日帰り八ヶ岳登山ならココ!難易度・コースタイム別おすすめルートガイド

2020/09/07 更新

八ヶ岳には、宿泊を伴う縦走ルートがある一方で、初心者も大歓迎の日帰りコースが満載です。苔やきのこなど森歩きを楽しめたり、爽快な稜線を堪能したり、本格的な岩場にもチャレンジしたりと八ヶ岳は初心者からベテランまでをも満足させるバリエーション豊富な山。今回はコースタイムを6時間以内で難易度の低い、おすすめのコースを8つピックアップしました。ぜひ計画の参考にしてみてください。

新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い、山岳関係団体、各自治体(市町村)より登山自粛が呼びかけられています。山麓の町からのお願いについてはこちらをご確認ください。山麓の町からのお願い


アイキャッチ出典:PIXTA

八ヶ岳って初めての人でも登れる山なの?

編笠山から見る八ヶ岳連峰
出典:PIXTA(編笠山から見る赤岳)
八ヶ岳はひとつの山の名称ではなく、山梨県と長野県の間、南北約30kmにまたがる標高2,000〜2,500mの山々が連なった山塊のことを指します。森歩きに始まりクサリ場やハシゴ、岩場など、バリエーション豊かなコースがあることから、登山初心者からベテランまで幅広い層に人気です。

難易度の高いコースがあるのも事実ですが、2〜3度低山に登りステップアップをしたい人にぴったりの日帰りコースもたくさん!

八ヶ岳のここがすごい!登るべき魅力とは

八ヶ岳 全容 地図
提供:YAMAP、作成:YAMA HACK編集部
夏沢峠を境にして、南北にわかれる八ヶ岳連峰。主峰赤岳を中心とした岩稜帯やクサリ場、ハシゴなどが点在し本格的な登山が楽しめる南八ヶ岳。一方、北八ヶ岳は標高2,500mのなだらかな山々が連なりゆったりとした森歩きが魅力です。南北ともに異なる風貌を持った八ヶ岳連峰は一口に表せません。

ここでは北と南それぞれの特徴を簡単に紹介。山の特徴や歴史を把握することで実際に登山するときの楽しさは倍増します。

苔むす森や美しい湖池が映える北八ヶ岳


出典:PIXTA(スライドすると5枚の画像をご覧いただけます)
北八ヶ岳は、原生林を登っていく比較的なだらかな山容が特徴。針葉樹の森には約500種類もの苔が群生しており「苔むす森」とも呼ばれています。蓼科山山頂のおびただしい数の岩場や双子山の美しい湖池はいずれも八ヶ岳の噴火により、長い年月をかけて形成されたもの。登りから下山まで飽きることない景色を堪能させてくれます。

ゴンドラやロープウェイの利用により、手軽に山頂から開放的な景色を望めるため、多くの人で賑わう人気ポイント。

荒々しい岩稜地帯!達成感抜群の南八ヶ岳


出典:PIXTA(スライドすると5枚の画像をご覧いただけます)
太古の時代からの噴火や隆起によって形成された軌跡を、色濃く感じられるのが南八ヶ岳。編笠山の山頂では数えきれないほどの岩くずが広がっていたり、硫黄岳では爆裂火口を目の当たりにできたりと、その迫力を間近で感じられます。
主峰である赤岳を中心に荒々しい岩稜帯が続き、コースタイムも長いことから山小屋泊をして縦走する人も多くいます。しかしコースによっては、日帰り登山が可能です。

おすすめのコースは?

それぞれ特徴が異なる北八ヶ岳と南八ヶ岳。「山の特徴は理解したけど、実際最初の登山にはどんなコースがおすすめ?」と疑問に思う人も多いでしょう。

ここでは登山初心者でも登れる、コースタイムを6時間以内で日帰り登山が可能なものグレーディング表5段階に分かれる体力レベル・難易度レベルにおいて★〜★★のコースをピックアップ。ぜひ計画の参考にしてみてください。

コースタイム:2〜3時間、体力・難易度★〜★★の日帰りコース

北八ヶ岳おすすめ日帰りコース
画像出典:PIXTA、作成:YAMA HACK編集部
まずは「ここから始めたい」といえるような、コースタイム約2〜3時間で難易度が低い山を4つピックアップ。それぞれの見所やコースのポイントをみていきましょう。
▼どんな服装や装備が必要?
縞枯山や北横岳、双子山は標高差もなく、比較的なだらかな山容を進みますが、ぬかるみや滑りやすい場所があるため、防水シューズやミドルカットのトレッキングシューズがおすすめ。蓼科山では岩場の急坂があり足の保護のため、ハイカットの登山靴を使用しましょう。服装は動きやすいもので、汗がすぐに乾く速乾性素材だと快適に過ごせます。

縞枯山(北八ヶ岳)|登りはゴンドラで楽ちんアクセス

北八ヶ岳の魅力
出典:PIXTA(縞枯山の縞枯れ現象)
「縞枯山」はその名の通り、縞枯れ現象が見られる山。縞枯れとは、白骨化した山の木々が帯状に発生し、新緑の中に映えて縞模様に見えるもの。登山道ではこの現象の中を歩くことができます。

大きな岩が重なる縞枯山の山頂はあまり見晴らしがよくないため、展望台へ移動。そこからの景色は開放的で茶臼山と奥に続く南八ヶ岳の眺めが素晴らしく爽快な空気を味わえます。
最高点の標高コース距離コースタイム体力レベル難易度レベル
2,385m約5.5km2時間5分
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
▼おすすめ日帰りコース
コース概要
ロープウェイ山頂駅(20分)→雨池峠(40分)→縞枯山(30分)→茶臼山(30分)→五辻(40分)→ロープウェイ山頂駅
コースの特徴
ロープウェイの山頂駅から雨池峠を通過し、縞枯山と茶臼山の2つの展望を満喫できる周遊コース。標高差もおよそ200m以下という手軽さも魅力です。森の中を進んでいくため山道では展望が望めない分、草原や高山植物を眺めながら森林トレッキングを満喫。雨池峠からはシラビソの森の中を進み、針葉樹の爽やかな香りに包まれます。
▼コース詳細はこちら

北横岳(北八ヶ岳)|ロープウェイで一気にアクセス

北横岳の山頂から見た蓼科山
出典:PIXTA(北横岳の山頂から見た蓼科山)
八ヶ岳の北端に位置し、南峰と北峰の二峰からなる双耳峰「北横岳」。山頂からは南八ヶ岳を一望でき、北峰には蓼科山が大きく迫ります。2,500m級の山でありながらロープウェイで2,230mまで一気にアクセスできるため、そのアクセスの手軽さも人気の1つ。
最高点の標高コース距離コースタイム体力レベル難易度レベル
2,454m約3.65km2時間10分
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
▼おすすめ日帰りコース
コース概要
ロープウェイ山頂駅(60分)→北横岳ヒュッテ(10分)→北横岳( 10分)→北横岳ヒュッテ(54分)→ロープウェイ山頂駅
コースの特徴
ロープウェイでのアクセスが可能なため、登山の高低差は250mほど。コースタイムも2時間あまりと手軽に行けるため、初心者や子供と一緒に登るのも◎。たくさんの観光客で賑わう自然庭園・坪庭を抜けると岩がごろつく斜面を登っていきます。山頂直下の急階段に音を上げそうになるも、登る時間は短く頑張ったご褒美にありつける抜群の眺望は格別です。
▼コース詳細はこちら

双子山(北八ヶ岳)|開放的な山頂と双子池をめぐる周遊ルート

双子山の山頂
出典:PIXTA(双子山山頂からの展望)
なだらかな草原が広がる開けた山頂からは、蓼科山や北横岳、遠くに浅間連山を見渡せます。山頂の魅力はなおのこと、双子山へ行ったら外せないのが、北側の雌池と南側の雄池を合わせた双子池と呼ばれる美しい池。雄池は水質検査に合格するほど綺麗な水で、山小屋の飲料水としても認められています。風が止むと周囲の新緑や紅葉が湖面に映し出され、息を飲む美しい絶景に出会えることも。
最高点の標高コース距離コースタイム体力レベル難易度レベル
2,205m約5.95km2時間45分
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
▼おすすめ日帰りコース
コース概要
大河原峠(20分)→双子山(30分)→双子池(40分)→亀甲池(20分)→天祥寺原(55分)→大河原峠
コースの特徴
2,089mの大河原峠から出発し、双子山を経由して双子池へ。双子池までは約1時間ほどで到着するため、気軽にハイキングできるのが魅力です。池底に亀甲模様が見られることからその名がついた亀甲池を経て、スタート地点へ戻る周遊ルート。双子池〜亀甲池ルートでは、北八ヶ岳の特徴的な「苔むす森」を堪能することができます。手軽に行けるにもかかわらず、移り変わる景色に飽きることなく進んで行けるのがこのコースの魅力。
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蓼科山(北八ヶ岳)|山頂を埋め尽くすおびただしい数の黒岩に圧倒

蓼科山山頂
出典:PIXTA(蓼科山山頂からの展望)
八ヶ岳の最北端に位置する独立峰、蓼科山。その見た目から地元の人には、「諏訪富士」と呼ばれています。蓼科山の特徴といったら、火山の噴火を思わせる岩だらけの山頂。1本の木も生えておらず、荒涼とした独特の雰囲気には、自然の雄大さを感じられます。山頂からは八ヶ岳連邦はもちろん、北アルプスや南アルプスを一望でき、ぐるっと360度の大展望は見応えたっぷりです。
最高点の標高コース距離コースタイム体力レベル難易度レベル
2,350m約5.34km3時間10分★★★★
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
▼おすすめ日帰りコース
コース概要
蓼科御泉水自然園(20分)→七合目登山口(20分)→馬返し(70分)→将軍平(40分)→蓼科山(30分)→将軍平(50分)→馬返し(15分)→七合目登山口(15分)→蓼科御泉水自然園
コースの特徴
ゴンドラを使って一気に1,829mまでアクセスできる、蓼科山までの最短ルート。登山口からは岩くずの急登が続くため、ある程度の覚悟は必要。さらに将軍平からは大岩の急登が続くため、くるぶしを覆うハイカットでソールが硬い登山靴の着用をおすすめします。
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コースタイム:4〜6時間、体力・難易度:★★の日帰りコース



八ヶ岳 難易度・コースタイム別 ★★
画像出典:PIXTA、作成:YAMA HACK編集部
少しステップアップしたいならここ!
コースタイムは約4〜6時間で、さらなるステップアップにふさわしい4つの山をセレクト。それぞれの見所やコースの特徴をお伝えします。
▼どんな服装や装備が必要?
しっかりとした登山装備が必要。コースタイムも4〜6時間と比較的長く、岩場やハシゴのあるコースもあるため、滑りにくい防水の登山靴は必須。レインウェアや速乾性ウェアなど登山用のものを用意しましょう。

硫黄岳(南八ヶ岳)|山頂から望む爆裂火口が大迫力

硫黄岳の爆裂火口と浅間山遠望
出典:PIXTA(硫黄岳の爆裂火口と浅間山遠望)
南八ヶ岳の北端に位置し、縦走の起点となる山。山頂には直径1km深さ550mの巨大な爆裂火口跡が存在し、八ヶ岳連峰の中でも異彩を放つ、迫力の景色に圧倒されます。正面には八ヶ岳の最高峰である赤岳がそびえ、ダイナミックな景色の連続に疲れも一瞬で吹き飛ぶはず。
最高点の標高コース距離コースタイム体力レベル難易度レベル
2,741m約8.8km4時間30分★★★★
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▼おすすめ日帰りコース
コース概要
桜平(30分)→夏沢鉱泉(50分)→オーレン小屋(20分)→夏沢峠(60分)→硫黄岳(15分)→2,649地点(45分)→オーレン小屋(30分)→夏沢峠(20分)→桜平
コースの特徴
およそ2時間40分で登頂できる硫黄岳への最短ルート。桜平から整備された道を歩き、1時間ほどでオーレン小屋を経て樹林帯の登山道を進みます。森林限界を抜けると、雄大な景色を望みながらの稜線歩き。峠からは岩のガレ道が続くため注意が必要です。変化のある景色が疲れを忘れさせ、ダイナミックな展望に圧倒されること間違いなしのルートです。
▼コース詳細はこちら

にゅう(北八ヶ岳)|白駒池と高見石を巡る最短ルート

にゅう山頂
出典:PIXTA(にゅうの山頂)
北八ヶ岳のなだらかな山並みにぴょこっと突き出しているのが「にゅう」の山頂。この一帯は2,300m級の山々が連なり、緑濃いエリアです。天狗岳や硫黄岳の展望はもちろん、天気がよければ遠方に浅間山や富士山を望むことも。眼下には一面の樹海が広がる中にきらりと光る白駒池を発見でき、登頂の軌跡を感じられます。
最高点の標高コース距離コースタイム体力レベル難易度レベル
2,496m約10.2km5時間15分★★★★
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
▼おすすめ日帰りコース
コース概要
麦草峠(34分)→白駒池(40分)→2,159m地点(60分)→ニュウ(65分)→中山(60分)→高見石小屋(36分)→白駒池入り口(20分)→麦草峠
コースの特徴
にゅうへ最短でアクセスできる白駒池経由ルートは、湖畔を半周歩き、森奥へと続く木道を進みます。針葉樹の森は深く、岩や木の根は苔に覆いかぶされ幻想的な雰囲気。思わず写真を撮りたくなるような、いきいきとした苔やかわいらしいきのこに出会えるでしょう。緑一面の樹林帯を抜けた先は、ゴツゴツと岩場になっており、ニュッと突出した岩の上が山頂。下山途中の中山展望台や高見石も絶景ビューポイントなので立ち寄りをおすすめします。
▼コース詳細はこちら

編笠山(南八ヶ岳)|編み笠を被ったようなまあるい山頂が特徴

編笠山と青年小屋
出典:PIXTA(編笠山と青年小屋)
編笠山は南八ヶ岳の最南端に位置し、なだらかな丸い山頂がまるで編笠を被ったようとその名が付けられました。柔らかな山容の反面、実際の登山道は岩がびっしり山肌を包みそのギャップにはユニークさを感じるほど。大きく開けた南側は麓の開放的な展望が望め、北側には南八ヶ岳の峰々が連なる迫力の一景です。
最高点の標高コース距離コースタイム体力レベル難易度レベル
2,501m約7.5km5時間55分★★★★
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
▼おすすめ日帰りコース
コース概要
観音平(60分)→雲海展望台(50分)→押手川(85分)→編笠山(20分)→青年小屋(55分)→押手川(40分)→雲海展望台(45分)→観音平
コースの特徴
観音平からピストンではなく、青年小屋を経由する周遊ルート。緩やかな登りは押手川まで、ここからは大岩の急登となり、途中にはハシゴポイントも。視界が開けたら山頂はすぐそこ、絶景ビューにありつけます。岩場の下山は予想以上に時間がかかるため、余裕を持ったプラン立てが必要です。
▼コース詳細はこちら


天狗岳(北八ヶ岳)|苔むす森を経て南八ヶ岳の大パノラマ

天狗岳 
出典:PIXTA
北八ヶ岳の最高峰を誇る、天狗岳。頂上が東天狗と西天狗と2つに分かれている双耳峰です。途中に経由する根石岳の山頂から見渡せるのは、この二峰の全容や北アルプス。東天狗に登頂し、来た道を振り返れば、緑のハイマツと砂岩のコントラストが美しい根石岳への登山道を一望できます。西天狗からは南八ヶ岳の眺めがよく、三山それぞれの魅力を感じられるでしょう。
最高点の標高コース距離コースタイム体力レベル難易度レベル
2,646m約7km6時間00分★★★★
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
▼おすすめ日帰りコース
コース概要
桜平(30分)→夏沢鉱泉(50分)→オーレン小屋(50分)→箕冠山(20分)→根石岳(40分)→東天狗(20分)→西天狗(40分)→第一展望台(40分)→2,147m地点(50分)→唐沢鉱泉(20分)→桜平
★コースの特徴
天狗岳へのルートは、渋の湯から入り黒百合ヒュッテに進み東天狗を経て高見石へ進む1泊2日のルートが一般的。ただ桜平から根石岳〜天狗岳を経由し唐沢温泉へ抜ければ、日帰りでのアクセスも可能。北八ヶ岳ならではの森歩きと爽快な稜線歩きを満喫したいならこのコースがおすすめです。東と西天狗の頂上直下はいずれも岩場の急登なため、注意が必要。
▼コース詳細はこちら

まずは日帰りから!お気に入りのコースを探してみては

高見石から白駒池を望む
出典:PIXTA
これなら行けるかも!登ってみたい!と思ったら、実際に計画を立てて山頂へレッツゴー!ここでは表し尽くせない各山の魅力を肌で感じることができるでしょう。またステップアップを重ねて、南八ヶ岳の主峰赤岳や縦走にチャレンジするのもおすすめ。

まずは日帰りから、無理することなく自分のペースで登山を楽しみましょう。

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YAMA HACK編集部 宮下
YAMA HACK編集部 宮下

YAMAHACK記事編集担当。大学時代に入部したワンダーフォーゲル部をキッカケに登山好きに。マイテントを担いでソロ登山を楽しんでいます。登山の魅力や新しい発見を届け、1人でも多くの人に登山っていいなって思ってもらえるような記事制作に励みます。

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