日本三大奇景の一つ、妙義山とは
標高 | 山頂所在地 | 山域 | 最高気温(6月−8月) | 最低気温(6月−8月) |
---|---|---|---|---|
1104m | 群馬県甘楽郡下仁田町・ 富岡市・安中市 | 上毛三山 | 24.1℃ | 10.7℃ |
妙義山は日本二百名山の一つで、奇岩や岩峰が連なる様相が有特徴的で日本三大奇景にも選ばれています。妙義山は「表妙義」の白雲山・金洞山・金鶏山・相馬岳周辺の総称で、相馬岳頂上の標高1,104mが最高地点です。
また、北側の御岳・丁須の頭・赤岩・烏帽子岩・谷急山一帯をまとめた「裏妙義」も含める場合は、谷急山の標高1,162.1mが最高地点となります。
今回は上級者から一般登山者まで親しまれている妙義山について、登山コース、アクセス方法、温泉などの情報もご紹介します!
修験者の信仰の山
妙義山は、見る者を圧倒する様相から、古来より修験者の信仰の場として有名です。妙義山登山口にある中之嶽神社は千年以上の歴史を持つといわれ、本殿を持たず轟岩を御神体として祀っています。巨大な黄金剣持だいこく像が特徴的で、登山口駐車場からも見つけやすく目印となります。
妙義山は紅葉の名所としても有名
妙義山は紅葉スポットとしても有名で、紅葉シーズンには多くの観光客で賑わいます。妙義山にそびえ立つ岩峰と、カエデやイチョウとのコントラストは絶景。例年の紅葉時期は、10月下旬頃より山頂が色づきはじめ、麓の中之嶽神社は11月中旬~下旬頃までがピークです。周辺施設や眺めのよい道路では混雑や渋滞がも発生しやすいので事前の情報チェックがおすすめ。現在の紅葉最新情報は富岡市観光ホームページで詳しく掲載されています。
妙義山の天気
鎖場など難所の多い妙義山では気象条件も重要な情報です。事前に天気情報を必ずチェックしてから向かいましょう。
妙義山の登山ルートと難易度
妙義山の登山コースは、一般登山者でも楽しめる「中間道ルート」と、登山上級者のみ挑戦できる「表妙義縦走ルート」に分かれます。表妙義ルートは切り立った稜線や鎖場などの難所が多く、滑落事故が毎年発生しています。事前にコースマップや登山情報をしっかりと確認し、万全の準備を整えて挑みましょう。
①中間道ルート|石門や奇岩を楽しむ一般登山者向けルート
- 【体力レベル】★★☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:4時間10分
- 【技術的難易度】★★★☆☆
- ・岩場、雪渓を安定して通過できる技術が必要
・ルートファインディングの技術が必要
中之嶽神社(30分)→石門分岐(10分)→大砲岩分岐(45分)→四阿(25分)→本読み地蔵(25分)→ 第2見晴台(10分)→第1見晴台(10分)→中間道登山口(30分)→ 大人場(40分)→石門入口(10分)→ 中之嶽神社
妙義山の有名な石門や大砲岩を巡る一般登山者向けハイキングルートが、この「中間道ルート」。一般登山者向けルートとなっているものの、岩場もあるので注意が必要です。
アクセスは中之嶽神社駐車場、または妙義神社駐車場のどちらからでも可能です。今回は中之嶽神社からスタートするルートをご紹介します。
まずは駐車場から中之嶽神社神社を通り過ぎ、石門分岐地点まで登ります。
歩き進むと有名な第4石門が見え、石門から大砲岩も望めます。
さらに10分ほど歩くと大砲岩分岐点に到着します。大砲岩はその名の通り大砲のような岩がそびえ立っており、まるで自然の要塞のような存在感を放っています。
トラバースしながら、四阿、本読み地蔵、見晴台を経由して登山道を下っていきます。妙義山は歩くだけでなく、見て楽しめるスポットも豊富なのも魅力。
さらに歩き下っていくと折り返し地点となる妙義神社に到着します。ここから登山道入口まで下り、一般道も含めた復路を歩いてスタート地点の中之嶽神社駐車場まで戻ります。妙義神社側にもトイレ、道の駅や駐車場があり、こちらからスタートすることもできます。
②表妙義縦走コース|急峻な難所が連続する上級者コース
最高点の標高: 1074 m
最低点の標高: 431 m
累積標高(上り): 2133 m
累積標高(下り): -2133 m
- 【体力レベル】★★★★☆
- 日帰り
- コースタイム:9時間55分
- 【技術的難易度】★★★★☆
- ・岩場、雪渓を安定して通過できる技術が必要
・ルートファインディングの技術が必要
妙義神社(60分)→ 辻(40分)→見晴(80分)→天狗岳(40分)→天狗岳(40分)→相馬岳(85分)→ホッキリ(65分)→鷹戻しの頭(65分)→東岳(30分)→中ノ岳(30分)→石門分岐(25分)→石門入口(35分)→ 大人場(40分)→ 妙義神社
相馬岳をピークとする表妙義の縦走ルートは、一般登山道の中でも最高難度です。数十メートルの切り立った鎖場や、足場が乏しい細尾根などの難所が続き、毎年滑落による死亡事故も発生しています。登山経験・技術が豊富な上級者のみ表妙義に挑みましょう。
こちらでは妙義神社からスタートする最もメジャーなルートをご紹介します。
まず妙義神社を通り過ぎ、大の字・白雲山登山道入口を進みます。
奥の院からは岩壁を登る長い鎖場がでてくるため注意が必要です。見晴まで登ると、今度は相馬岳までの細尾根をトラバース。切り立ったガケから景色を一望できる「大のぞき」も途中にあります。
最高地点の相馬岳頂上を過ぎたあとは一気にホッキリ(堀切)まで下り、「鷹戻し」を再び登ります。この鷹戻しはルート中で最も危険度が高いポイントです。切り立った岩壁が数十メートルも続く鎖場のため慎重に進みましょう。さらに鷹戻しを過ぎて東岳、中ノ岳へ続く登山道も細い尾根がノコギリ状に続くため気が抜けません。
中ノ岳から下る最後の長い鎖場は、落葉がたまり足元が滑りやいことが多いようです。体力消耗時は特に気をつけて下りましょう。
山と高原地図 西上州 妙義山・荒船山
「山と高原地図」シリーズは発売以来40年以上も愛用されている登山・ハイキング用の地図です。水にぬれても破れにくい耐水性紙素材を使用。登山コースには目安となるコースタイムも掲載されています。
妙義山登山口へのアクセス・駐車場情報
ここでは妙義山登山口へのアクセス方法を2つの登山口ごとに分けて紹介します。
妙義神社方面駐車場|アクセス・駐車場情報
妙義神社南側にある「道の駅みょうぎ」には登山者用駐車場を含め、200台以上の駐車スペースがあります。
【東京・新潟方面より車でのアクセス】
・上信越自動車道「松井田妙義IC」下車-道の駅みょうぎ登山口駐車場(約2.6km、5分)
【駐車場】
・無料、約200台駐車可能
【トイレ】
・あり
【公共交通機関でのアクセス】
・JR信越本線松井田駅よりタクシー-妙義神社(約3.8km、7分)
※電車の時刻表、運行情報等はJR東日本HPよりご確認ください。
JR東日本 信越エリアHPはこちら
中之嶽神社方面駐車場|アクセス情報・駐車場情報
中之嶽神社南側にある「県立妙義公園大駐車場」が利用できます。
【東京・新潟方面より車でのアクセス】
・上信越自動車道「松井田妙義IC」下車-県立妙義公園大駐車場(約9.4km、15分)
【駐車場】
・無料、約500台駐車可能
【トイレ】
・あり
【公共交通機関でのアクセス】
・JR信越本線松井田駅よりタクシー-県立妙義公園大駐車場(約11km、20分)
※電車の時刻表、運行情報等はJR東日本HPよりご確認ください。JR東日本 信越エリアHPはこちら
妙義山登山とあわせて楽しみたい!周辺の温泉情報
妙義山周辺の入浴施設で、登山で疲れた体をゆっくり癒やしませんか?ぜひ立ち寄ってみてください。
妙義ふれあいプラザ 妙義温泉「もみじの湯」
妙義ふれあいプラザ妙義温泉「もみじの湯」は、中之嶽神社と道の駅みょうぎの中間にある温泉施設なので、どちらの駐車場からもアクセスしやすく便利です。妙義山の絶景を眺めながら露天風呂でゆっくりと良質の温泉を堪能できます。休憩スペースや食事処もあり、登山客や観光客に人気の温泉です。
住所:群馬県富岡市妙義町妙義1-1
TEL:0274-60-7600
料金:
・大人3時間利用料金510円、超過料金1時間ごとに200円
・小学生以下3時間利用料金300円、超過料金1時間ごとに100円
営業時間:
・10時00分~20時00分まで(3月1日から11月30日まで)
・10時00分~19時00分まで(12月1日から2月末まで)
※入館は閉館時間の30分前まで。季節により開館時間が変更
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日のときはその翌日)、年末
妙義温泉 妙義グリーンホテル「長寿の湯」
「長寿の湯」は妙義グリーンホテル内にある温泉施設で、日帰り入浴も可能です。地下2,000mから湧き出る良質な温泉は地元や観光客からも大人気。露天風呂からは妙義山を一望でき、温泉に浸かりながら登り終えた妙義山を眺める贅沢な時間を過ごせます。
住所:〒379-0208 群馬県富岡市妙義町菅原2678
TEL:0274-73-4111
料金:大人700円、小人(3歳~小学生)500円
営業時間:12:00 ~ 22:30(受付21:30)
休館日:無休
妙義山の岩峰がそびえ立つ絶景をあなたも!
奇岩や岩峰が立ち並ぶ日本三大奇景のひとつ、妙義山。その迫力ある姿は、古くから見る人を魅了しています。一般登山者から上級者向けルートまで、実力に応じた楽しみ方ができるのも妙義山の特徴です。ムリのない計画を立て妙義山の絶景を楽しんでくださいね!