山で突然死亡することがある
健康的な登山は、中高年を中心に人気で、登山者人口は800万人以上と増加傾向にあります。その一方で、山での遭難件数も比例して増えていて、平成27年では、過去最高の2508件でした。60歳以上の遭難者の割合は、全体の約半分で、中高年の遭難が目立ちます。遭難理由で最も多いのは、道迷い、その次に転・滑落、そして、病気・疲労と続きます。
「山の突然死」は増えている?
平成28年の調査によると、登山者の中で男性は65~69歳、女性は60~64歳がもっとも多いというデータがあります。(参考『統計トピックスNo.96 登山・ハイキングの状況-「山の日」にちなんで-』総務省統計局より)「団塊の世代」の登山者が多いという事実のもと、突然死のリスク要因をかかえた人も含まれ、山の突然死が注視されるようになりました。また、転・滑落で死亡した登山者のなかには、突然意識を失って転落した人が含まれている可能性もあります。(参考『平成28年における山岳遭難の概況』警察庁生活安全局地域課より)
山の突然死ってなに?
WHO(世界保健機構)が定義する「突然死」とは、「症状が現われてから24時間以内に死亡すること」とされています。
突然死の多くは「心臓疾患」
山の突然死は、午前中に発生することが多く、死因としては、狭心症、心筋梗塞などの心臓疾患が最も多いです。そのほか、くも膜下出血、脳梗塞などの脳疾患や大動脈乖離などもあげられます。
こんな人は危ない!山の「突然死」セルフチェック
「山での突然死」には、ある程度傾向があるようです。山に行く前にセルフチェックしてみましょう。
・年齢が50~60代の男性
(※突然死は女性よりも男性の方が多い傾向にあります。)
・不整脈がある人
・高脂血症や高血圧、糖尿病など生活習慣病がある人
・肥満傾向で定期的な運動をしていない人
※あくまで全体的な傾向で、これらに当てはまらない、若くて体力のある登山者が突然亡くなるというケースもあります。ひとつの参考としてお考えください。
「山の突然死」を防ぐには?話題の本を参考にさらに学んでみよう!
普段と変わらない登山を楽しんでいても起こりうる山での突然死。『ドキュメント 山の突然死』(柏澄子著 山と渓谷社)では、残念ながら山で突然命を失ってしまった登山者の実例を取り上げ、詳しく検証し、未然に防ぐ方法や、登山中にもし兆候が現れたらどうすべきだったのかを学ぶ事ができます。安全に長く登山を楽しむための必読書です。
健康で楽しい登山を!
健康で長く登山を楽しむためにも、普段からの心がけが大切です。規則正しい生活を送る、健康診断を定期的に受けるなど、体調を万全にしてから山に登りましょう。