登山 グレーディング

【山のグレーディングから選出!】最難関はどこだ?体力&技術ともハイレベルな登山ルート14選

2022/11/28 更新

「山のグレーディング」は10県1山系で設定されている、登山ルートの難易度です。この記事では体力度・技術度から「最難関」とされるルートを各グレーディングから選出。厳しい山きつい山は力量に見合ってこそ、登頂できるもの。自身のレベルの把握にも役立ててください!

目次

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山小屋や行政・関連機関が発信する最新情報を入手したうえで登山計画を立て、安全登山をしましょう。
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「山のグレーディング」を知っていますか?

登山者と北アルプス

出典:PIXTA

「山のグレーディング」とは、山岳遭難事故を防止するために登山ルートに難易度をつけ評価したものです。「体力」と「技術」の2軸で評価されており、行きたい山やルートの難易度を調べることができます。

設定の目的は「山岳事故を減らす」こと

山岳救助ヘリ

出典:PIXTA

近年の登山ブームによって、「体力の低下を意識していない中高年者」や「山の怖さを知らない初心者」が難易度の高い山に訪れ、遭難してしまうというケースが増えています。

2014年に開催された「中央四県サミット」において、長野県が「山のグレーディング」を提案し、新潟県、山梨県、静岡県も共同して作成することが決まりました。登山ルートの難易度をわかりやすく提示し、遭難事故の防止に役立てようという試みです。

現在では、長野県、秋田県、山形県、栃木県、群馬県、新潟県、山梨県、岐阜県、静岡県、富山県、石鎚山系の10県・1山系の合計972ルートでグレーディングが公開されています。

難易度は「体力度」「技術度」で設定!

登山中の画像

出典:PIXTA

山のグレーディングは登山ルートの地形的な特徴に基づいて、体力度と技術度の2軸において難易度が定められています。

【体力度の算出方法】
鹿屋体育大学山本正嘉教授の研究をもとに「ルート定数」を算出し、1~10の10段階で体力度を評価しています。

コースタイム(時間)×1.8ルート全長(km)×0.3累積登り標高差(km)×10.0累積下り標高差(km)×0.6ルート定数
※体力度レベルが大きいルートは、日程を長くして登ることで自分のレベルに合わせることができます。

 

【技術度の算出方法】
登山道の状況によって、登山者に求められる技術と能力をA~Eの5段階で評価しています。

難易度登山道の状況登山者に求められる技術・能力
 A 

・概ね整備済

  • ・転んだ場合でも転落・滑落の可能性は低い。
  • ・道迷いの心配は少ない。
・登山の装備が必要
 B 

・沢、崖、場所により雪渓などを通過

  • ・急な登下降がある。
  • ・道が分かりにくい所がある。
  • ・転んだ場合の転落・滑落事故につながる場所がある。

・登山経験が必要

  • ・地図読み能力があることが望ましい。
 C 

・ハシゴ・くさり場、また、場所により雪渓や渡渉箇所がある。

  • ・ミスをすると転落・滑落などの事故になる場所がある。
  • ・ルート上に案内標識が不十分な箇所も含まれる。
・地図読み能力、ハシゴ・くさり場などを通過できる身体能力が必要
 D 

・厳しい岩稜や不安定なガレ場、ハシゴ・くさり場、藪漕ぎを必要とする箇所、場所により雪渓や渡渉箇所がある。

  • ・手を使う急な登下降がある。
  • ・ハシゴ・くさり場や案内標識などの人工的な補助は限定的で、転落・滑落の危険箇所が多い。

・地図読み能力、岩場、雪渓を安定して通過できるバランス能力や技術が必要

  • ・ルートファインディングの技術が必要
 E 

・緊張を強いられる厳しい岩稜の登下降が続き、転落・滑落の危険箇所が連続する。

  • ・深い藪漕ぎを必要とする箇所が連続する場合がある。

・地図読み能力、岩場、雪渓を安定して通過できるバランス能力や技術が必要

  • ・ルートファインディングの技術、高度な判断力が必要
  • ・登山者によってはロープを使わないと危険な場所もある。

各県の最難関登山ルートが知りたい!

経験を積んでいくことで、より難しい山にチャレンジしてみたくなるのは登山者の心情。ここでは各県のグレーディングから、体力度・技術度ともに「最難関レベル」と評価されている登山ルートを紹介します。どのコースもレベルが高く、十分な技術、体力そして準備が必要となります。

 

※ルート名にがあるものは技術度でE以上となります。高度な登攀技術やルートファインディングが必要となります。
※コースタイムが長いけれどルート上に山小屋(避難小屋含む)がない場合、宿泊地を設定していません。欄外に記載しているルート最寄りの山小屋情報も参考にし、歩行可能な計画を立てましょう。
※避難小屋宿泊の際には、寝袋などは持参しましょう。

群馬県の最難関(全93ルート)

谷川岳・白毛門(天神峠→土合)

谷川岳と一ノ倉岳

出典:PIXTA(谷川岳と一ノ倉岳)

体力的にいちばんの難関とされているこのコースは「谷川岳馬蹄型縦走コース」と呼ばれています。谷川岳から一ノ倉岳、茂倉岳、武能岳、蓬峠、七ッ小屋山、清水峠、朝日岳、笠ヶ岳、白毛門と縦走していきます。

危険な場所はほとんどありませんが、長いコースなので体力が必要。岩場や稜線歩きなど変化に富んだ道中と気持ちの良い展望が楽しめます。

合計距離: 24.75 km
最高点の標高: 1955 m
最低点の標高: 669 m
累積標高(上り): 3278 m
累積標高(下り): -4087 m
【体力レベル】★★★★☆
1泊2日~
コースタイム:14時間40分
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★★☆☆
・ハシゴ、くさり場を通過できる身体能力が必要
・地図読み能力が必要
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
ルート概要(1泊2日)
【1日目】天神峠→(15分)→分岐(30分)→熊穴沢避難小屋(45分)→天狗の留まり場(45分)→トマノ耳(10分)→谷川岳[オキノ耳]→(55分)一ノ倉岳→(20分)茂倉岳→(100分)武能岳→(40分)蓬峠[蓬ヒュッテ](泊)
【2日目】蓬峠[蓬ヒュッテ](10分)→分岐(60分)→七ッ小屋山(50分)→清水峠→(120分)→ジャンクションピーク(25分)→朝日岳→(65分)笠ヶ岳(45分)→白毛門→(45分)→松ノ木沢ノ頭(100分)→土合駅

 

裏妙義縦走(旧国民宿舎往復)

裏妙義縦走コースの丁須の頭

出典:PIXTA(丁須の頭)

最も技術的難易度が高いとされているのは「裏妙義縦走コース」です。鎖場の連続で、岩場での技術が求められます。岩壁に作られたトラバース道もスリル満載。最高地点の「丁須の頭」にはチェーンが取り付けられており、ほぼ垂直の岩を登ります。技術に自信のない場合はやめておきましょう。丁須の頭の上からは表妙義や浅間山まで見渡せます。

合計距離: 8.16 km
最高点の標高: 1025 m
最低点の標高: 439 m
累積標高(上り): 1399 m
累積標高(下り): -1399 m
【体力レベル】★★★☆☆
日帰り
コースタイム:6時間40分
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★★★☆
・岩場、雪渓を安定して通過できる技術が必要
・ルートファインディングの技術が必要
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
ルート概要(日帰り)
国民宿舎跡 (55分)→木戸(100分)→籠沢のコル(10分)→丁須の頭(45分)→赤岩(75分)→風穴尾根の頭(15分)→三方境(40分)→もみじ谷(25分)→馬頭観音(35分)→国民宿舎跡

 

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