コースタイム:4〜6時間、体力・難易度:★★の日帰りコース

少しステップアップしたいならここ!
コースタイムは約4〜6時間で、さらなるステップアップにふさわしい4つの山をセレクト。それぞれの見所やコースの特徴をお伝えします。
どんな服装や装備が必要?
しっかりとした登山装備が必要。コースタイムも4〜6時間と比較的長く、岩場やハシゴのあるコースもあるため、滑りにくい防水の登山靴は必須。レインウェアや速乾性ウェアなど登山用のものを用意しましょう。
硫黄岳(南八ヶ岳)|山頂から望む爆裂火口が大迫力

南八ヶ岳の北端に位置し、縦走の起点となる山。山頂には直径1km深さ550mの巨大な爆裂火口跡が存在し、八ヶ岳連峰の中でも異彩を放つ、迫力の景色に圧倒されます。正面には八ヶ岳の最高峰である赤岳がそびえ、ダイナミックな景色の連続に疲れも一瞬で吹き飛ぶはず。
最高点の標高 | コース距離 | コースタイム | 体力レベル | 難易度レベル |
---|---|---|---|---|
2,741m | 約8.8km | 4時間30分 | ★★ | ★★ |
参考:グレーディング表
おすすめ日帰りコース
コース概要
桜平(30分) → 夏沢鉱泉(50分) → オーレン小屋(20分) → 夏沢峠(60分) → 硫黄岳(15分) → 2,649地点(45分) → オーレン小屋(30分) → 夏沢峠(20分) → 桜平
コースの特徴
およそ2時間40分で登頂できる硫黄岳への最短ルート。
桜平から整備された道を歩き、1時間ほどでオーレン小屋を経て樹林帯の登山道を進みます。森林限界を抜けると、雄大な景色を望みながらの稜線歩き。峠からは岩のガレ道が続くため注意が必要です。変化のある景色が疲れを忘れさせ、ダイナミックな展望に圧倒されること間違いなしのルートです。
コースの詳細
にゅう(北八ヶ岳)|白駒池と高見石を巡る最短ルート

北八ヶ岳のなだらかな山並みにぴょこっと突き出しているのが「にゅう」の山頂。この一帯は2,300m級の山々が連なり、緑濃いエリアです。天狗岳や硫黄岳の展望はもちろん、天気がよければ遠方に浅間山や富士山を望むことも。眼下には一面の樹海が広がる中にきらりと光る白駒池を発見でき、登頂の軌跡を感じられます。
最高点の標高 | コース距離 | コースタイム | 体力レベル | 難易度レベル |
---|---|---|---|---|
2,496m | 約10.2km | 5時間15分 | ★★ | ★★ |
参考:グレーディング表
おすすめ日帰りコース
コース概要
麦草峠(34分) → 白駒池(40分) → 2,159m地点(60分) → ニュウ(65分) → 中山(60分) → 高見石小屋(36分) → 白駒池入り口(20分) → 麦草峠
コースの特徴
にゅうへ最短でアクセスできる白駒池経由ルートは、湖畔を半周歩き、森奥へと続く木道を進みます。針葉樹の森は深く、岩や木の根は苔に覆いかぶされ幻想的な雰囲気。思わず写真を撮りたくなるような、いきいきとした苔やかわいらしいきのこに出会えるでしょう。
緑一面の樹林帯を抜けた先は、ゴツゴツと岩場になっており、ニュッと突出した岩の上が山頂。下山途中の中山展望台や高見石も絶景ビューポイントなので立ち寄りをおすすめします。
コースの詳細
編笠山(南八ヶ岳)|編み笠を被ったようなまあるい山頂が特徴

編笠山は南八ヶ岳の最南端に位置し、なだらかな丸い山頂がまるで編笠を被ったようとその名が付けられました。柔らかな山容の反面、実際の登山道は岩がびっしり山肌を包みそのギャップにはユニークさを感じるほど。大きく開けた南側は麓の開放的な展望が望め、北側には南八ヶ岳の峰々が連なる迫力の一景です。
最高点の標高 | コース距離 | コースタイム | 体力レベル | 難易度レベル |
---|---|---|---|---|
2,501m | 約7.5km | 5時間55分 | ★★ | ★★ |
参考:グレーディング表
おすすめ日帰りコース
コース概要
観音平(60分) → 雲海展望台(50分) → 押手川(85分) → 編笠山(20分) → 青年小屋(55分) → 押手川(40分) → 雲海展望台(45分) → 観音平
コースの特徴
観音平からピストンではなく、青年小屋を経由する周遊ルート。緩やかな登りは押手川まで、ここからは大岩の急登となり、途中にはハシゴポイントも。視界が開けたら山頂はすぐそこ、絶景ビューにありつけます。岩場の下山は予想以上に時間がかかるため、余裕を持ったプラン立てが必要です。
コースの詳細
天狗岳(北八ヶ岳)|苔むす森を経て南八ヶ岳の大パノラマ

北八ヶ岳の最高峰を誇る、天狗岳。頂上が東天狗と西天狗と2つに分かれている双耳峰です。途中に経由する根石岳の山頂から見渡せるのは、この二峰の全容や北アルプス。東天狗に登頂し、来た道を振り返れば、緑のハイマツと砂岩のコントラストが美しい根石岳への登山道を一望できます。西天狗からは南八ヶ岳の眺めがよく、三山それぞれの魅力を感じられるでしょう。
最高点の標高 | コース距離 | コースタイム | 体力レベル | 難易度レベル |
---|---|---|---|---|
2,646m | 約7km | 6時間00分 | ★★ | ★★ |
参考:グレーディング表
おすすめ日帰りコース
コース概要
桜平(30分) → 夏沢鉱泉(50分) → オーレン小屋(50分) → 箕冠山(20分) → 根石岳(40分) → 東天狗(20分) → 西天狗(40分) → 第一展望台(40分) → 2,147m地点(50分) → 唐沢鉱泉(20分) → 桜平
コースの特徴
天狗岳へのルートは、渋の湯から入り黒百合ヒュッテに進み東天狗を経て高見石へ進む1泊2日のルートが一般的。ただ桜平から根石岳〜天狗岳を経由し唐沢温泉へ抜ければ、日帰りでのアクセスも可能。
北八ヶ岳ならではの森歩きと爽快な稜線歩きを満喫したいならこのコースがおすすめです。東と西天狗の頂上直下はいずれも岩場の急登なため、注意が必要。
コースの詳細
まずは日帰りから!お気に入りのコースを探してみては

これなら行けるかも!登ってみたい!と思ったら、実際に計画を立てて山頂へレッツゴー!ここでは表し尽くせない各山の魅力を肌で感じることができるでしょう。またステップアップを重ねて、南八ヶ岳の主峰赤岳や縦走にチャレンジするのもおすすめ。
まずは日帰りから、無理することなく自分のペースで登山を楽しみましょう。
八ヶ岳が掲載されている地図・ガイドブックはこちら
マイナビ出版 ランドネガイドブック Mountain Trip 八ヶ岳
山と渓谷社 ヤマケイアルペンガイド 八ヶ岳