山梨県の最難関(全123ルート)
★鋸岳・甲斐駒ヶ岳(釜無川ゲート→黒戸尾根)[難易度E/体力度8]
鋸岳は甲斐駒ヶ岳の北西にある山で、鋸の刃のようにギザギザとした山頂が特徴的。登山口まで林道を約10kmほど歩かねばならず、スタートから体力を使います。
さらに、鋸岳の三角点ピークからは岩稜歩きとなり難所が連続。横岳峠~中ノ川乗越で5~6時間を要します。それを乗り越えれば鳳凰三山や仙丈ヶ岳など南アルプスの大展望が待っています。甲斐駒からの下山コースは日本三大急登として有名な「黒戸尾根」。コースが長いだけでなくはしごや鎖場を下る場所もあるので、気を抜けません。
最高点の標高: 2924 m
最低点の標高: 782 m
累積標高(上り): 3071 m
累積標高(下り): -3606 m
- 【体力レベル】★★★★☆
- 1泊2日~
- コースタイム:16時間45分
- 【技術的難易度】★★★★★
- ・岩場、雪渓を長時間継続して通過できる技術が必要
・ルートファインディングの技術に加え、撤退などの判断能力ができる
※登山口までのアクセス、もしくはルート上の林道が通行止めとなっている場合があります。 事前に林道管理者へ確認してください。
長野県の最難関(全123ルート)
★大キレット(北穂高岳・槍ヶ岳)(上高地往復)[難易度E/体力度9]
大キレットは北穂高岳と南岳の間にある岩稜帯です。V字状に切れ込んだ細い岩稜を歩いていくこのコースは、国内最高難度のルートとして有名。大キレットの通過だけでも3~4時間ほどかかります。
北穂高岳から南岳へ向かう場合、難所である「飛騨泣き」を下りで通過しなければいけないので、さらに難度が上がります。それだけに無事に乗り越えた達成感はひとしおかも。
最高点の標高: 3088 m
最低点の標高: 1511 m
累積標高(上り): 6136 m
累積標高(下り): -6134 m
- 【体力レベル】★★★★★
- 2泊3日~
- コースタイム:25時間25分
- 【技術的難易度】★★★★★
- ・岩場、雪渓を長時間継続して通過できる技術が必要
・ルートファインディングの技術に加え、撤退などの判断能力ができる
岐阜県の最難関(全75ルート)
★槍ヶ岳→西穂高岳(新穂高登山口→新穂高ロープウェイ)
[難易度E/体力度10]
新穂高をスタートして槍ヶ岳から西穂高岳へ縦走するこのコースは、長野県の最難関コースで紹介した大キレットだけでなく、ジャンダルムも通らなければならない超難関コースです。
北穂高~涸沢岳の岩稜帯も滑落が多い場所で気が抜けません。そして、奥穂高岳から西穂高岳の間にそびえ立つ岩稜「ジャンダルム」を超えるには高い技術とともに、長時間の登下降に耐えられる体力と気力も必須。ジャンダルムの頂上には、その難所を越えた人にしか見ることができない大絶景が待っています。
最高点の標高: 3172 m
最低点の標高: 1098 m
累積標高(上り): 5802 m
累積標高(下り): -4764 m
- 【体力レベル】★★★★★
- 2泊3日~
- コースタイム:29時間25分
- 【技術的難易度】★★★★★
- ・岩場、雪渓を長時間継続して通過できる技術が必要
・ルートファインディングの技術に加え、撤退などの判断能力ができる
※ジャンダルムを通過する奥穂高岳から西穂高岳の間は死亡事故も発生しています。
※このルートは、下山時に新穂高ロープウェイを利用します。運行時間などを事前にしっかりと確認してください。
富山県の最難関(全92ルート)
★下ノ廊下(欅平駅→黒部ダム)[難易度E/体力度9]
富山県のグレード最難関ルートは、水晶小屋〜白馬山荘までの「後立山連峰縦走」。しかしながら、長大なルートであるうえ、起点終点が稜線上となるため、ここでは除外します。
その次に難易度が高いのが「下ノ廊下」。転落すると命に関わるような、緊張感を強いられる登山道を長時間歩かなければならない精神力が必要とされます。また難易度もさることながら、峡谷で雪解けも遅いため、通行できるのは1年で9月中旬〜10月のごく限られた期間となります。気力・体力・技術力・運。すべてを満たしたときこそ踏破できる、まさに最難関ルートです。
最高点の標高: 1534 m
最低点の標高: 597 m
累積標高(上り): 6839 m
累積標高(下り): -5942 m
- 【体力レベル】★★★★★
- 1泊2日〜
- コースタイム:14時間5分
- 【技術的難易度】★★★★★
- ・岩場、雪渓を長時間継続して通過できる技術が必要
・ルートファインディングの技術に加え、撤退などの判断能力ができる