歩きごたえあり!だけど日帰りで行ける縦走コース(関東甲信・日本百名山編)

2020/08/24 更新

天気予報の好転や思いがけず空いたスケジュール、思い立ったら気軽に出かけられるのが日帰り登山の魅力。とはいえ、せっかく出かけるなら達成感も味わいたいのも人情ですね。そこでオススメなのが変化に富んで歩きごたえもある縦走登山。今回は日帰り可能な日本百名山のオススメ縦走コースをご紹介します。


アイキャッチ画像出典:PIXTA(谷川岳)

登頂では満足できない!縦走コースで満喫したい「日本百名山」

日帰りだと天神尾根往復が一般的な谷川岳
出典:PIXTA(日帰りだと天神尾根往復が一般的な谷川岳)
例えば、北アルプスで人気の日本百名山・白馬岳〜五竜岳〜鹿島槍ヶ岳をつなぐ後立山連峰を縦走する場合、どんなに健脚な登山者でも最低3泊4日は必要。ルート自体の難易度もさることながら、スケジュール調整も至難の技ですよね。日本百名山を縦走したいけど、まとまった日数を確保するのは難しい。そんな場合の選択肢はおのずと日帰り登山に絞られてきます。

関東甲信など比較的近場にある日本百名山1座であれば日帰りも可能ですが、往復の移動を考慮すると往復ルートでとりあえず登頂してしまおうと妥協してしまうもの。けれどもせっかくの日本百名山、単なるピークハントだけでなく縦走コースでその山の魅力を存分に満喫したいですよね。今回はちょっと奮発して特急や新幹線を利用することで、首都圏から日帰り可能な日本百名山の縦走コースをご紹介します。

 

▼ほかの日帰り縦走シリーズの記事はこちら


【1】日光白根山|ロープウェイ〜弥陀ヶ池〜菅沼

登りはロープウェイ利用で標高差を少なくしましょう
出典:PIXTA(登りはロープウェイ利用で標高差を少なくしましょう)
【体力レベル】★★☆☆☆
日帰り
コース全長:約6.4km
コースタイム:約5時間10分
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★☆☆☆
・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
*交通アクセス*
・往路:北千住駅〜東武日光駅・東武線特急で約100分/東武日光駅〜湯元温泉:東武バスで約85分/湯元温泉〜日光白根山ロープウェイ・関越交通バスで約37分/日光白根山ロープウェイ・ゴンドラキャビンで乗車約15分
・復路:菅沼登山口〜湯元温泉・関越交通バスで約13分/湯元温泉〜東武日光駅・東武バスで約70分/東武日光駅〜下今市駅・東武日光線で約9分/下今市駅〜北千住駅・東武線特急で約90分
 
ルート概要
ロープウェイ(60分)→避難小屋(110分)→日光白根山( 50分)→弥陀ヶ池(90分)→菅沼登山口
 

コースのポイント

出典:PIXTA(弥陀ヶ池からの日光白根山)
関東地方および関東以北で最も標高の高い山(2578m)として知られる日光白根山。山頂からは神秘的な青い水をたたえた五色沼などの火口湖や、美しい円錐形の男体山の麓に広がる戦場ヶ原の草原、中禅寺湖など素晴らしい眺望が広がります。

標高約2000mのロープウェイからの往復コースが一般的ですが、下山を菅沼に向かうことで神秘的な弥陀ヶ池からの日光白根山など縦走ならではの絶景を楽しめますよ。
ただし上記の通り交通アクセスが複雑でバスの便数も限られているため、山頂までの登りでコースタイムを切れないようなら往路を下山してください。

丸沼高原ホームページ|アクセス

【2】谷川岳|天神尾根〜西黒尾根

秀麗な双耳峰の谷川岳
出典:PIXTA(秀麗な双耳峰の谷川岳)
【体力レベル】★★☆☆☆
日帰り
コース全長:約7.4km
コースタイム:約5時間55分
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★★☆☆
・ハシゴ・くさり場を通過できる身体能力が必要
・地図読み能力が必要
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
*交通アクセス*
・往路:JR東京駅〜JR上毛高原駅・上越新幹線で約80分/上毛高原駅〜谷川岳ロープウェイ・関越交通バスで約50分/谷川岳ロープウェイ〜天神峠・ロープウェイ&ペアリフトで約30分
・復路:谷川岳ロープウェイ〜上毛高原駅・関越交通バスで約50分/JR上毛高原駅〜JR東京駅・上越新幹線で約80分
 
ルート概要
天神峠(45分)→熊穴沢避難小屋(45分)→天狗の留まり場(45分)→オキノ耳(10分)→トマノ耳(10分)→オキノ耳(70分)→ラクダのコル(130分)→林道(10分)→谷川岳ロープウェイ
 

コースのポイント

西黒尾根から振り返る谷川岳
出典:PIXTA(西黒尾根から振り返る谷川岳)
往年のアルピニストたちがさまざまなドラマを繰り広げた谷川岳ですが、ロープウェイ〜天神尾根経由のコースは樹林帯や笹地の尾根と比較的平穏な風景が続くため、意外におとなしい山と感じることも。

そこで標高差1200m以上を誇るクラシックルート・西黒尾根を下山に利用してみましょう。浮石もある岩稜の下りで複数の鎖場もあるため、行動には注意が必要ですが、クライマー憧れの一ノ倉沢を左後方に望みながら、アルペンムードを堪能することが可能。谷川岳の魅力をより深く感じ取ることができる縦走コースです。

【3】大菩薩嶺|上日川峠〜小金沢山〜牛奥ノ雁ヶ腹摺山

出典:PIXTA(大菩薩峠)
【体力レベル】★★☆☆☆
日帰り
コース全長:約11.2km
コースタイム:約5時間55分
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★☆☆☆
・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
*交通アクセス*
・往路:JR新宿駅〜JR大月駅・中央線特急で約1時間/JR大月駅〜JR甲斐大和駅・中央線で約18分/甲斐大和駅〜上川峠・栄和交通バスで約40分
・すずらん昆虫館前〜甲斐大和駅・栄和交通バスで約30分
*栄和交通バスは春〜初冬の土日祝日のみ運行
 
ルート概要
上日川峠(85分)→雷岩(10分)→大菩薩嶺(10分)→雷岩(40分)→大菩薩峠(30分)→石丸峠(70分)→小金沢山(35分)→牛奥ノ雁ヶ腹摺山(75分)→すずらん昆虫館前
 

コースのポイント

小金沢連嶺の向こうにそびえる富士山
出典:PIXTA(小金沢連嶺の向こうにそびえる富士山)
首都圏から日帰り可能な日本百名山として筑波山と並ぶ人気を誇る大菩薩嶺。雷岩や大菩薩峠からは眺望もありますが、山頂自体は樹林帯の中。上日川峠からの周回コースが一般的ですが、南に延びる小金沢連嶺を縦走することで、正面に富士山を望みながらアップダウンを繰り返す縦走の醍醐味を味わうことができますよ。
今回紹介するのは牛奥ノ雁ヶ腹摺山までのコースですが、黒岳・大蔵高丸・ハマイバ丸・大谷ヶ丸・滝子山と続く小金沢連嶺の稜線を別の機会に歩いて、ルートを繋げる楽しみがあるのも魅力的ですね。

【4】金峰山|大弛峠〜廻り目平

金峰山のシンボル・五丈石
出典:PIXTA(金峰山のシンボル・五丈石)
【体力レベル】★★★☆☆
日帰り
コース全長:約13.7km
コースタイム:約6時間5分
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★☆☆☆
・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
*交通アクセス*
・往路:JR新宿駅〜JR塩山駅・中央線特急で約1時間20分/塩山駅〜大弛峠・タクシーで約1時間30分
・復路:川端下〜川上駅・川上村営バスで約35分/信濃川上駅〜小淵沢駅・JR小海線で約50分/JR小淵沢駅〜JR新宿駅:中央線特急で約2時間
 
ルート概要
大弛峠(60分)→朝日岳(90分)→金峰山(15分)→金峰山小屋(75分)→中ノ沢出合(60分)→金峰山荘(45分)→川端下
 

コースのポイント

廻り目平の奇岩
出典:PIXTA(廻り目平の奇岩)
自動車が通行できる日本最高所(2360m)の車道峠として知られる大弛峠からなら容易にアクセス可能な金峰山ですが、コース上は樹林帯も多く往復するには少し単調に感じてしまうことも。そんな時は長野県側の廻り目平に向かう縦走コースを歩いてみましょう。

苔むした林床やシャクナゲのトンネルなど、大弛峠からの稜線上とは違う景観を楽しみながら下山すれば、ニョキニョキとした奇岩が立ち並びロッククライミングを楽しむクライマーで賑わう廻り目平へ。縦走ならではの変化に富んだコースですよ。

縦走成功のカギは、コースタイムと交通手段の確保!

出典:PIXTA(大菩薩嶺への縦走路)
今回ご紹介したように標高2000m前後の日本百名山でも、公共交通機関を効果的に利用して縦走することが可能。ただしロングコースでもあり、コースタイム通りに進めないと帰りの電車がない!ということも。

下山が遅れた場合や体力・天候の事情で往路やエスケープルートで下山した場合など、あらゆるケースを想定して列車やバスの時刻の情報収集することも大切です。日帰りという限られた条件で充実した縦走登山を楽しむために、事前準備も怠りなく!

こちらの記事もどうぞ


\ この記事の感想を教えてください /
GOOD! BAD

関連する記事

関連する山行記録 byヤマレコ

日帰り縦走アイキャッチ百名山
この記事が気に入ったら
「いいね!」をしよう
washio daisuke
washio daisuke

登山の総合プロダクション・Allein Adler代表。 登山ガイド・登山教室講師・山岳ライターなど山の「何でも屋」です。 得意分野は読図(等高線フェチ)、チカラを入れているのは安全啓蒙(事故防止・ファーストエイド)。 山と人をつなぐ架け橋をめざしています。

登山専用コミュニティサイト「ヤマレコ」

アウトドアのすべてを、ひとつのアプリで。

150以上のアウトドアメディアの記事や動画、3万枚以上のみんなの写真も見られる!
アウトドアの「知りたい!」「行きたい!」がきっと見つかる!
お気に入りの記事や写真を集めて、スキマ時間に素早くチェック!