】草千里ヶ浜をゆるり散策する周遊ルート

草千里ヶ浜 阿蘇山
出典:PIXTA
合計距離: 3.95 km
最高点の標高: 1294 m
最低点の標高: 1125 m
累積標高(上り): 242 m
累積標高(下り): -242 m
【体力レベル】★☆☆☆☆
日帰り
コースタイム:2時間15分(往復)
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★☆☆☆☆
・歩きやすい靴と動きやすい服装が必要
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
ルート概要(往復)
火山博物館前(80分)→稜線(20分)→烏帽子岳(30分)→ 火山博物館前

見どころで紹介した大草原を拝めるルートです。このルートは、登山というよりもハイキングに近いですが、大草原を周遊した後に山頂からから周囲一帯を見下ろすことができます。天気がいい日には南外輪の山々、奥に九州山地北端の山々を並んで見ることができます。

【杵島岳】活火山・阿蘇山の全容を遠望できる展望ルート

杵島岳
出典:PIXTA
合計距離: 4.03 km
最高点の標高: 1289 m
最低点の標高: 1105 m
累積標高(上り): 507 m
累積標高(下り): -507 m
【体力レベル】★☆☆☆☆
日帰り
コースタイム:1時間40分(往復)
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★☆☆☆☆
・歩きやすい靴と動きやすい服装が必要
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
ルート概要(往復)
火山博物館前(20分)→杵島岳分岐(20分)→杵島岳(20分)→ スキー場方面杵島岳登山口(15分)→火山博物館前

登山道は全面舗装されており、大変歩きやすくなっています。距離が短いのでルート①と合わせて登るのもオススメです。杵島岳の頂上からは眺めた火口を眺めることができ、壮大な景色が楽しめます。

東側のおすすめルート2選

【中岳・高岳】迫力の火口を間近に見る!核心部ルート

阿蘇山の火口
出典:PIXTA
中岳高岳 マップ
出典:YAMAP(加工:編集部)
【体力レベル】★☆☆☆☆
日帰り
コースタイム:約3時間(往復)
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★☆☆☆
・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
ルート概要(往復)
阿蘇山西駅→砂千里浜→中岳→高岳→中岳→砂千里浜→阿蘇山西駅

※このルートは火口付近を通過するため、火山ガス(二酸化硫黄)にさらされる危険が非常に高いです。命の危険もあるため、慎重な判断のうえ、山行の可否を決定してください。
※臭気を感じたら、濡れタオルで口・鼻を押さえ、ただちに下山しましょう。

活火山である阿蘇山を最も力強く感じることができるコースです。往復で3時間程度と行程は長くはありませんが、火山ガスが流れているエリアを通過します。
登山口である阿蘇山西駅(山上ターミナル)からは「阿蘇山火口シャトル」というバスによる見学手段もあるので、そちらもおすすめです。
阿蘇山火口シャトル

【根子岳】本格的な登山で絶景を拝む大戸尾根ルート

根子岳 大戸尾根ルート
出典:PIXTA
合計距離: 4.28 km
最高点の標高: 1353 m
最低点の標高: 782 m
累積標高(上り): 811 m
累積標高(下り): -811 m
【体力レベル】★☆☆☆☆
日帰り
コースタイム:2時間40分(往復)
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★☆☆☆
・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
ルート概要(往復)
根子岳地獄谷避難小屋前駐車場(90分)→東峰(70分)→根子岳地獄谷避難小屋前駐車場

見どころで紹介した、天狗岩を拝むルートです。今回の中では最も登山要素が強く、ピストンかつ距離が短いですが、景色がいいので阿蘇山を登るのであればぜひ一度は登りたいルートです。おおむね樹林帯となり、道が荒れているところもあるので注意をしましょう。ところどころ展望が開けており、天狗岩や阿蘇五岳、周囲の山々を見渡すことができます。

登山口へのアクセスは、爽快なドライブコース!

阿蘇パノラマライン
出典:PIXTA

西側と中岳・高岳への登山口へのアクセスの際に、「阿蘇パノラマライン」というドライブコースを通ります。これは県道111号(阿蘇吉田線)と298号(阿蘇公園下野線)を指しており、日本離れした山岳風景を気持ちよくドライブできます。
ラピュタの道 ミルクロード

出典:PIXTA

さらに、阿蘇山の北外輪山には「ミルクロード」と呼ばれる県道339号(北外輪山大津線)もあります。ミルクロードから外輪山の麓までつづく「阿蘇市道狩尾幹線」という山道は、通称「ラピュタの道」と呼ばれています。せっくならば、クルマでドライブをしながら山へ向かうのもおすすすめですよ。

情報収集の拠点「阿蘇山上ビジターセンター」

阿蘇火山博物館
出典:PIXTA

阿蘇山登山のアクセス拠点となる草千里。そこにある「阿蘇火山博物館」の1階に環境省が開設したビジターセンターです。阿蘇山の自然紹介をはじめ、12台のVR機器によりリアルタイムの火口の様子が見られるなど、より阿蘇山について知ることができます。トレッキングに関する相談などもできるので心強いです。

また同じく草千里内には「ニュー草千里」という観光施設もあるので、食事やお土産物などを購入する際にも便利です。

住所:熊本県阿蘇市赤水1930−1
電話:0967-34-2171
営業時間:9:00~17:00 無休
料金:無料(阿蘇火山博物館入館は有料)

阿蘇山上ビジターセンター|公式サイト

烏帽子岳/杵島岳/中岳・高岳へのアクセス

【クルマの場合】
九州自動車道「熊本」IC−国道57号−県道298号−草千里駐車場−阿蘇山山西駅

■草千里駐車場
台数:約300台
トイレ:あり
料金:普通車500円

【公共交通の場合】
JR豊肥線「阿蘇」駅−九州産交バス「阿蘇山西駅」行き乗車−「草千里阿蘇火山博物館前」「阿蘇山西駅」下車

九州産交バス|乗換案内

根子岳へのアクセス

【クルマの場合】
九州自動車道「熊本」IC−県道36号、28号、39号経由−根子岳大戸尾根駐車場

■根子岳大戸尾根駐車場
台数:30台程度
トイレ:なし
料金:無料

【公共交通の場合】
・JR豊肥線「熊本」駅− 「立野」駅で南阿蘇鉄道に乗り換え→ 「高森」駅下車、九州産交バス(高森町民バス)に乗り換え−「中原」バス停下車
・熊本空港より九州産交バス「高森中央」行き乗車−「高森中央」バス停下車、九州産交バス(高森町民バス)に乗り換え−「中原」バス停下車
九州産交バス|高森町民バス

下山後は源泉かけ流し温泉へ

阿蘇山は活火山ということもあり、周辺には温泉も豊富に湧いています。今回は西側・東側いずれのルートからも立ち寄りやすい日帰り温泉を紹介します。

どんどこ湯

どんどこ湯
出典:Facebook/どんどこ湯
西日本最大の規模を誇る温泉施設。豊富な湯量があり、10の湯船はすべて源泉かけ流しです。食事処では自家牧場で育てた牛肉を使った料理を提供しています。
また「アーデンホテル阿蘇」という宿泊施設を併設しているので、前泊や登山後の後泊にもおすすめです。
住所:熊本県阿蘇郡南阿蘇村下野135-1電話:0967-35-1726
営業時間:11:00〜22:00(最終受付21:00) 無休
料金:大人630円、子供320円

どんどこ湯|公式サイト

観光気分で阿蘇山に壮大な景色を見に行こう!

阿蘇山 雲海
出典:PIXTA

阿蘇山は登山のレベルとしては難易度が高くはありませんが、そこから望む景色は壮大。本格的に登山というよりは、トレッキングやハイキングに近いので、観光を兼ねて訪れるのもおすすめです。九州ならではの山々のスケールの大きさをぜひ感じてくださいね。

※この記事内の情報は特記がない限り公開初出時のものとなります。登山道の状況や交通アクセス、駐車場ならびに関連施設などの情報に関しては、最新情報をご確認のうえお出かけください。