北横岳(きたよこだけ)とは
標高 | 山頂所在地 | 山域 | 最高気温(6月−8月) | 最低気温(6月−8月) |
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2,480m | 長野県佐久穂町 茅野市 | 八ヶ岳連峰 | 17.4℃ | 4.1℃ |
「北横岳」は長野県の佐久穂町と茅野市の間に位置する、北八ヶ岳の山です。正式名称は「横岳」ですが、南八ヶ岳にある横岳と区別するため、北横岳と呼ばれています。
標高差の少ない登山ルートなので、登山初心者にもおすすめの山です。またロープウェイを利用して気軽に高山のパノラマを楽しめるため、秋の紅葉トレッキングや、冬のスノーシュートレッキングが大人気です。雪山入門の初めての山としても挑戦する人が多いです。
今回は四季を通じての北横岳の魅力と登山ルート、登山口へのアクセス情報に加え、スノーシューレンタルや温泉情報もあわせてご紹介します。
八ヶ岳の美しい大自然とパノラマ

北横岳は、八ヶ岳の大自然を堪能できる山として人気です。坪庭や七ツ池、そして登山道からの蓼科山(たてしなやま)や縞枯山(しまがれやま)の景色など、美しい自然を堪能できるスポットが満載。さらに、紅葉の時期にはシラビソなど様々な木々が鮮やかに色づき、訪れる人を魅了しています。
また北横岳・縞枯山・蓼科山などの一帯は大規模な「縞枯れ現象」が見られることでも有名です。これはシラビソやオオシラビソの一部が帯状に枯れることで、遠望した際に白い縞模様が見られる現象です。
ロープウェイで快適!初心者や子連れにもおすすめの登山ルート
北横岳は「北八ヶ岳ロープウェイ」を利用することで、山麓から標高2,237mの山頂駅まで一気に移動できます。これにより登山ルートでの標高差が少なく移動距離も短くなるため、初心者や子ども連れでも気軽に高山の開放感とパノラマを気軽に味わえます。
冬はスノーシューが大人気!
北横岳のは冬になると雪に包まれ、幻想的な風景へと変化します。11月頃から積雪が始まり、12月から2月にかけて1年で最も多くの人が訪れます。樹氷を巡るスノーシュートレッキングなど、冬を楽しむアクティビティも人気です。また雪山登山入門として、最初に挑戦する人が多いのも特徴です。
北横岳の天気
事前に週間予報など天気情報をチェック!天候や気温にあわせて服装や持ち物を確認しておきましょう。北八ヶ岳ロープウェイのホームページからは、北横岳方面の状況をライブカメラで確認できます。
てんきとくらす|北横岳
北八ヶ岳ロープウェイ|北横岳方面ライブカメラ
ロープウェイで行く北横岳|初心者から楽しめる人気ルート
今回は、北八ヶ岳ロープウェイを利用して北横岳山頂を目指す人気登山ルートをご紹介。坪庭、七ツ池、登山道からのパノラマなど見所満載です。まずは登山ルートの特徴や距離、時間、難易度をチェックしてみましょう。
最高点の標高: 2454 m
最低点の標高: 2232 m
累積標高(上り): 454 m
累積標高(下り): -454 m
- 【体力レベル】★☆☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:2時間20分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
【帰り】北横岳(10分)→ 北横岳ヒュッテ(50分)→ 山頂駅
こちらのルートは北八ヶ岳ロープウェイの山頂駅からスタート、坪庭から北八ヶ岳ヒュッテ向かい、七ツ池を経由して山頂へと向かいます。登山道は整備されているので歩きやすく、特に危険な場所は少ないので、初心者や子供連れの登山にも最適です。
まずは北八ヶ岳ロープウェイに乗り、標高2,237mの山頂駅へ。山頂駅にはトイレ、売店やカフェもあるので、準備をしっかり整えておきましょう。出発するとすぐに坪庭のゴツゴツとした岩の登山道に差し掛かります。
登山道は整備されていますが、岩が多く転倒によるケガに注意が必要です。途中には一部に急坂もあるので焦らずに進みましょう。
坪庭を過ぎると、つづいてシラビソ林の中へ。静かな林の中は、眺望のよい登山道とは一味違う、とても落ち着いた雰囲気です。紅葉の時期には、葉が美しい黄金色へと変化します。
北横岳ヒュッテから5分ほど場所にある七ツ池に立ち寄ってみます。七ツ池は小じんまりと落ち着いた雰囲気の池で、訪れる人もあまり多くないのでゆっくりと眺めることができます。
北横岳ヒュッテに戻り、登山道を進めばすぐに山頂へ到着。蓼科山などの景色を一望できる絶好のビューポイントです。大パノラマを心ゆくまで堪能しましょう。
山と高原地図 八ヶ岳 蓼科・美ヶ原・霧ヶ峰
「山と高原地図」シリーズは発売以来40年以上も愛用されている登山・ハイキング用の地図です。水にぬれても破れにくい耐水性紙素材を使用。登山コースには目安となるコースタイムも掲載されています。
冬はスノーシューハイキングで樹氷を見にいこう!
北横岳では冬のスノーシューハイキングや雪山登山が大人気。樹氷に覆われた登山道や山頂など、普段とは違う世界を楽しむことができます。スノーシューを持っていない人は、ロープウェイ山麓にある「ピラタス蓼科スノーリゾート」でレンタルも可能ですよ。
「初心者にやさしい」ガイドツアーもあり!
初心者にやさしい北横岳ですが、雪山は夏山に比べるとハードルが上がります。八ヶ岳でガイディングをしている「YATSUトレッククラブ」では「初心者にやさしい」を打ち出しています。
特に雪山については「はじめての雪山」という、装備などの事前相談からアイゼンでの歩き方など、まったくの初心者でも安心して参加できるプランがあります。
YATSUトレッククラブ
北横岳登山口へのアクセス
クルマの場合
中央自動車道「諏訪」IC」→八ヶ岳エコーライン→メルヘン街道→ビーナスライン→北八ヶ岳ロープウェイ(約45分)
公共交通の場合
JR中央線「茅野」駅下車→「北八ヶ岳ロープウェイ」行き乗車、終点下車(約55分~、料金:1,300円)
アルピコバス|北八ヶ岳ロープウェイ線
7分で山頂へ!北八ヶ岳ロープウェイ
100名が乗車できる大型ロープウェイを運行している「北八ヶ岳ロープウェイ」。標高差466mを約7分で登り、山頂駅へと向かいます。山頂駅にはカフェもあるので、ゆっくりとお茶や軽食を楽しむことができますよ。
北横岳の山小屋情報
北横岳には2件の山小屋があります。日帰りでも登れる山ですが、山の時間を過ごしたいひとにはおすすめです。
北横岳ヒュッテ
山頂近くの七ツ池のそばにある「北横岳ヒュッテ」は、宿泊者がいるときのみ営業しているので要予約。ライフラインがない、素朴で小さな山小屋です。
縞枯山荘
ロープウェイ山頂駅から約15分、三角屋根が目を引く小屋です。登山の拠点としてももちろんですが、テレマークスキーの講習やレンタルなども行っているので、山スキーを始めてみたいひとにもおすすめです。
登山やスキーの後に立ち寄りたい温泉情報
蓼科温泉共同浴場
庶民的な共同浴場ながら、お湯は源泉かけ流しとあって人気。少し温度が高めのお湯は、登山の疲れを癒やすと評判です。
小斉の湯
「小斉の湯」は5つの露天風呂が楽しめる日帰り天然温泉施設。季節ごとに違った景色を眺めながら温泉に浸かることができます。館内の昭和レトロなインテリアと、木々に囲まれた回廊も風情があり人気。
北横岳の雄大な自然とパノラマを楽しもう!
「北横岳(横岳)」は、ロープウェイを利用してパノラマを楽しめるのが特徴。季節ごとの魅力を気軽に堪能でき、特に紅葉時期や冬のスノーシューは大人気。みなさんも北横岳の魅力を体感してくださいね!