不器用なおっさんにもできたっ!山道具を自分で作る「MYOG」でおうちアウトドア

2020/06/19 更新

山を登るにはギアが必要。でも、満足なギアってなかなか無いもの。「じゃあ作っちゃえ」という発想から生まれたのが「MYOG」。バックパックやタープなど、様々なギアを自分専用に作って山を楽しむ人たちが増加中。でも「MYOGって難しそう」とあきらめているそこのあなた!なんと、初心者でも簡単に始める方法があるんです。その方法をご紹介。


アイキャッチ画像撮影:筆者

山道具を自分で作るって、ちょっとカッコイイ

出典:Pixabay
「MYOG(読み方:ミョーグ、ミョグ)」って、知ってますか?
MYOGは、「メイク・ユア・オウン・ギア(Make Your Own Gear)」の略。そのままだと、「自分の道具は自分で作れ」ってことですが、どういう事なんでしょう?

出典:PIXTA
従来、アウトドア用品や登山道具は、メーカー製のものの中から、自分に合うものを選んでいました。
しかし、山スタイルが多種多様になる中、メーカー製のものではカバーできなくなっていることも事実。「だったら、自分で使うものは、自分専用のスタイルで作っちゃえ!」という発想から始まったのがMYOGです。

自分の山道具を自分で作る「MYOG」ってなんだかカッコイイと思いませんか?

でも、ちょっと難しそう・・・

出典:PIXTA
自分で作ったバッグで歩いて、自分で作ったテントで寝るとか、ちょっとロマン・・・。でも、道具を作るには、それ相当のスキルが必要なはず。「そんなスキルなんて無いし」と、あきらめていた筆者でしたが、嬉しいことにMYOGキットという便利なものがあるじゃないですか!

MYOGキットとは?

提供:ACTIBASE
本来、MYOGは、材料の調達から始めるものですが、バッグひとつにしても、生地やファスナー、ベルトや紐などたくさんの材料が必要。また、それらの型紙を作って、寸法を測り裁断してとなると、初心者には大変。

そこで、その部分を飛ばして、MYOGの醍醐味である「作る」だけを体験するための製品がMYOGキットです。なので厳密には、MYOGではありませんが、入門編にはピッタリですね。

ミシン初体験の不器用なおっさんがやってみた

提供:ACTIBASE
早速、MYOGキットでMYOG初体験!ちなみに、筆者は中学生の家庭科の授業以来、何十年も裁縫なんてやったことが無いオヤジです。

頭の中ではこんな風に素敵なアイテムが出来上がる予定ですが…。さて、どうなることやら…。

まずはMYOGキットを購入

何はともあれ、MYOGキットが必要。WEBをいろいろ物色していると、このサイトを発見。


提供:ACTIBASE
サイトで作り方動画を公開しているのでわかりやすそう…という事でこちらでの購入に決定し、ポーチ(ACTIBASE myog kit (pouch) ¥ 1,980)を選びました。
ほかにもポケットティッシュケースがあります。
撮影:筆者
WEBサイトで購入後、すぐに到着。直筆メッセージがついていましたが、こういうちょっとした事も嬉しいですね!猫も興味津々です。

ポーチ作りに必要な道具を揃えましょう

撮影:筆者
MYOGキットに入っていたものは

・生地
・ファスナー
・スライダー
・タグ

その他必要なものは、

・ミシン
・糸切りバサミ(普通のハサミでもOK)
・まち針 または、クリップ

※画像のものさしは、今回必要ありませんでした。

撮影:筆者
今回の制作には「ミシン」が必要。縫製系のMYOGは、ミシンを用意する事、ある程度使えるようになることが一番のネックかもですね。

もちろん、筆者はミシンなんて使ったこともありません。幸い、パートナーのミシンがあったのでそれを拝借。今回ポーチ作りを開始する前に、お古のハンカチを使ってミシンの練習をしました。

ACTIBASEさんのWEBサイトでは以上ですが、今回あったほうがいいと思ったものは、

「リッパー」と「糸抜き」です。
筆者のように、ミシンに慣れていない場合は、絶対、縫い間違えます。その時のためにこれらが必要。慣れている人は必要無いかもしれません。幸い自宅にあったので今回は助かりました。

この後、実際に大活躍する場面が・・・。

作成開始!

撮影:筆者
全体の流れは、

1.タグ付け(これが、今後の位置決めの基準になる)
2.ファスナーの縫い付け(ここが結構手間)
3.左右を縫って綴じて、裏返して完成

となります。詳しい作り方は、こちらの動画もチェックしてみてください。
この動画を何度も見て覚え、作っている最中も、見ながら作りました。初心者でも30分でできるという事ですが…。

タグ付け|初めてのミシン!


撮影:筆者
まずタグ付け。生まれて初めてのミシン、緊張しました!猫の攻撃をかわして、息を止めて一気に…なんとかタグ付完了。
撮影:筆者
あー、やっぱり、必要のない所まで縫ってしまってますね・・・。猫の攻撃のせいにして、お互いのために猫には、あっちに行ってもらいました。 このタグが、今後の縫い場所の位置決めのポイントになります。

ファスナーの縫い付け|最初の試練が襲いかかる!

撮影:筆者
生地の上端にファスナーを縫い付け。「なんか、簡単にできたじゃん」と思って、裏返すと・・・

撮影:筆者
ガーーン!やっちゃいました・・・。生地が裏返って噛んでしまって、変なことに。
で、ここで活躍したのが、リッパーと糸抜きです。

撮影:筆者
リッパーで、縫い糸を切り取って、その部分を上書きするように縫い直し。生地は戻りましたが、なんだか汚くなりました。

その後、手順通りにいろいろと縫い合わせて、


撮影:筆者
縫い付け後のファスナーに、スライダーを入れたり抜いたり、また入れたりして、ファスナーを接続。


撮影:筆者
結構、手間がかかりましたが、なんとか、ファスナーが繋がりました。

撮影:筆者
ここまでくれば、あと少し。一番難しいところが終わりました。

左右を縫って綴じて、裏返して完成|意外とサクっといけた

撮影:筆者
左右をクリップで止めて、縫って綴じます。


撮影:筆者
ここまで、結構ミシンを使ったので、だいぶ慣れてきたのか、割と簡単に縫い合わせることが来ました。

で、裏返すと・・・・

撮影:筆者
できましたー!初めてのミシンで、初めてのMYOG。ファスナーもキチンと開閉できますよ!
作成時間は、1時間30分。用意を含め2時間。結構、時間がかかりました。

でも、よく見ると、いろいろと問題が・・・
撮影:筆者
変な所を縫ってしまっていたりとか・・・。タグがなぜか短くなってしまって、ACTIBASEのロゴの上を縫ってしましました(ACTIBASEさんゴメンなさい)。

撮影:筆者
ちょっと残念な完成品になりましたが、基本的な機能は問題無いので、勝手に良しとします。猫たちにもOK(?)を頂きました。

ポーチの性能チェック

撮影:筆者
アウトドアポーチとしての性能チェックをしてみました。生地に水を垂らしてしばらく放置しましたが、染み込む事はありませんでした。 シームレステープ加工はしていないので、完全防水ではありませんが、止水ファスナーでもあり、ちょっとした水濡れには対応できそうです。 結構丈夫そうな感じで、救急用品や薬なんかを入れとくのもいいかもしれませんね。

どんな人に作って欲しい?ACTIBASEさんに聞いてみた

提供:ACTIBASE
今回、使用したMYOGキットの販売元は「ACTIBASE」。せっかくなので、いろいろと聞いてみました。答えてくれたのは、ブランドマネージャーのミキさん。WEBサイトで、明るく元気に作り方動画に出演されている女性です。

ACTIBASE

このキットを開発したきっかけを教えてください

提供:ACTIBASE

きっかけは自分たちの経験にあります。私たちももともとMYOGから始まり、ブランド設立への道に進みました。初めてMYOGをやった時の感動は今でもはっきり覚えています。苦労しますが、作ったものは唯一無二の大切なモノになります。

持ち物にまで愛情を持つことで登山がもっと楽しいものになりました。そんな経験をみんなにもして欲しい、MYOGをしたらきっともっと登山の世界が楽しくなる。そんな思いから始めました。

このキットのターゲットは?実際の主な購買層は?

提供:ACTIBASE

ターゲットは、MYOG初心者の方、コロナで登山の楽しみが奪われてしまった方…。
実際の購買者は、やはり、自宅での時間が増えて登山の時間が減った方が購入してくださいます。コロナ感染拡大の影響で登山に行けなくなってしまい、大好きな趣味の時間を奪われてしまった方が多いと思います。私もその一人です。ですが、私自身、この在宅期間、MYOGをすることで楽しんでこれました。

MYOGはその作っている時間も楽しいのですが、出来上がったものを「次、山に持っていくのが楽しみだなぁ」と、将来への気持ちも明るく持つことができたりします。

今後、MYOGキットを増やす予定はありますか?

提供:ACTIBASE

はい、今後もMYOGキットは増やしていこうと考えています!また、MYOGだと少しレベルの高い、ザックに関しては、作るのではなく、『カスタムする』ことで自分を表現できるようにした「I.D.」を受注中です。生地、ファスナーが選べ、1000通り以上の組み合わせが出来るものになっています。

これまでの受注品を見てみても、バックそれぞれに個性が表れていて、同じバックのはずなのに全く違う個性的なバックが出来るんです。本当にどれも美しいです。ものに自分の要素を入れるということが本当に素晴らしいことだなと、皆さんの「作品」を見て改めて思います。

ACTIBASE /【数量限定】【試作機初期ロット】I.D.

この「I.D.」は筆者もサイトで見ましたが、そのカスタマイズ性もさることながら、防水耐久生地のX-pacを使用するなどザックとしてのクオリティーも高い仕上がりで、ちょっと欲しくなりました。ACTIBASEさんの今後に期待です!

最後に、個人的に一番気になる事を聞いてみました。「1時間30分かけて残念な仕上がりの私は不器用でしょうか?」

いやいや!すごい綺麗ですよ!!
縫い目も真っ直ぐですし
初めてでこんなに出来るのすごいと思います!!

ありがとうございます!ちょっとだけ自信が付きました(笑)。

もっとMYOGを楽しむなら

簡単なキットでMYOGに入門したら、次はもう少しレベルを上げてみませんか?という事で、そんなサイトをご紹介。

ちょっとステップアップ|バックパックを作ってみる

提供:PULSATE
こちらでは、バックパックのMYOGキット「バックパックキット”MARCO”」を販売しています。実は、今回のMYOGキット体験でこの製品を検討したんですが、筆者には、かなりハードル高そうなのでパスしました。今回ご紹介したポーチに比べ、一気に難易度が高くなりますが、きっと、完成時の達成感は格別なのでは?

【バックパックキット”MARCO”】

次はキットを卒業|材料はこちらから

キットを卒業して、イチから作り上げたくなったら材料が必要。でも、アウトドア向けの材料は特殊で、街の手芸用品店には無かったりします。こちらは、アウトドア向けの素材の販売に特化したサイトです。

【アウトドアマテリアルマート】
MYOGのための材料全般が揃います。既存品の修理にも利用できますね。


 

【Ripstop by the Roll】
コチラは海外のサイト。日本国内ではなかなか手に入らない材料も揃います。英語に自信があればぜひ。材料だけではなく、キットも販売しているようです。時節柄、マスクのキットも売っていました。

撮影;筆者
Ripstop By The Roll

さあ、次は何を作って、どこに登ろうか?

出典:PIXTA
不器用なおっさんの初めてのミシンで初めてのMYOGキット体験記、いかがでしたでしょうか?今まで、登山用のギアを自分で作るという発想は無かっただけに、とっても新鮮な体験でした。ミシンにもちょっと慣れたところで、「次は何を作ろうか」なんて欲まで出てきている始末です。
自分で作ったギアを持って山へ行けば、きっと楽しさ倍増!あなたも、ぜひ、MYOGを体験してみてください。

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黒田猫太郎
黒田猫太郎

IT関連の超インドア人間が、パートナーの影響で山人間に。今では、パートナーよりも山にはまってしまいました。九州を中心に山歴20年。なのに、一向に上級者になる気配が無い、猫好き酒好きのヘタレ山ヤです。パートナー&猫2匹と同居中。

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